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100戦100連敗、それでも気持ちが折れなかった理由

小沼大地・クロスフィールズ代表(その4)

2014年1月23日(木)

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古市:マッキンゼーを3年で辞めて、新興国のNPOに企業の社員を送り込む「留職」の事業を興されたわけですが、立ち上がりはスムーズでしたか。

小沼大地(こぬま・だいち)
NPO法人クロスフィールズ代表理事。
1982年生まれ、神奈川県出身。一橋大学社会学部・同大学院社会学研究科修了。青年海外協力隊(中東シリア・環境教育)に参加後、マッキンゼー・アンド・カンパニーに入社。2011年、NPO法人クロスフィールズ創業のため独立。企業人が新興国のNGOで働く機会を持ち、本業のスキルを社会問題の解決に役立てる「留職」というプログラムを提供している。世界経済フォーラム(ダボス会議)のGlobal Shapers Community(GSC)に2011年より選出。(写真:鈴木愛子)

小沼:最初に契約を結んだのはパナソニックさんだったんですが、当然ですが、僕と松島(由佳氏、現在クロスフィールズ副代表)のたった2人でスタートしたわけで、乗り越えなくちゃいけなかったことがありますし、一朝一夕とはいきません。1年半くらい、まともに給料を払えませんでした。

古市:ええっ、1年半も!? 奥様に助けてもらったと第2回でも伺いましたが、そりゃ大変ですね。

 ん? 独立は2011年3月、えーっと、ということは……けっこう最近までですね。

小沼:そうですね。

古市:その間の運転資金や生活費はどうしていたんですか。

小沼:(小沼氏と松島氏の)前職の退職金などはお互いに事業につっこみ、生活費だけ選り分けて。最少限の血を流しながら続けてきました。

古市:血を流しながら続けるって……。

小沼:最終的に血液がなくなるまではやろう、と。なくなったら、そこがこのプロジェクトの「期限」だね、と決めていました。

古市:それにしても、1年半ほぼ無収入って不安になりませんか。

小沼:そりゃあ、不安でした(笑)。でも、松島も僕もポジティブで「いける」と感じていましたから。

 周囲の応援も心強かったですね。コンパスポイントの仲間たち(その1参照)はもちろん、NPOは15人の印鑑をもらわないと登記できないんですが、「その15人が自分たちにはいる」、というのが誇りにも支えにもなりました。

 資金にしても、フローレンスの駒崎さん(その1などに登場)もサポートを受けたソーシャルベンチャー・パートナーズ東京から200万円くらいの資金を投資してもらえたり、共感した人たちから寄付をしてもらったりと、想いをつないでいられる環境があったんですよ。

古市:それにしても…。

この戦いは間違っていない、ムダではない

小沼:収入はないけれど「無駄な戦いをしているんじゃない」、という感覚があって、それほどつらくなかったんです。いや、経済状況は当然つらいんですけれど、間違った道に進んでいる気が全然なかったので。

古市:孤立していない、間違えていない、と。

小沼:そうですね。それと、もしこれが間違っているなら、一つ証明することになるな、という思いもありました。

古市:何を証明するのですか。

小沼:つまり、これだけ応援してもらいながら頑張ってもダメなら、たぶんこういうビジネスモデルは成立しないということだ、と。

古市:なるほど。ところでその支えの一つになったソーシャルベンチャー・パートナーズ東京はどのくらいサポートを受けていたんですか。

小沼:2011年から2013年の2年間です。

古市:ソーシャルベンチャー・パートナーズ東京、社会起業家からよく名前を聞きますが、あれはどういった仕組みになっているんですか。

小沼:すごく面白いんですよ。社会的課題に興味がある社会人が、一人につき10万円を拠出するんです。たとえばそれが100人集まったら、1000万円のファンドになる。それを社会的企業に投資という名目で、1団体あたり毎年約100万円ずつ寄付していく。僕たちは2年間お世話になりましたから、200万円の投資をいただきました。

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「100戦100連敗、それでも気持ちが折れなかった理由」の著者

古市 憲寿

古市 憲寿(ふるいち・のりとし)

慶應義塾大学SFC研究所訪問研究員

1985年東京都生まれ。東京大学大学院総合文化研究科博士課程在籍。慶應義塾大学SFC研究所訪問研究員(上席)。大学院で若者とコミュニティについての研究の傍らIT戦略立案等に関わる。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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