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「神の見えざる手」はあてにせず、「見える手」を作ろう

坂井豊貴・慶應義塾大学経済学部教授に「マーケットデザイン」を聞く

2014年4月23日(水)

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 4月14日に発売した別冊「2014~2015年版 新しい経済の教科書」では、グーグルのチーフエコノミスト、ハル・ヴァリアン氏や米国で周波数免許のオークションに、経済学の「オークション理論」を使ったポール・ミルグロム米スタンフォード大学教授らのインタビューを載せた。

 オークション理論は「マーケットデザイン」と呼ばれる、ミクロ経済学の分野の1つ。2012年にアルヴィン・ロス教授とロイド・シャプレー教授のノーベル経済学賞の授賞対象になった、比較的新しい分野だ。ところで、マーケットデザインとは、何なのか? 今までの経済学と何が違うのだろうか?

 マーケットデザインを専門にする坂井豊貴・慶応義塾大学経済学部教授に聞いた。

(聞き手は広野彩子)

そもそも「マーケットデザイン」と言うとき、どのような内容を指すのでしょうか。オークション理論はその1つですね。グーグルの広告オークションは、経済理論に基づいて設計されています。さらに、マッチング理論というのもここに当てはまりますね。

坂井豊貴(さかい・とよたか)
慶應義塾大学経済学部教授
1975年生まれ。米ロチェスター大学Ph.D.(経済学)。横浜市立大学、横浜国立大学、慶應義塾大学の准教授を経て、2014年より現職。国際学術誌に論文多数。著書に『マーケットデザイン入門』(ミネルヴァ書房)、『マーケットデザイン』(ちくま新書)、『社会的選択理論への招待』(日本評論社)など。個人HP

坂井:その通りです。そしてマーケットデザインという分類はごく近年のものです。オークション理論やマッチング理論などが近年、目覚ましい実用化を遂げて、それらを含む「マーケットデザイン」という分類が確立しました。

より具体的にはいつ頃のことなのでしょうか。

 米国だと2000年代後半だと思います。私は2005年の春まで米国に留学していたのですが、そのときはまだ一部の先導者がマーケットデザインと言っているだけでした。ただ、「これから来る」という勢いは非常に強く感じました。

日本ではいかがですか。

 日本はもう少し遅いです。私はマーケットデザインの入門書を2010年の秋に出版したのですが、当初の売れ行きはさっぱりでした。ごく一部の専門家以外には「マーケットデザインって何?」という時期だったのですね。

 状況が一変したのは2012年の秋、ノーベル賞がマーケットデザインを授賞分野としたときです。これで日本での認知が一気に広まりました。入門書もそれから急に売れ始めました。

先端理論という印象が強いですが、その起源はどのあたりにあるのでしょうか。

 マーケットデザインは確かに先端的ですが、いきなりぽっと現れたわけではありません。伝統的な経済学という、巨人の肩の上に乗っています。ただしその契機は1960年代初頭、非分割財を扱う経済学が誕生したあたりだと考えています。

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「「神の見えざる手」はあてにせず、「見える手」を作ろう」の著者

広野 彩子

広野 彩子(ひろの・あやこ)

日本経済新聞社NAR編集部次長

朝日新聞記者を経て日経ビジネス記者、2013年から日経ビジネス副編集長。日経ビジネスオンラインでコラムの執筆・編集を担当。入山章栄氏の著作『ビジネススクールでは学べない 世界最先端の経営学』を担当。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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