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アベノミクスの賞味期限はあと1~2年

中島厚志・経済産業研究所理事長に聞く

2014年1月9日(木)

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 2014年の国内景気は4月の消費増税が最大の関門になる。中島厚志・経済産業研究所理事長は増税を乗り越えることは可能と見ているが、その先への警戒感を募らせる。「アベノミクスを続けられるのは、あと1~2年」と語るその真意は。

(聞き手は渡辺 康仁)

今年は4月に消費増税を控えています。景気の減速は避けられませんが、先行きをどう見ていますか。

中島 厚志(なかじま・あつし)
経済産業研究所理事長。1975年東京大学法学部卒,同年日本興業銀行(現みずほ銀行)入行。パリ支店長,パリ興銀社長,執行役員調査部長等を歴任し、みずほ総合研究所専務執行役員チーフエコノミストを経て2011年4月から現職。(写真:清水盟貴、以下同)

中島:まず米国を起点に考えてみたいと思います。FRB(米連邦準備理事会)は昨年12月に量的緩和第3弾(QE3)を縮小することを決めました。月850億ドルだった国債などの購入額は1月から100億ドル減ることになります。今後、2カ月ごとに100億ドル減らしていくという前提を置いたうえで、個人消費支出が一定の伸びを続けた場合の米国の株価の先行きを試算してみました。

 すると、上昇カーブこそ緩やかになりますが、米国の株価はまだ上がり続けるという結果が出てきました。米国の株価は日本株以上に円ドル相場との相関が強い傾向にありますから、これを当てはめて計測すると、2014年末にかけて1ドル=120円程度まで円安が進むというシナリオが描けるのです。

 実際に120円まで進むかどうかはともかく、円安傾向が続く可能性は十分にあると見てもよいでしょう。量的緩和縮小の背景にある米景気の回復や日米の金利差拡大、日銀の大胆な金融緩和の継続など、円安に向かう余地はあります。この前提に立てば、今年の日本経済は消費税率引き上げという不透明な要素はありますが、やや楽観的に私は見ています。

円安が進むほど、日本経済にもプラスになるということですか。

中島:注意しなければいけないのは、この議論の延長では来年以降、かなり困ったことが起きる恐れがあるということです。120円を超えて大幅な円安が進むと、それは日本売りにも等しくなります。円安やそれに伴う株高で日本経済を引っ張る動きは、あと1~2年が限度でしょう。

 日銀の大胆な金融緩和についても同じことが言えます。日銀は2014年末までの2年間でマネタリーベース(資金供給量)を2倍の270兆円にするとしています。それは大量の国債を日銀が抱えることを意味します。仮に金利が上昇すると、大変な損失が出ることが避けられません。金融緩和をさらに強めて、270兆円を400兆円や500兆円に増やすことは考えにくい。財政支出の余地が大きく増えることもありません。

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「アベノミクスの賞味期限はあと1~2年」の著者

渡辺 康仁

渡辺 康仁(わたなべ・やすひと)

日経ビジネス副編集長

1994年日本経済新聞社に入社。2002年から2004年まで日経ビジネス記者。日経新聞に戻り、編集局経済部などを経て2013年から日経ビジネス副編集長。アベノミクスの行方に関心を持つ。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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