• BPnet
  • ビジネス
  • IT
  • テクノロジー
  • 医療
  • 建設・不動産
  • TRENDY
  • WOMAN
  • ショッピング
  • 転職
  • ナショジオ
  • 日経電子版

「一生手に入れられないもの」を夢と呼ぶのか

対談:佐藤可士和氏×ジョン・ジェイ氏 第2回

2014年3月3日(月)

  • TalknoteTalknote
  • チャットワークチャットワーク
  • Facebook messengerFacebook messenger
  • PocketPocket
  • YammerYammer

※ 灰色文字になっているものは会員限定機能となります

無料会員登録

close

佐藤可士和(以下、佐藤):いろいろな国のマーケットを知っているジョンから見た日本というのも、ぜひ聞いてみたいのですが。

ジョン・ジェイ(以下、ジェイ):常にさまざまなトレンドが起こっていて、劇的に変わっています。ただ逆にいうと、一つの強力なトレンドがない。若者はそれぞれ違う価値観を持っていて、ばらばらです。

佐藤:日本は今、元気がないというふうにいわれているし、自分たちでもちょっとそう思っているのですが、ジョンから見てもそうですか。

ジェイ:コップにお水が半分あるとき、私はいつも、「半分ない」ではなく、「半分はある」と考えます。だから日本も可能性はまだまだあると思いますが、外から見ると、確かにエネルギー量が減ってきているかな、という感じはします。

ジョン・C・ジェイ
クリエーティブ・ディレクター/「GX」代表/「ワイデン+ケネディ(W+K)」パートナー
米オハイオ州コロンバス生まれ。オハイオ州立大学でビジュアル・コミュニケーションを学んだ後、雑誌のアート・ディレクターからキャリアを始める。1988年、ニューヨークの百貨店、ブルーミングデールズのマーケティング・ディレクターに就任。93年、オレゴン州ポートランドを拠点とするクリエーティブ・エージェンシー「ワイデン+ケネディ」にクリエーティブ・ディレクターとして招かれ、ナイキの広告などをワールドワイドに手がける。98年から2004年まで、同社の東京オフィスのエグゼクティブ・クリエーティブ・ディレクターも兼務。一方で、個人プロジェクトの「スタジオJ」も運営し、デザイナーズホテルの「エースホテル」やレストランのプロデュースに関わる。2013年、ポートランドで「GX」を設立し、代表に就任。

佐藤:それは経済的なことが大きな理由だと思いますか。

ジェイ:若者のアティテュード(態度)という点でしょうかね。例えばアメリカの建築学校に在籍している日本人学生の数って、今は史上最低なんですよ。

佐藤:若い人たちが海外に出なくなったといわれています。

ジェイ:そういうことですね。一方、アメリカの一流のデザイン学校に行くと、韓国人学生であふれかえっている。どこに行っても韓国語が聞こえてくるんですよ。私はニューヨークの「スクール・オブ・ビジュアル・アーツ」で教えているんですけど、学校がトップの25人を選ぶと、そのうち20人が韓国人という感じですね。

佐藤:80%が。

ジェイ:彼らは優秀な人たちで、信じられないほどのエネルギーを発散しています。しかも、すごくクリエーティブ。みんな、そのままずっとアメリカにいるわけではなく、いずれは祖国に帰るのでしょうけど、恐るべし、と思いますよ。

佐藤:現在のアートシーン、アートディレクションのシーンで、韓国人のデザイナーが活躍している話は、まだそんなに多くないのですが、韓国人が頑張っているということは、僕もすごく聞いています。個人名は、ぱっと浮かんでこないんですが、全体的に底上げがされている感じで。

ジェイ:エネルギー、パワー、やる気が国全体にあるんですよ。

佐藤:K-POPのスターたちも、日本のテレビに出ると、ちゃんと日本語をしゃべっているじゃないですか。そういうことは、努力して事前にちゃんと勉強しないと、できないことですものね。ともかく、自分の国以外に出ていくという意識が高いのでしょうね。

進化し、洗練されていく日本の若い世代

ジェイ:今、日本の若い世代は「さとり世代」などといわれているでしょう。つまり彼らは、車も欲しくないし、ぜいたくなものも欲しくない人たちだ、と。でも私は、それは若者の本心ではなくて、経済的な状況の中で、そのように折り合いを付けていることなのだと思うんですよ。

 ただ、従来の広告のマーケティング的な見方でいうと、車はいらないというような世代は退化しているように思われがちだけど、私は逆に進化し、洗練されていると思います。だから、彼らのインスピレーションを刺激できることは、何でもやってあげたい、と思っているんです。だって日本には、才能のある人がいっぱいいますから。

佐藤:中国はどうですか。

ジェイ:あの国はすごいエネルギーに満ちていますよ。みんなが非常にポジティブな世界観を持っていて、何でもできると思っている。

佐藤:何でもできる。うーん。

コメント1

「サムライ、伝説の男と語る」のバックナンバー

一覧

「「一生手に入れられないもの」を夢と呼ぶのか」の著者

清野 由美

清野 由美(きよの・ゆみ)

ジャーナリスト

1960年生まれ。82年東京女子大学卒業後、草思社編集部勤務、英国留学を経て、トレンド情報誌創刊に参加。「世界を股にかけた地を這う取材」の経験を積み、91年にフリーランスに転じる。2017年、慶應義塾大学SDM研究科修士課程修了。英ケンブリッジ大学客員研究員。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

日経ビジネスオンラインのトップページへ

記事のレビュー・コメント投稿機能は会員の方のみご利用いただけます

レビューを投稿する

この記事は参考になりましたか?
この記事をお薦めしますか?
読者レビューを見る

コメントを書く

ビジネストレンド

ビジネストレンド一覧

閉じる

いいねして最新記事をチェック

日経ビジネスオンライン

広告をスキップ

名言~日経ビジネス語録

人々が働きたいという会社になるには 「働きやすさ」と「働きがい」、この2つが必要だ。

川野 幸夫 ヤオコー会長