• BPnet
  • ビジネス
  • IT
  • テクノロジー
  • 医療
  • 建設・不動産
  • TRENDY
  • WOMAN
  • ショッピング
  • 転職
  • ナショジオ
  • 日経電子版

振り子は中国から米国に振れた

米著名エコノミストが語る世界経済の構造変化

2014年3月14日(金)

  • TalknoteTalknote
  • チャットワークチャットワーク
  • Facebook messengerFacebook messenger
  • PocketPocket
  • YammerYammer

※ 灰色文字になっているものは会員限定機能となります

無料会員登録

close

 新興国の不振が世界経済の不安要因になっている。金融危機後の経済構造はどう変化するのか。米大手資産運用会社、プリンシパル・グローバル・インベスターズのロバート・バウアー氏は「振り子は中国から再び米国に振れた」と指摘する。

(聞き手は渡辺 康仁)

世界経済が構造的な変化を迎えたと主張しています。その根拠は何ですか。

ロバート・バウアー
米プリンシパル・グローバル・インベスターズ・マネージング・ディレクター兼チーフ・グローバル・エコノミスト。アイオワ州立大学経済学博士。1995年に入社し、債券・通貨トレーディング部門の責任者を経て現職。マクロ経済と定量分析の責任者として、経済や市場動向の予測を担当。(写真:清水盟貴、以下同)

バウアー:グローバル経済のトレンドの変化としてまず話すべきことは、中国経済の停滞です。停滞はここ数カ月の間に始まったわけではなく、2~3年の中期のスパンで始まっています。中国は長く10%前後の成長を続けてきましたが、今後は2ケタの成長を見ることはできないと我々は判断しています。具体的には6~7%に落ち着くのではないかと見ています。

 その要因は3つあります。1つ目は一人っ子政策の影響で今後、労働力人口の減少が見込まれることです。2つ目は生産能力の低下です。これまで地方の農民が工場などの現場に出てきて働くことで生産性が向上してきました。しかし、工場などに出てくる農民が少なくなり、生産能力のピークは過ぎ去ったと言えるでしょう。

 3つ目の要因は賃金の上昇です。過去15年間にわたって中国の賃金は10~11%上昇してきました。これを換算すると、15年前と比べて賃金は4~5倍に上昇したことを意味します。今の賃金の水準はメキシコとほぼ変わらない。中国のインフレ率を考慮すると、ほかの国と比べた中国の競争力は低くなってきたと言わざるを得ません。

中国に進出している企業の行動も変わるのでしょうか。

バウアー:中国で製造する企業には、原材料の調達や製品の流通などのために輸送料がかかります。原油価格の上昇でこのコストは大幅に膨れ上がっています。加えて、中国では商標権や著作権などの権利についての保護が残念ながら十分ではありません。米欧などの企業はこれらのことを踏まえると、中国で製造することに魅力を感じなくなってきているというのが事実だと思います。

 中国の状況を踏まえると、今後は2つのトレンドが見られることになるでしょう。1つは、新興国全般に対するネガティブなトレンドです。もう1つは、先進国全般に関してはポジティブなトレンドが期待できることです。

 中国の工業化によって新興国は多大な恩恵を受けてきました。資源価格の大幅な上昇や、それに伴う株価の上昇などです。直近ではその反動が見られます。インフレや賃金の上昇などに対して、中央銀行は金融政策で対応を迫られています。

コメント0

「キーパーソンに聞く」のバックナンバー

一覧

「振り子は中国から米国に振れた」の著者

渡辺 康仁

渡辺 康仁(わたなべ・やすひと)

日経ビジネス副編集長

1994年日本経済新聞社に入社。2002年から2004年まで日経ビジネス記者。日経新聞に戻り、編集局経済部などを経て2013年から日経ビジネス副編集長。アベノミクスの行方に関心を持つ。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

日経ビジネスオンラインのトップページへ

記事のレビュー・コメント投稿機能は会員の方のみご利用いただけます

レビューを投稿する

この記事は参考になりましたか?
この記事をお薦めしますか?
読者レビューを見る

コメントを書く

コメント入力

コメント(0件)

ビジネストレンド

ビジネストレンド一覧

閉じる

いいねして最新記事をチェック

日経ビジネスオンライン

広告をスキップ

名言~日経ビジネス語録

本当の問題は労務費ではありません。 熟練技能を持つ職人さんが 少なくなっていることです。

押味 至一 鹿島社長