• BPnet
  • ビジネス
  • IT
  • テクノロジー
  • 医療
  • 建設・不動産
  • TRENDY
  • WOMAN
  • ショッピング
  • 転職
  • ナショジオ
  • 日経電子版

半導体産業、もう一度輝きを取り戻すために

長期低迷からの再建策を大村隆司・ルネサスエレクトロニクス執行役員常務に聞く

2014年1月14日(火)

  • TalknoteTalknote
  • チャットワークチャットワーク
  • Facebook messengerFacebook messenger
  • PocketPocket
  • YammerYammer

※ 灰色文字になっているものは会員限定機能となります

無料会員登録

close

 かつて電子立国・ニッポンの中核を担いながら、1990年代以降急速に衰退した半導体産業。唯一のDRAMメーカー、エルピーダメモリは米国の同業大手に買収され、システムLSIのルネサスエレクトロニクスは2012年、産業革新機構の出資を受けた。景気回復の動きが広がる中、なお残る不振産業はどう再生するのか。ルネサスの大村隆司・執行役員常務に再建策を聞いた。

(聞き手は田村 賢司)

ルネサスエレクトロニクスは、前身の旧ルネサステクノロジ、NECエレクトロニクスの時代から長期に渡って業績が低迷してきた。2010年4月に合併し、再建を図ってきたが営業損益では黒字化したものの、最終損益では赤字が続く。原因をどう考えているか。

大村 隆司(おおむら・りゅうじ)
1984年4月、三菱電機入社。2006年1月、ルネサステクノロジのシステムソリューション統轄本部事業計画部長に就任。昨年2月、ルネサスエレクトロニクス執行役員、同11月、執行役員常務就任。

大村:新会社発足後、国内に18ある工場を3年で半減し、人員の合理化も進める計画を打ち出し、実行してきた。統合後2年間で固定費を約20%削減するなど、着実に成果を上げきたと思う。

 だが、新会社になった翌年の2011年に東日本大震災が発生し、世界シェア30%を持つ主力のマイコンを生産する茨城県那珂工場が被災し、大きな打撃を受けた。同じ頃から半導体市況が悪化した上に円高もあり、逆風にさらされ続けたのも大きい。その他にも、日中関係の不透明化など、難題が続き、当社が前提としていた市場環境が想定を超えて急激に変化した。

 その結果、事業・生産構造改革の規模とスピードが追いつかなかった面はある。

[編集部注]日本の半導体産業は1980年代には、コンピューターなどに使う汎用半導体のDRAMで世界一のシェアを取った。しかし、90年代に入り、韓国勢の追い上げなどでシェアを奪われ、日立製作所、三菱電機、NECなど主要メーカーは、半導体事業を分社化した。

 NECと日立が1999年にそれぞれのDRAM事業を切り出し、2003年に三菱電機の同事業も合流したエルピーダメモリは2012年に破綻し、米マイクロン・テクノロジーの傘下に入った。

 3社は特定用途向けのシステムLSI(大規模集積回路)などの半導体事業も分社化。NECは2002年にNECエレクトロニクスを、日立と三菱は翌2003年に両社の事業を統合してルネサステクノロジを設立した。しかし、2社とも長く業績低迷が続き、2010年4月、さらに統合してルネサスエレクトロニクスを発足させた。それでも業績回復には手間取り、2012年末、産業革新機構を中心にトヨタ自動車、日産自動車などの出資を受け、再度の再建に取り組んでいる。

2013年7~9月期まで3四半期連続で営業黒字になった。2011年以降、約1万人削減した構造改革の効果のように見える。体質は変わったのか。

大村:指摘の通り当社は、発足以後3年、構造改革に懸命に取り組んできた。生産面では、半導体のウエハー上に回路を形成する前工程の国内工場の10拠点16ラインを、7拠点8ラインに減らす。また、その半導体の組み立てをする後工程でも、12拠点から5拠点に絞り込む計画を進めている。

 従業員には大変苦労をかけて申し訳ないが、事業・生産構造改革に従い、統合当初の約4万8000人を、昨年10月初めには約2万8500人にした。大変厳しい改革だったが、これらで統合前に比べ、昨年度末で約2000億円以上の固定費を削減した。さらに2013年度も、継続して同じ構造改革を進めており、もう一段の固定費削減を進めている。

 これまでのところの業績改善は、この効果が大きかったのは確かだろう。

コメント1件コメント/レビュー

再生や再建、改正やら改革とかしましい。時あたかも、こちらもよくある話だがよくわからない内に、東京都知事が退任し50億円も経費がかかる選挙をする不経済さ。キーパーソンに聞く筆者の記事と直接的ではないが、にわかにトレンドの一端としてのこの東京都知事選挙を関連させて思う―。 氏の経験を含めて出直しという言い方が許されるなら、経験の検証とこの記事のようなその開示が最重要だと思う。そして心ある人々は学ぶのだと思う。現首相も都知事立候補予定者の一人も状況や場面の違いはあるが再登場、出直しである。検証が充分であったかその間の学習は充分にして十分な開示があったかあるか、キーパーソンの言をもってすれば、もう一度輝きを取り戻すために、願いを込めた民の審判は厳しいとして心されよと思う。(2014/01/14)

「キーパーソンに聞く」のバックナンバー

一覧

「半導体産業、もう一度輝きを取り戻すために」の著者

田村 賢司

田村 賢司(たむら・けんじ)

日経ビジネス主任編集委員

日経レストラン、日経ビジネス、日経ベンチャー、日経ネットトレーディングなどの編集部を経て2002年から日経ビジネス編集委員。税・財政、年金、企業財務、企業会計、マクロ経済などが専門分野。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

日経ビジネスオンラインのトップページへ

記事のレビュー・コメント

いただいたコメント

再生や再建、改正やら改革とかしましい。時あたかも、こちらもよくある話だがよくわからない内に、東京都知事が退任し50億円も経費がかかる選挙をする不経済さ。キーパーソンに聞く筆者の記事と直接的ではないが、にわかにトレンドの一端としてのこの東京都知事選挙を関連させて思う―。 氏の経験を含めて出直しという言い方が許されるなら、経験の検証とこの記事のようなその開示が最重要だと思う。そして心ある人々は学ぶのだと思う。現首相も都知事立候補予定者の一人も状況や場面の違いはあるが再登場、出直しである。検証が充分であったかその間の学習は充分にして十分な開示があったかあるか、キーパーソンの言をもってすれば、もう一度輝きを取り戻すために、願いを込めた民の審判は厳しいとして心されよと思う。(2014/01/14)

ビジネストレンド

ビジネストレンド一覧

閉じる

いいねして最新記事をチェック

閉じる

日経ビジネスオンライン

広告をスキップ

名言~日経ビジネス語録

夢の実現にあたっては強く「念ずる」。そうした心構えを支えにビジネスの世界の荒波を渡ってきました。

後藤 忠治 セントラルスポーツ会長