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「英会話至上主義」が、人材ミスマッチを生んでいる?

日本人ビジネスマンに必要な「読む力」

2014年2月28日(金)

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読めるスピードが上がれば、聞き取れるようになる

竹末:これもリーディング研修を始めてから気づいたのですが、リーディングの速度が上がると、今まで聞き取れなかった英会話教師の言葉が全部聞こえるようになったとか、映画で俳優が話していることと字幕のニュアンスがちょっと違うことが分かるようになった、ということを言い出す人がかなりいるんです。

 これはデイビッド・セインさんもおっしゃっているのですが、英語を読んで理解するスピードと、英語を聞き取るスピードは比例するんです。英語は読む方が簡単で、聞くのはちょっと難しい。

 日本人ビジネスパーソンに、ウォールストリート・ジャーナル(WSJ)やフィナンシャル・タイムズ(FT)の長い記事を読んでもらうと、大体は1分間に読めるのが20~30ワードという人が多いんです。ところが、英語のネイティブがしゃべるスピードは1分間に160~180ワードなので、全く処理が追いつかないから「聞き取れない」んです。そこで読める速度を70ワードぐらいまで上げてやると、急に聞こえ出してくるんですね。

英語が「聞き取れない」のは発音が分からないからではないんですか。

竹末:発音は分かってるんだけど、それを脳で処理するのが追いつかないんですよ。

リーディングで脳が英語を処理するスピードを上げてやればそれに伴ってヒアリングの力も上がってくるわけですか。具体的にはどのようなトレーニングをするんでしょうか。

竹末:日本語で、「てにをは」の部分を抜いてしまうと、文は意味不明になってしまいます。英語もそれに相当する部分がちゃんとあります。例えば前置詞です。

 英文は主語と動詞が分かれば大体意味が分かるんですが、その主語と動詞がどれなのかがパッと判別できないことが多いのです。例えば英語の動詞は、名詞にもなったり形容詞にもなったりしますから、動詞を先に見つけようとすると混乱する。ところが前置詞というのはほとんどの場合、前置詞以外にはなりません。そして前置詞が伴う部分は必ず修飾語なので、それ以外の部分が文の主要部になるんです。

 文には情報が濃いところと薄いところがあって、薄いところが例えば前置詞に紐づいた修飾語です。それは文法で決まっているんです。こういうのが出てきたら重要な部分だよとか、これが出てきたらここは薄いところだとか。単純なんですが、それらをどんどん仕分けしていく練習をします。すると文の意味がブロックごとに次々分かるようになり、文の構造やロジックが瞬時に分かるようになって理解の速度が上がります。皆さん、平均で1.7倍ぐらいのスピードにはなるようです。

高校の時に英文読解をやりましたが、あれを素早くやっていく感じですか。

竹末:基本は中学高校で習ったことなんですが、ビジネス英語には学校で教わっていないことも多いんですね。

 典型的な例で言うと、amidという前置詞があります。「~の真っ最中に」という意味ですが、これを前置詞だと知らない人も多いんです。けれど英字紙の記事ではものすごく多く使われています。

 それから、句読点のルールって非常に重要なんですがこれも学校ではほとんど教えていません。そうしたことが分かれば英文メールの文のロジックが分かるようになって、メールの返信もそのロジックで書けるのでコミュニケーションが非常に楽になるようです。ライティングにも役立つのです。

