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いよいよ税率引き上げ、野田前首相が語る消費税

8%は初めの一歩、政局の年「2015年」を懸念

2014年3月31日(月)

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4月1日から消費税率が8%に上がる。なぜ増税する必要があるのか。8~10%で十分なのか。首相として消費増税法案を成立に導いた野田佳彦氏に聞いた。

(聞き手は森 永輔)

なぜ、増税が必要なのか、改めて教えてください。

野田 佳彦(のだ・よしひこ)氏
民主党の衆議院議員。前内閣総理大臣。1957年、千葉県船橋市生まれ。1980年、早稲田大学政経学部卒業。松下政経塾に第1期生として入塾し、政治のあるべき姿を5年間学ぶ。1987年、千葉県議会議員に初当選。1993年、衆議院議員に初当選(日本新党)。2002年、民主党代表選挙に立候補。2010年、菅内閣で財務大臣。2011年、首相に就任。2012年8月に消費増税法案を成立させる。(撮影:加藤 康)

野田:毎年1兆円ずつ増えていく社会保障費を持続的なものにするための財源が必要だからです。「コンクリートから人へ」という考えに基づいて、公共事業を減らし社会保障を厚くする支出の振り分けを行いましたが、それだけでは十分ではない。財源確保と併せて、財政の健全化を達成する必要もあります。

なぜ消費税を増税するのでしょうか。他の税ではなく。

野田:消費税は、法人税や所得税に比べて景気の動向に左右されません。社会保障の財源なので安定したものである必要があります。

 消費税がオールジャパンの税金であることも理由の1つです。医療でも年金でも介護でも、社会保障は困った時に出番が回ってくるサービスです。人は誰もみな老いるし、病気にもなる。それを、みんなで支えあうのが適切だと思います。

大義はある

増税は国民に負担を強いる。政治家も身を切るべきなのではないでしょうか。

野田:議員定数の削減を増税と同時に進めることができなかったのは痛恨の極みです。隗より始めよということわざもあります。政治家が自ら身を切って覚悟を示すべきです。2012年11月14日の党首討論で、2013年の通常国会中にやると安倍晋三・自民党総裁と合意したが実現していません。選挙区と比例区を合わせて数十議席単位で減らす必要があると思います。0増5減では定数削減とは言えません。

消費増税法案を成立させるために重い代償を払うことになりました。衆院の採決では70人に上る議員が造反。参院を通過させるために、衆院の解散を約束することになりました。それにもかかわらず、なぜ、このような重い決断ができたのでしょう。「政治生命をかける」という言葉も、何度か口にされました。

野田:とても困難な仕事だと思っていましたが、実際に取り組んだら、本当に困難でした。しかし、やるしかないと覚悟を決めていました。「大義はある」と信じていましたから。

 財務副大臣として2010年度予算編成を担当した時、46兆円と見込んでいた歳入が37兆円にしかならなかった。歳入を増やすすべを早く実現しなければ、エライことになると痛感しました。

 懸案が分かっていながら先送りすることは、政治的に大きなマイナスです。私が首相に就任する直前に経済誌の英エコノミストが掲載した特集に驚きました。債務危機を抱える欧州と債務上限問題を抱える米国が「日本化」していると書いてあったのです。懸案を先送りしている状態を表した表現です。ご丁寧なことにイラストでは、ドイツのメルケル首相が和服を着てかんざしを刺していました。

 こんなふうに言われることのない日本にしたいと思いました。そのためには、たとえ困難であっても方向性は必ず出すと決めた。そのための首相ですから。

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「いよいよ税率引き上げ、野田前首相が語る消費税」の著者

森 永輔

森 永輔(もり・えいすけ)

日経ビジネス副編集長

早稲田大学を卒業し、日経BP社に入社。コンピュータ雑誌で記者を務める。2008年から米国に留学し安全保障を学ぶ。国際政策の修士。帰国後、日経ビジネス副編集長。外交と安全保障の分野をカバー。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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