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「女は日本で生きていくのが辛い、海外へ出ろ」と言った祖父

白木夏子・HASUNA社長(その1)

2014年1月8日(水)

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「社会起業家」といえば、社会変革を促すチェンジメーカー、ビジネスで社会問題を解決しようとする志がものすごく高い人、といったイメージを思い浮かべる人が多いだろう。そしてここ数年、日本でも社会起業家がたくさん登場していることにお気づきの読者もまた多いのではないだろうか。

 その中でも、環境にも人にもやさしいエシカルジュエリーを日本で最初に始めたHASUNAの白木夏子さんは、ビジネスをきっちりと軌道に乗せている。社会起業家として筆頭株といっても良い存在だ。

 社会起業家は概ね「いい人」が多い。もちろん、白木さんも「いい人」だ。しかしなぜ、そんなに「いい人」でいられるのか。その正義感はどこからくるのか。

 開発途上国の人々を美しいジュエリーで困難から救うという、文字通り「美しい」ビジネスをスタートアップするまで、白木さんが過ごした日々とは? 古市さんが注目の社会起業家の素顔に迫ります。

(中沢明子:ライター/出版ディレクター、本連載取材協力・構成)

(写真:大槻純一、以下同)
白木夏子(しらき・なつこ)
HASUNA代表取締役・チーフデザイナー。1981年鹿児島県に生まれ、愛知県で育つ。2002年からロンドン大学キングスカレッジにて開発地理学を学ぶ。国連でインターンを経験後、投資ファンド会社勤務を経て、2009年4月にHASUNA設立。人、社会、自然環境に配慮したエシカルジュエリーブランドを日本で初めて手掛けて、注目を浴びる。2013年、世界経済フォーラム年次総会出席。

白木:今日の取材はちょっと怖いなあ。何を訊かれるんだろう。

古市:いやいや、怖い質問なんてしないですよ!(ニッコリ)

白木:古市さんのいろんな記事を読むと、一応「会社の顔」として、オフィシャルに話して良いことと話さなくても良いことが多少ある私としては、話さなくて良いことまでいつの間にか話してしまいそうな気がして怖いです……(真剣な表情)。

古市:大丈夫ですって!

白木:お手柔らかによろしくお願いいたしますね。

古市:こちらこそよろしくお願いします。

 早速ですが、ご著書の『世界といっしょに輝く―エシカルジュエリーブランドHASUNAの仕事』を拝読しました。

*エシカル:倫理的、道徳的という意味。そこから転じて、公平貿易で開発途上国の生活を改善させるフェアトレード商品を売買する行為を広くエシカルともいう

 人、社会、自然環境に配慮した「関わる人すべて」に笑顔をもたらすジュエリーを創り、絵空事で終わらせずに、きちんとビジネスを成功させている。今、注目のエシカルビジネスの理想形ですね。

 それで僕はこの本を読んで、白木さんはなんていい人なんだろうとびっくりしたんです。だって、最初から最後まですごくいい人じゃないですか。

いい人過ぎましたか?

白木:いきなり。ちょっといい人すぎましたか? 基本的には実際にいい人だと思うんですが(笑)、もちろん本当はそうじゃない部分だってありますよ、普通の人間ですから。

古市:でも、いかにも社会起業家らしい、すごく「美しいビジネス」をやっている、心根がきれいで志の高い人なんだなあ、と思いました。

白木:ありがとうございます。自分で言うのもなんですが、私たちHASUNAの仕事、世界観をしっかりと伝える良い本だと思います。

古市:そう、とても良い本ですね。ただ、そうはいってもビジネスだから、「美しい」面以外の部分もあるはずです。

コメント3件コメント/レビュー

記事の冒頭の部分が実に興味深かったです。普通の日本人の普通の感覚を古市さんは的確にとらえてインタビューを始めておられます。つまり「とても正しく美しい人」が存在することで、なんだかネガティブな気持ちにさせられる、という微妙な感覚。おそらくそれはふたつの要素から成り立っています。ひとつは、正しく美しすぎる話はなんだかうさんくさい、という感覚。他方は、あまりに正しく美しい生き方をしている人が存在すると、自分がダメだと責められているように思えてくる、過剰な正義感。そこらへんを日本人は広く共有していて、正しいことをしにくくしています。へたをするとすると偽善者呼ばわりされたりするのもこのメカニズムです。なんとかして克服しなければならない文化です。(2014/01/09)

「イマドキの社会学者、イマドキの起業家に会いにいく」のバックナンバー

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「「女は日本で生きていくのが辛い、海外へ出ろ」と言った祖父」の著者

古市 憲寿

古市 憲寿(ふるいち・のりとし)

慶應義塾大学SFC研究所訪問研究員

1985年東京都生まれ。東京大学大学院総合文化研究科博士課程在籍。慶應義塾大学SFC研究所訪問研究員(上席)。大学院で若者とコミュニティについての研究の傍らIT戦略立案等に関わる。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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記事のレビュー・コメント

いただいたコメント

記事の冒頭の部分が実に興味深かったです。普通の日本人の普通の感覚を古市さんは的確にとらえてインタビューを始めておられます。つまり「とても正しく美しい人」が存在することで、なんだかネガティブな気持ちにさせられる、という微妙な感覚。おそらくそれはふたつの要素から成り立っています。ひとつは、正しく美しすぎる話はなんだかうさんくさい、という感覚。他方は、あまりに正しく美しい生き方をしている人が存在すると、自分がダメだと責められているように思えてくる、過剰な正義感。そこらへんを日本人は広く共有していて、正しいことをしにくくしています。へたをするとすると偽善者呼ばわりされたりするのもこのメカニズムです。なんとかして克服しなければならない文化です。(2014/01/09)

「女は日本で生きていくのが辛い、海外へ出ろ」―すごく共感できる言葉です。私自身、日本企業へ就職したくて留学先から休学してまで就活のために一時帰国したのに、最終的に選んだのは外資でした。日本企業の最終面接に選ばれるのは謎に美人が多く、その後の内定者も男女比6:4。しかもよくよく話を聞くと女子の内定者のほとんどは一般職採用。一方外資系で面接していただいた部長は40代子持ち女性で、他の女性社員の方々も特別美人で若いというわけではありませんでした。入り口でもうすでに想像できるキャリアがこんなにも違うのか、と愕然としたのを覚えています。海外経験を日本のために活かしたいとは今も思っていますが、私に娘ができたとしても、きっと同じ事を言うでしょうね。(2014/01/09)

今でも40代から上の世代の方は女性はかいがいしく世話を焼くのが当然と思っている方は多いように思います。うちでも男性は当然のように電話も取りませんし、コピー機が動かない、あの書類はどこだ、と自分のノルマに関係しない業務は一切自分で片付けようとはしません。部署は関係なく女性にだけ丸投げする態度を見るたびに家で専業主婦の奥様に俺の靴下はどこだと目の前に用意してもらっているんだろうと想像してしまいます。(2014/01/08)

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日本の経営者は、経験を積んだ事業なら 失敗しないと思い込む傾向がある。

三品 和広 神戸大学教授