 こうした句読点や前置詞の用法がどれくらいの頻度で出てくるかは統計上分かっているので、その頻度に従って練習すれば効果が上がりやすくなるわけです。

コメント3件コメント/レビュー

私自身の経験から言わせてもらえば、職種によっては「読み書き」よりは会話力が圧倒的に重要だ。団塊の世代に属す私が学校で習った英語は正しく「読み書きと文法」であり、高校生の時に「英語が得意」と自認していた私は、テストの点数は良いものの、会話は全く出来なかった。外人に話しかけられても逃げていただろう。そんな私が30歳の時に1年間の米国駐在の経験をした。対面していればジェスチャーや紙と鉛筆を使って、何とか言いたい事を伝える事は出来たものの、電話では「会話」と言う程の事は出来ず、相手のいる場所や名前、要件だけを慎重に確認して、一々出掛けて要件を済ませた。これが歩いて行ける場所なら良いが、同じ敷地内でも遠く離れた建物にいる人と会うには車に乗って行かなければならない。電話で済ませれば10分も掛からない要件に1時間以上かける事は少なくなかった。電話で用が足せる様になったのは、着任から半年を要した。この時はつくづく日本の会話軽視の英語教育を恨んだものだ。研究に従事する仕事等では専門の英語文書を「すらすら」読めないと話にならないのだろうが、交渉事を主な業務とする仕事では、何よりも「伝える」能力であり、それは英会話力だ。既に年金生活に入っている私から見ても、今の若い人ですらまともに英会話出来る人が少な過ぎる。英会話能力はアジア各国でも最低レベルと言うのはうなずける。小学校から会話を主体とした英語教育を始め、自然体で英語会話が出来る能力を養うべきだと考えている。他所の国では結構めちゃくちゃな発音でも臆する事無く話しかける人が日本よりは遥かに多い。恥ずかしがっている場合じゃない、と言いたい。(2014/03/01)

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「「英会話至上主義」が、人材ミスマッチを生んでいる?」の著者

秋山 知子

秋山 知子(あきやま・ともこ)

日経ビジネス副編集長

1986年日経BP社入社。日経コンピュータ、日経情報ストラテジー、日経アドバンテージ、リアルシンプル・ジャパンの編集を担当。2006年から現職

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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私自身の経験から言わせてもらえば、職種によっては「読み書き」よりは会話力が圧倒的に重要だ。団塊の世代に属す私が学校で習った英語は正しく「読み書きと文法」であり、高校生の時に「英語が得意」と自認していた私は、テストの点数は良いものの、会話は全く出来なかった。外人に話しかけられても逃げていただろう。そんな私が30歳の時に1年間の米国駐在の経験をした。対面していればジェスチャーや紙と鉛筆を使って、何とか言いたい事を伝える事は出来たものの、電話では「会話」と言う程の事は出来ず、相手のいる場所や名前、要件だけを慎重に確認して、一々出掛けて要件を済ませた。これが歩いて行ける場所なら良いが、同じ敷地内でも遠く離れた建物にいる人と会うには車に乗って行かなければならない。電話で済ませれば10分も掛からない要件に1時間以上かける事は少なくなかった。電話で用が足せる様になったのは、着任から半年を要した。この時はつくづく日本の会話軽視の英語教育を恨んだものだ。研究に従事する仕事等では専門の英語文書を「すらすら」読めないと話にならないのだろうが、交渉事を主な業務とする仕事では、何よりも「伝える」能力であり、それは英会話力だ。既に年金生活に入っている私から見ても、今の若い人ですらまともに英会話出来る人が少な過ぎる。英会話能力はアジア各国でも最低レベルと言うのはうなずける。小学校から会話を主体とした英語教育を始め、自然体で英語会話が出来る能力を養うべきだと考えている。他所の国では結構めちゃくちゃな発音でも臆する事無く話しかける人が日本よりは遥かに多い。恥ずかしがっている場合じゃない、と言いたい。(2014/03/01)

上を目指せばきりがありませんが、読む(黙読する)速度が遅いのに速い速度を聞く事は無理がありますね。音読するスピードより早くしゃべることも無理でしょうね。分かっちゃいるんですが…(2014/02/28)

帰国子女でも英語ネイティブでもありませんが、現場で英語を共通言語として仕事をしている立場では、会話力偏重も読解力偏重も、どちらも好ましくないです。個人にとって英語を使う必要があるのなら、(ネイティブのようになることを目指すのではなく)求められる水準までまでバランス良く学んで、さっさと実践に使っていけば良いだけの話です。英語が必要なポジションの人にとっては「実務能力」+「英語」という構造は存在せず英語も実務能力ですから、「仕事はできるけど英語が…」なんて悩みは単なる勘違いにすぎません。「英語も仕事もできる人は世の中に少ない」と感じるとしたら、そう自分で思い込んでいるからです。その思い込みの原因は主に、英語を何か特別な能力のように捉えて「実務能力」+「英語」と考える習慣にあります。これは自分が10年ほど前に乗り越えたから言えるだけなのかもしれませんが、視点を変える覚悟があるかないかの違いなのかもしれません。(2014/02/28)

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