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JALとミッキーを結ぶ「おもてなし経営」

2014年1月9日(木)

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 2020年の東京五輪招致で際立った日本ならではの「おもてなし」文化。これを企業経営に活かそうとする機運が急速に広がっている。人と人、企業と企業、国と国をつなぐカギとは何か――。日経ビジネス1月6日号の特集「THE 100―2014 日本の主役」で、東京ディズニーリゾート(TDR)を展開するオリエンタルランド(OLC)の上西京一郎社長について綴った日本航空(JAL)の植木義晴社長が解き明かす。(以下、文中敬称略)

業種を超えた交流が続くJALの植木義晴社長(右)と、OLCの上西京一郎社長

 東京ディズニーランド(TDL)が開業した1983年。植木は「ジャンボ・ジェットの弟」として親しまれた米マクドネル・ダグラス社製DC-10型の副操縦士に昇格したばかりだった。航空機は土日も昼夜も際限なく飛び続ける。国内や東南アジアの主力路線を担っていた植木にとって、家族と過ごす週末は何にも代え難かったに違いない。

 「実は最初の期待値は50%くらいだった。自分が楽しみたいというよりも、休日の家族サービスで遊園地でも行こうかって気持ちでね」。植木は妻と当時5歳の娘の手を引いて、TDLの門を初めてくぐった気持ちをこう振り返る。

 しかし、夕闇にシンデレラ城が光り輝くと植木は息をのんだ。植木の手を再びぎゅっと握りしめる幼子。「あの満ち足りた光景は、家族で過ごした忘れ得ぬ思い出そのものだ」。ゲートを出て「現実の世界」に戻るたび、一抹の淋しさがこみ上げる。いつしか植木の心は家族とともに100%満たされていく。

 なぜ、これほど魅せられるのだろう。それが「おもてなしの心」と「人」にあると、ほどなく気が付いた。

 一例が園内の清潔感だ。植木はJAL社内でも、会長の大西賢と競うほどの愛煙家だ。ある日、TDLで何気なく煙をくゆらせていると、煙草の灰が風に飛ばされていく。地面に落ちるか落ちないか、空中で粉々になってしまうほどの微細な灰なのに、すぐに現場スタッフが来て笑顔で掃いていく。

 「スタッフ1人ひとりの小さな積み重ねと状況に応じた判断力が、あの空間と時間を創っていると痛切に感じた瞬間だった」。植木は目眩のような感動とともに、灰を舞わせてしまった自分を省みた。

 上西と交流が深まったのは、植木が2012年2月に社長に就任して以降だ。JALの機体にディズニーのキャラクターをあしらったり、TDRのアトラクション(施設)にJALが協賛したりする中で、次第に2人の親交も深まっていった。異業種の交流は時として、ビジネスの範疇を超えることがある。

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「JALとミッキーを結ぶ「おもてなし経営」」の著者

清水 崇史

清水 崇史(しみず・たかし)

日経ビジネス記者

98年早稲田大学大学院修了、通信社を経て日本経済新聞社に入社。証券部で機械・プラント、海運・空運などを中心に取材。2013年4月から日経BP社に出向。総合商社、金融マーケットを担当。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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