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中国では「嫌われているブランド」だと思います

クロスカンパニー石川康晴社長×一橋大学大学院楠木建教授対談(3)

2014年1月23日(木)

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クロスカンパニーは2011年に中国本土に本格的に出店して以降、順調に店舗を伸ばしている。石川社長は現地での事業が軌道に乗るまで2年ほど、中国と本部を置く岡山を頻繁に往復し、指揮を執ってきた。
写真/栗原克己

(前回の記事はこちら

楠木:中国の消費者から見ると、「アース ミュージック&エコロジー」は具体的にどう思われているのでしょうか。

石川:逆説的に言えば「嫌われているブランド」だと思います。ゆったり着る上、どこか少女的なデザインだからです。これに対して、中国ではセクシーでクールな洋服がマーケットの中心です。

中国市場では「ニッチがマス」

 ただし、巨大な中国市場では「ニッチがマス」です。つまり、他のアパレルにない個性を持つと、ニッチが全て集まってきます。

 こうなると、ニッチはマスになってきます。ナチュラルでかわいい服は日本しかつくれないプロダクトで、欧米メーカー、韓国メーカー、ローカルメーカーが近づいてこない分野のため、現地で圧倒的な存在感があります。

 その領域でのフロンティアになることで、例えば100店舗入っている上海の商業施設では4~7位の位置をキープしています。

楠木:欧米の若い人にとって服を着るというのは「この美しい私を見てください」ということだと思います。それに対して日本人が服を着ることには、江戸時代の昔から「服を着ることによって何かになる」という面があります。本質的に洋服を楽しむ理由が違います。

 そうした点で、中国のほうが欧米よりも日本人的な服の楽しみ方に近いのかもしれませんね。

石川:確かにそうです。しかも、中国やASEANは日本のライフスタイルに憧れている人が非常に多い。「アース ミュージック&エコロジー」は日本のヤングのカテゴリーリーダーであるため、それだけ優位性があります。

楠木:私のいる大学院にはアジアの色々な国から留学してきた学生がいます。彼らが日本の何に関心があるかといえば、「何を食べてもおいしい」とか「治安がよく安全だ」といったことが出てきます。しかし、そこからさらに抽象度を上げて本質を考えると、成熟していることだと思います。

 それは精神的な意味での心のゆとりや人に対する優しさであり、それは来てみて分かる部分です。当初は「まあこんなもんだろう」というのが、帰るときにはファンになっています。日本の企業は社会が成熟していることの価値をもっと積極的に考えるべきです。

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「中国では「嫌われているブランド」だと思います」の著者

楠木 建

楠木 建(くすのき・けん)

一橋大学大学院教授

1964年生まれ。92年一橋大学大学院商学研究科博士課程修了。一橋大学商学部助教授および同イノベーション研究センター助教授などを経て、2010年から現職。専攻は競争戦略とイノベーション。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

石川 康晴

石川 康晴(いしかわ・やすはる)

ストライプインターナショナル社長

1970年岡山市生まれ。94年に婦人服販売のクロスカンパニーを創業。99年にSPA(製造小売業)に乗り出す。2016年に社名をストライプインターナショナルへと変更

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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