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地球温暖化は止まったのか

東京大学大気海洋研究所・渡部雅浩准教授にハイエイタス現象を聞く

2014年1月16日(木)

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(撮影/佐藤久)

温室効果ガスの濃度は上がり続けているのに、地球の気温上昇は停滞している――。ここ1~2年、ハイエイタスと呼ばれる現象が話題になっている。文部科学省の地球温暖化研究プロジェクトである「気候変動リスク情報創生プログラム」で、近未来気候変動予測研究の課題代表を務める東京大学大気海洋研究所気候システム研究系・渡部雅浩准教授に、ハイエイタス現象について聞いた。

(聞き手は田中太郎)

深海が熱を吸収している

このところ地球温暖化問題など忘れてしまいそうなほどの寒さです。実際に、21世紀に入ってから、地球の気温上昇は止まっているそうですね。

渡部:一昨年ぐらいから話題になっているのですが、温室効果ガスの濃度は上がり続けているのに、気温上昇率は21世紀に入ってから10年当たり0.03℃とほぼ横ばいの状態になっています。ハイエイタス(地球全体の気温上昇の停滞状態)と呼ばれている現象です。

 下のグラフのように、気候モデルによるシミュレーションでは1960年から2030年まで一貫して気温は上昇すると予測しています。しかし、2000年ごろまでは実際に観測される気温の長期変化をよく再現していましたが、最近10年ほどは温暖化傾向を過大に再現してしまっています。それ以前の10年間に比べて88%も誤差が大きくなっているのです。

黒線は2012年までの観測値、青線と赤線は気候モデルによるシミュレーションを表している。CMIP(結合モデル相互比較プロジェクト)は、世界各国の気候モデルを比較するプロジェクトで、IPCC(気候変動に関する政府間パネル)の報告書にも利用されている。青線はIPCC第4次評価報告書に使われた第3次CMIP、赤線は第5次報告書に使われた第5次CMIPの結果の平均値で、それぞれの陰影は結果のばらつきを表す

どうしてこのような現象が起こるのですか。

渡部:ハイエイタスの原因には、「太陽活動が不活発な周期に当たっている」「成層圏で水蒸気が減っている」など諸説あります。しかし、いずれも現象のすべてを説明できるものではなく、主因とは考えられません。

 地球全体のエネルギー収支のデータを見ると、正味では入ってくるエネルギーの方が多く、2000年以降も地球が温められています。したがって、外因と内因に分ければ、内因に変化があると考えられます。そこで私たちが注目したのは、海の深層部分の熱吸収が活発になっているのではないか、ということです。

コメント8

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「地球温暖化は止まったのか」の著者

田中 太郎

田中 太郎(たなか・たろう)

日経エコロジー編集長

1990年早稲田大学卒業、日経BP社入社。「日経レストラン」「日経オフィス」「日経ビジネス」「日経ビジネスアソシエ」「日経エコロジー」「ECO JAPAN」などを経て2014年から現職。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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