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高層マンション育ちの子供が「伸びない」理由

ネガティブ思考の大人は、図形問題を解こう

2014年1月24日(金)

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「断捨離」は子供の意欲向上を妨げる?

なるほど。例えば算数の文章題なども、自分の身体感覚に置き換えながら読もうとするとより集中できるというか、入り込みやすいんでしょうね。文章題は国語力だとよく言われますけど、背景にあるのはこういう身体感覚だと。

西村:そうですね。言葉にしろ数字にしろ、何らかの過去の自分の経験とつながってるはずなんですね。そういう経験を身体感覚として蓄えている子とそうでない子では理解の度合いが違います。入ってきた知識が過去の記憶とつながるか、全くつながらないで離れ小島状態で置き去りにされてしまうかですね。

 ああなるほどな、と膝を打つ感覚というのは身体感覚と結びついていて、それが勉強するモチベーションにもつながりますし、理解の深さや応用力にもつながってくるんですね。

確かに、ひらめきというのは何かと何かがつながった、という感覚がありますね。

西村:数に対しての身体感覚のほかに、広がりとか空間把握という身体感覚もあると思います。例えば大人でいうと、車庫入れや縦列駐車が下手な人がいますね。で、縦列駐車が苦手な人はずっと苦手です。車の横を何度でもこする。だから、傷のある車のそばへは近寄るなと言いますよね。

苦手意識が強いと、それをやりたくないからいつまでも上達しないということでしょうね。

西村:いや、そうじゃないんです。たとえ練習してもいつまでも上手になりません。それは場所に関する身体感覚がないからでしょう。ハンドルを握っている自分は上から俯瞰するとどのあたりにいるか、という感覚が持てないんです。

 球技が得意な人というのは車庫入れもうまいんですね。走りながら、動く相手に向かってボールを投げる。どのタイミングでどの方向にどれぐらいのスピードで投げればうまくいくか。動きから先を予想する能力と、全体を俯瞰する能力。これは車庫入れと同じですね。

それは、大人になってからは絶対身につかないんでしょうか。

西村:絶対無理ということではないでしょうが、苦労するでしょうね。いつ身につけるのが得かと言えばやはり小さい頃でしょう。

 住環境でもう少し言えばですね、高層マンションの密閉された空間だけがいけないのではなくて、部屋の片づけ方とか配置なども、かなり学力の伸びに影響してくると思っています。

西村先生は「部屋は適当に散らかしておくのがよい」とおっしゃっていますが、その「適当」さが分からないんですが。

西村:そうですね。無目的に、きれいさっぱり片づけて何も表に出ていないような状態、というのがよくありません。目的を持って片づけられているのはいいんです。例えば、お父さんの趣味を中心に片づけてあるとか、子供に必要なものを中心に片づけてある、などです。

 それと、いわゆる「断捨離」は、子供の発達にとってはよくないと思います。捨ててさっぱりする大人にとってはいいんですが、断捨離された空間というのは子供にとって刺激がなさすぎる。子供というのは過剰なものに反応するんです。本棚からあふれてしまってる本とか、道具箱からあふれてしまってるものに子供は興味を持つんです。

きれいに片づいてしまっている状態はよくないと。

西村:工夫するという気持ちがわいてこなくなるでしょうね。例えば古いネジとか配線の材料の切れっぱしなどをずっとためてあって、何か作るとか修理する際に、確かああいうものがあったよな、あれが使えないかな、なんて考えるわけですね。そういう工夫が子供の脳をものすごく鍛えるんです。

なるほど。子供がいろんなものを集めてきて箱にぐちゃっとため込んでいるのを、お母さんがこんなものいらないから捨てちゃいましょうというのはダメだと。大人の目線とは全然違うと。

西村:違いますね。

 もう1つ言うと、教養や知性に対する憧れを子供が持てるような環境であるかどうかも、子供の学習意欲に直接結びつきます。教養のシンボルと言えばやはり本になりますが、お父さんの読んでる本と、お母さんの読んでる本がリビングの本棚に溢れかえっていて、そこに子供の本が侵食していってせめぎ合ってる状態。こういうのが一番いいですね。

本は溢れてるんですが、いいかどうかは…。子供が興味を持ちそうな本が溢れているのがいいんですか。

西村:いや、そういうことではないです。

コメント25件コメント/レビュー

私は数学・物理がとことん苦手でずーっとコンプレックスを持っていましたが、どちらかというと「結論が出てほっとすることだけ」を追い求めていましたね。答えが合ってれば解き方なんてどうでもいいタイプでした。そして「考えていく途中の快感」が味わえないから応用問題になるとさっぱりわからなくなる…なるほど。「今分かっていることから次にすぐ分かることは何か。そして聞かれている答えが分かるためには何が分かれば便利か」なんて考えたことも無かった…。今から挽回するのは無理でしょうが、胸に留めておきたいと思います。(2014/01/27)

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「高層マンション育ちの子供が「伸びない」理由」の著者

秋山 知子

秋山 知子(あきやま・ともこ)

日経ビジネス副編集長

1986年日経BP社入社。日経コンピュータ、日経情報ストラテジー、日経アドバンテージ、リアルシンプル・ジャパンの編集を担当。2006年から現職

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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私は数学・物理がとことん苦手でずーっとコンプレックスを持っていましたが、どちらかというと「結論が出てほっとすることだけ」を追い求めていましたね。答えが合ってれば解き方なんてどうでもいいタイプでした。そして「考えていく途中の快感」が味わえないから応用問題になるとさっぱりわからなくなる…なるほど。「今分かっていることから次にすぐ分かることは何か。そして聞かれている答えが分かるためには何が分かれば便利か」なんて考えたことも無かった…。今から挽回するのは無理でしょうが、胸に留めておきたいと思います。(2014/01/27)

私は、会社員になってからも長い間、家庭教師をやっていました。高層階にお住いのお子さんに関しては、教えたことがないので分かりませんが、平均的に見て、お母さんがフルタイムでお仕事をしているお子さんは、専業主婦のご家庭のお子さんより学力が劣る傾向があります。フルタイムでお仕事をされているお母さんは、仕事と家事で、子どもに割く時間が少なくなるだけでなく、子どもに余裕をもってかかわることが難しいからだと思われます。小学生では、漢字の書き順、計算のスピードや正答率等は専業主婦に軍配があがります。金で家庭教師や塾で勉強を見るだけでなく、愛情のある母親がしっかりと生活管理をしていないと学力に差が出ますね。特に小学生は。(怒鳴ってばかりの自称教育熱心な父親は学力に関してマイナスになります)あくまでも平均的な話です。(2014/01/27)

# 「何も定量で示されてませんが、この先生も高層マンションで育ったんですかね。」何事もデータが出そろったり理論が確立されるのを待っていたら後手になるだけだと私は人生で学びました。クリエイティブで何かを生み出す人生にはデータが出そろわなくてもある程度の判断ができなくては、と感じています。「愚者は経験に学び、賢者は歴史に学ぶ。」といいますので、そこに歴史的な視線から矯正ができれば最強かと。(2014/01/26)

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夢の実現にあたっては強く「念ずる」。そうした心構えを支えにビジネスの世界の荒波を渡ってきました。

後藤 忠治 セントラルスポーツ会長