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周到に準備された防空識別圏

日本は2016年まで孤立状態が続く

2013年12月20日(金)

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 3年前に、米国がもはや「世界の警察官」の役割を果たさなくなり、世界は主導国なき「Gゼロ」の時代に突入したと指摘したことで知られるようになった国際政治学者、イアン・ブレマー氏。

 中国による防空識別圏設定の発表は、突然のことのように思われているが、ブレマー氏は「絶妙なタイミングで、周到に準備されていた」と指摘する。

 このほど講演で来日したブレマー氏に、その中国の考え方と日本の対応法を聞いた。

(聞き手は石黒 千賀子)

イアン・ブレマー(Ian Bremmer)氏
米ボストン生まれ。1994年米スタンフォード大学で博士号を取得。その後25歳で同大学フーバー研究所の史上最年少の研究員となる。98年、ニューヨークにて政治リスクの調査研究・コンサルティング会社ユーラシア・グループを設立。現在は、約120人のスタッフを擁し、各国の政府系機関や金融機関、多国籍企業など約300の顧客を抱える。2007年には世界経済フォーラムが選ぶ「ヤング・グローバル・リーダー」の1人に選ばれた。『「Gゼロ」後の世界―主導国なき時代の勝者はだれか』、『自由市場の終焉―国家資本主義とどう闘うか』など著書や論文も多い。(写真:大高和康、以下同じ)

今回、東京で行った講演で「中国が防空識別圏の設定を(11月23日に)発表したのは絶妙のタイミングだった」と指摘されました。どういう意味で「絶妙」なのか、改めてお聞かせください。

ブレマー氏:中国は、抜け目なく発表の時期を見計らっていたということです。まずバラク・オバマ政権が2期目に入って、オバマ大統領の外交チームからヒラリー・クリントン前国務長官、カート・キャンベル前国務次官補といった対中国強硬派がいなくなったことが大きい。11月20日には、あのゲイリー・ロック駐中大使*1が来年初めに辞任すると声明を発表しました。

*1=昨年4月に中国の盲目の人権活動家、陳光誠氏の亡命を受け入れたり、北京在住の米国人への情報提供として毎日、微小粒子状物質(PM2.5)の数値を独自測定し、大使館のホームページで公表したりするなど、中国の人権、環境問題改善のための実績を残したと言われている

 また、米国と中国の両政府は今年7月に米中の2国間投資協定の締結に向けて本格交渉に入ることでも合意*2するなど、米国との関係も改善しつつありました。

*2=今年の7月10~11日に米ワシントンで開いた米中戦略・経済対話で両政府が決めた

 こうした要因に加えて、さらに11月20日からは米英仏中露など6カ国とイランの代表がスイスのジュネーブに集まって、イランの核開発を巡り協議を重ね、23日はまさに暫定合意にこぎ着けんとしていたタイミングでした*3。かねてイランとの交渉を重視してきたジョン・ケリー米国務長官にとって、中国の協力は大きかったでしょう。

*3=中国が防空識別圏を発表した翌11月24日未明、米英仏中露独の6カ国とイランは歴史的な暫定合意にこぎ着けたことを発表した

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「周到に準備された防空識別圏」の著者

石黒 千賀子

石黒 千賀子(いしぐろ・ちかこ)

日経ビジネス編集委員

日経BPに入社後、英LSEに留学し修士取得。日経ビジネス、日経ナショナルジオグラフィック、日経ベンチャーを経て、2003年日経ビジネスに編集委員として戻る。主に、本誌の「世界鳥瞰」の欄を担当。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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