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日本には「看板娘のいる街角」がよく似合う

建築家 妹島和世さん(第4回)

2015年6月4日(木)

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妹島 和世(せじま・かずよ)
建築家/「SANAA」「妹島和世建築設計事務所」代表取締役。
1956年茨城県日立市生まれ。日本女子大学家政学部住居学科卒業後、81年に同大学院修了。伊東豊雄建築設計事務所への勤務を経て、87年に妹島和世建築設計事務所を設立。95年に、建築家の西沢立衛とともに「SANAA」を設立。主な作品に「金沢21世紀美術館」(金沢市)、「ディオール表参道」(東京都港区)、「ニューミュージアム現代美術館」(NY)、「ROLEXラーニングセンター」(スイス・ローザンヌ)、「ルーブル・ランス」(フランス・ランス)。2009年にフランス政府より芸術文化勲章オフィシエを受勲。10年にプリツカー建築賞を受賞。2015年第28回村野藤吾賞を「犬島・家プロジェクト」で受賞。(写真:鈴木愛子、以下同)

建築家であることと、事務所の経営者であることと、そのバランスについてうかがっていますが、どうも脱線してしまって。ちょっと軌道修正して、経営者として妹島さんがスタッフに求めることは、どのようなことでしょうか。

妹島:他人事だと思わないで、一緒に仕事をしてくれること。それをいちばん求めますね。

近ごろの会社では、上司が新人に「これをやってね」と業務を振ると、「こんなことはできません」とか「それは何の役に立つんですか」とか言われて、少し強く出るとすぐ辞めてしまう、という例が増えています。周囲の中間管理職から、そんなボヤきを聞くことも多いのですが、建築設計の事務所でも、そういうことはありますか。

妹島:うちは「日経ビジネスオンラン」なんかで取り上げられるような会社より、もっとずっと小さいところなので、「できません」とは言われないんですけど、逆に「はいはい」と分かっているような返事をして、実は分かっていない、ということがありますね。

それはそれで困りますね。

妹島:だから「できないのなら、できないと正直に伝えてくれ」という話は、スタッフにしています。

そういう時は淡々と話すんですか。それとも結構大きな声を出したりするんですか。

一緒に長い時間を過ごさないと、分からない

妹島:ヒステリーを起こして、わーっと言ったりしてますね(笑)。でも、怒るのって体力が必要で疲れるんです。だから、「あと何回までよ」と期限を設けて、「1年以内にこれができなかったら、次は辞めてもらうしかないです」と言います。

逆に言うと、“ちゃんと怒ってもらえるチャンス”というのは、稀少だということですよね。事務所の採用の基準は、どういうものなのでしょうか。模型が上手に作れるとか、図面がうまく描けるとか、素直であるとか、条件はあるのですか。

妹島:基本的に入りたいといってくれた人は試してもらって。誰でも、と言うと語弊がありますけど、でもね、何というんだろう、家族主義ですね、うちは。

家族主義。

妹島:偶然の成り行きにまかせているようなところもあります。人との仕事は長くやってみないと、結局のところ分からないですもんね。やってみて、どうやっても合わなければ、お互いのためにやめた方がいいよね、という感じになりますよね。

はい。

妹島:もちろん所員がよりよい仕事をできるように、面倒を見る気持ちはありますが、基本的にあっさりとしています。

前回、SANAAのような「アトリエ派」に入ってくる方は、建築に対するモチベーションをあらかじめ持っている人たちだ、とうかがいました。

妹島:そうです。成り行きまかせと言っても、みんなそれぞれ、いずれは独立して自分で建築をやりたい、と強い気持ちを持っている人たちです。ここに一生勤めたい、なんて思わないで入るのが「アトリエ派」ですよね。

そうは言っても、日本国内の建築マーケットは成熟し切っていて、この先にものすごく明るい展望があるかというと……。

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「日本には「看板娘のいる街角」がよく似合う」の著者

清野 由美

清野 由美(きよの・ゆみ)

ジャーナリスト

1960年生まれ。82年東京女子大学卒業後、草思社編集部勤務、英国留学を経て、トレンド情報誌創刊に参加。「世界を股にかけた地を這う取材」の経験を積み、91年にフリーランスに転じる。2017年、慶應義塾大学SDM研究科修士課程修了。英ケンブリッジ大学客員研究員。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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