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年金は確実に減る。でも50年後は変えられる

ニッセイ基礎研究所・中嶋邦夫氏に聞く制度維持の処方箋

2013年12月10日(火)

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 いよいよ年金の減額が始まった。日経ビジネスは12月9日号にて「年金はどこまで減るか」という特集を組んだ。現在の年金制度には、働き手の減少に応じて強制的に支給額を減らすルールが既に入っており、今後、受け取る額が減少していくのは確実だ。制度そのものが破綻してしまうのではないかと危惧を抱く人も少なくないだろう。

 今後も年金制度は維持できるのか。特集中でご紹介した年齢・年収別の将来の年金受給額を試算したニッセイ基礎研究所の中嶋邦夫氏に話を聞いた。(聞き手は武田 安恵)

中嶋さんの試算では、現在の30~40代の年金は今の水準から約2割減るという結果が出ました。しかし現実はもっとシビアになるとの見方があります。

中嶋:年金の試算は、主に人口予測と経済条件を組み合わせて出されますが、約2割減という結果はあくまでも出生率がそれほど落ち込まず、かつ経済政策が上手くいった場合であるということを認識しておく必要があります。楽観的と言われても仕方ないかもしれません。

試算は国が2009年に出した年金財政の見通しがもとになっています。そこでは、2020年以降の経済条件を、賃金上昇率2.5%、積立金の運用利回り4.1%としています。好景気を前提とした、かなり強気な数字ですよね。

中嶋:そうですね。しかし、この4.1%という数字は、将来の1人当たりの生産性の伸びもある程度考慮して出されたものです。TFP(全要素生産性)などといった、技術進歩を加味した生産性の進捗率も織り込んでいます。だから、必ずしも好調な運用環境だけを根拠にした数字とは限りません。

 それに、運用成績が年金財政の収入に与える効果は、全体の2割程度にすぎません。運用利回りが高くても、あまりインパクトはないのです。

では、最もインパクトがあるのは?

中嶋:人口です。日本が今の年金制度、すなわち現役世代の保険料で年金受給者の給付を賄うシステムである限り、一定の働き手が制度の存続に必要不可欠です。つまり、年金財政に最もインパクトがあるのは保険料収入にほかなりません。

人口が増える可能性は十分にある

それでは、ますます厳しいじゃないですか。日本はこれから少子高齢化社会になるのですから。

中嶋:確かに、政府が2009年に発表した年金財政の見通しによれば、今から50年後の2060年には、保険料を払う人が今の約3分の2になると予測しています(下のグラフを参照)。人口が減る前提で政府は試算をしています。しかし、この見通しがひっくり返る可能性は今から十分ありますよ。

(出所:厚生労働省)

えっ!?

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「年金は確実に減る。でも50年後は変えられる」の著者

武田 安恵

武田 安恵(たけだ・やすえ)

日経ビジネス記者

大学院卒業後、2006年日経ホーム出版(2008年に日経BPと合併)に入社。日経マネー編集部を経て、2011年より日経ビジネス編集部。主な担当分野はマクロ経済、金融、マーケット。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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