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「イオンばっか作ってどうするんかな」

前人未踏「モールドミナント」の行方

2014年1月30日(木)

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全国で増え続けるイオンの大型商業施設。消費者の“飽き”と戦う同社は、施設から「イオンモール」の名前を外すことまで検討しだしている。広域集客が前提のショッピングセンター(SC)ビジネスで、異例のドミナント(高密度出店)戦略は成立するのか。

 「そんなイオンばっか作って、どうするんよなぁ」。

 岡山県玉野市に住む40代の主婦、大林美紀子さん(仮名)はそう言って首をかしげる。巨大流通のイオングループが今年秋、JR岡山駅の駅前に大型のイオンモールを開業すると聞いた時の率直な感想だ。

 玉野市は岡山市と隣接し、クルマでは30分ほどの距離。新しい大型商業施設の開業は、消費者の立場からすれば楽しみに映るのかと思いきや、大林さんにしてみるとそうでもないようだ。

 岡山市と同じく隣接する倉敷市には、すでに「イオンモール倉敷」がある。クルマでの所要時間は同程度だが、岡山駅前に比べれば、幹線道路沿いの倉敷店は駐車場に停めやすい利点がある。さらに大林さんは、夫の実家がある岡山県津山市にも「イオンモール津山」があり、日常の買い物によく訪れる。「わざわざ岡山駅まで買い物に行くんじゃけぇ、そんな時にいつも使うイオンに行きたいとは思わん」(大林さん)。

 同じことを感じているのは、大林さんだけではない。岡山から遠く離れた千葉県千葉市でも、2013年末に同じような疑問を抱く人物がいた。大型ショッピングセンター(SC)のディベロッパー事業で、イオンモールと競合する三井不動産の関係者だ。

 この人物は、2013年12月20日に開業したばかりの「イオンモール幕張新都心」を訪ねた。イオンがグループの総力を結集した「総本山」として位置付ける店舗の近くには、三井不動産の「ららぽーとTOKYO-BAY」がある。新たなライバル店の様子を見に行ったのだ。

 イオンモール幕張新都心がある千葉県北西部には、既に「イオンモール船橋」「イオンモール津田沼」「イオンモール柏」などがある。その三井不動産関係者は言う。「新しい業態開発をする力はさすがだ。だが、多くの消費者にとって『イオン』の看板は日常的すぎる。集客するために非日常のわくわく感を何よりも必要とするSCには、逆にマイナスに働く」。

 同じ系列の店舗であるがゆえに、消費者の自宅に近い店を通り過ぎさせてまで集客するのは、より難しくなる。その三井不動産関係者の口ぶりは、「ららぽーとの方が『わざわざ行く場所』に向いている」と言わんばかりだった。

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「イオン 飽くなき成長への執念」のバックナンバー

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「「イオンばっか作ってどうするんかな」」の著者

中川 雅之

中川 雅之(なかがわ・まさゆき)

日本経済新聞記者

2006年日本経済新聞社に入社。「消費産業部」で流通・サービス業の取材に携わる。12年から日経BPの日経ビジネス編集部に出向。15年4月から日本経済新聞企業報道部。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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