• BPnet
  • ビジネス
  • IT
  • テクノロジー
  • 医療
  • 建設・不動産
  • TRENDY
  • WOMAN
  • ショッピング
  • 転職
  • ナショジオ
  • 日経電子版

「印刷工場」がTokyoのハブになる

槌屋詩野 HUB Tokyo代表(その1)

2014年4月16日(水)

  • TalknoteTalknote
  • チャットワークチャットワーク
  • Facebook messengerFacebook messenger
  • PocketPocket
  • YammerYammer

※ 灰色文字になっているものは会員限定機能となります

無料会員登録

close

 目黒駅から徒歩8分。住宅街の中にある工場のような不思議な建物。1階の武骨なドアを開けるとコーヒーの香りが漂い、様々な人たちが思い思いに過ごしている。ここが「社会の変化を創りだす全てのアントレプレナーのためのコミュニティ・HUB Tokyo」という場所だ。

(写真:大槻純一、以下同)

 最近、都内を中心に、雑居型オフィスのコワーキングスペースが増えているが、HUB Tokyoはその中でも特にメッセージ性が強く、単なるシェアオフィスではない。「社会を変える」というミッションを共有する、広い意味での仲間といえる起業家同士が出会い、つながり、ビジネスを通して志や理想を拡大していくことを目的としている。

 自分のとっておきのアイディアをブラッシュアップして、社会にインパクトを与えたいと願うアントレプレナーたちのフレッシュな熱気でいっぱいだ。

 一方でそれは、暑苦しい理想に燃えた正しすぎる組織、にも見える。しかし、どうせ働くならこの世界を少しでも良くする仕事をしたほうが楽しい、という気持ちは誰しも持っているのではないだろうか。そうした「善なる欲望」に忠実に生きようとする人たちが切磋琢磨する場所、それがHUB Tokyoといえるかもしれない。

 HUB Tokyoが属する「Impact HUB」は、2005年にロンドンで生まれた。試行錯誤を繰り返しながら、現在、世界45都市で展開するグローバルなネットワークとなった。その日本第一号となるHUB Tokyoを立ち上げたのが槌屋詩野さん。NGOやシンクタンクで培ったスキルと経験を活かして、アントレプレナーたちがジャンプアップするための、より良い「場所」作りに日々奔走している。

 そんな槌屋さんの強力なモチベーションはどこから生まれているのか。「贅沢にはまったく興味がない」と話す槌屋さんに、贅沢が嫌いではない古市さんが率直に訊ねます。

(中沢明子:ライター/出版ディレクター、本連載取材協力・構成)

槌屋詩野(つちや・しの)
株式会社HUB Tokyo代表取締役。
1979年、千葉県生まれ。東京大学大学院総合文化研究科修了。国際協力NGO、日本総合研究所創発戦略センターでイノベーションリサーチを経験した後、2012年に起業。世界中のチェンジメーカーとなる起業家が接続するコラボレーションネットワーク「Impact HUB」に東京から参画し、HUBの経営、日本でのブランディングに携わっている。共著に『BOPビジネス入門―パートナーシップで世界の貧困に挑む』などがある。

古市:HUB Tokyo、目黒の普通の住宅地にあるんですね。この場所を選んだのはなぜですか。

槌屋:最初は渋谷や赤坂など、いわゆるビジネスの拠点らしい場所で探していたんですが、知人に東京R不動産の林厚見さん(編注:東京R不動産ディレクター、スピーク共同代表)がいまして。この物件を紹介していただき、その後、東京R不動産と一緒に開発したんです。

古市:元印刷工場だったようですね。外観も面白い。着いた時、「あれ、ここでいいのかな…?」って不安になったけれど(笑)。

槌屋:ははは。輪転機が入っていた大きな空間を板で埋めたりしているから、内装も面白いでしょう? 60年代に造られたそうですが、全然壊れていないし、建築物として面白い。2階には東京R不動産さんと仲が良いノイズアーキテクツという建築事務所が入っていて、リノベーションの設計をお願いしました。

古市:「印刷工場」というプレートが外壁についていましたが。

槌屋:あれはノイズアーキテクツの建築家、豊田(啓介)さんのアイディアです。元は中島印刷という印刷会社さんだったらしいですが、建物として「印刷工場」と名づけました。だから、私たちの住所は印刷工場1階。変わった建物名だけど、こうして話のきっかけにもなるからいいですよ。

古市:なるほど。それでは、HUB Tokyoについて聞かせてください。起業家や起業家志望のためのコワーキングスペースで起業家プログラムなども行っていて、キャッチコピーは「社会の変化を創りだす全てのアントレプレナーのためのコミュニティ」。起業家同士のコラボレーションなども推進しているんですよね。会社名は株式会社HUB Tokyo、でいいですか。

槌屋:はい。2012年5月に設立しました。東京ではHUB Tokyoのままでやるつもりですが、海外ではImpact HUBと呼ばれるネットワークに所属しています。今世界中にHUBと名前をつけたコワーキングスペースが、コピーも含めて沢山できてしまったので、「Impactを生み出す起業家の育つ場」という点をより強く打ち出し、Impact HUBとすることになりました。

コメント0

「イマドキの社会学者、イマドキの起業家に会いにいく」のバックナンバー

一覧

「「印刷工場」がTokyoのハブになる」の著者

古市 憲寿

古市 憲寿(ふるいち・のりとし)

慶應義塾大学SFC研究所訪問研究員

1985年東京都生まれ。東京大学大学院総合文化研究科博士課程在籍。慶應義塾大学SFC研究所訪問研究員(上席)。大学院で若者とコミュニティについての研究の傍らIT戦略立案等に関わる。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

日経ビジネスオンラインのトップページへ

記事のレビュー・コメント投稿機能は会員の方のみご利用いただけます

レビューを投稿する

この記事は参考になりましたか?
この記事をお薦めしますか?
読者レビューを見る

コメントを書く

コメント入力

コメント(0件)

ビジネストレンド

ビジネストレンド一覧

閉じる

いいねして最新記事をチェック

日経ビジネスオンライン

広告をスキップ

名言~日経ビジネス語録

人々が働きたいという会社になるには 「働きやすさ」と「働きがい」、この2つが必要だ。

川野 幸夫 ヤオコー会長