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ネット栄えども折込チラシは死なず

2014年5月1日(木)

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 新聞の発行部数が減り続けている。日本新聞協会によると、2013年末の発行部数は5929.6万部と10年前に比べて1000万部以上も減った。人口大国の中国(1億2006.1万部、2012年、世界新聞・ニュース発行者協会調べ)やインド(1億1289.2万部)と比べれば規模で見劣りするものの、米国(4572.9万部)やドイツ(1802.1万部)よりかなり多い部数を維持している。人口の差を考慮すれば、日本は世界の中でも「新聞大国」と言っていいはずだ。

 日本で新聞の発行部数が多い要因は、自宅に新聞が届く定期宅配制度によるところが大きい。毎朝、新聞が自宅に届く日本に住んでいると実感が沸かないかもしれないが、これはなかなか凄いことではないか。今年3月まで中国に赴任していた私は、新聞が毎朝届かない不便さを痛感した1人だ。健康と同じで、失って初めてその価値に気が付かされた。

 日本に帰任して自宅に新聞が届き始めてから、改めて気が付いたことが他にもあった。新聞の折り込みチラシの便利さだ。自宅近くのスーパーやレストラン、そして学習塾や中古品回収のお知らせまでが届く。ゴミが増えて困ると感じる人もいるかもしれないが、折込チラシによって自宅周辺の様々な情報が”プッシュ型”で提供される。

 そこで新聞折込チラシの現状と課題について、日本新聞折込広告業協会(=J-NOA)副理事長で同マーケティング委員会委員長の福地真人氏(読売IS社長)に話を聞いた。

(聞き手は坂田 亮太郎)

私事で恐縮ですが、5年ぶりに日本に帰ってきて新聞が自宅に届くありがたみを感じています。そして折込チラシもとても重宝しています。これまで住んでいなかった場所に引っ越したので、周りにどのような店があるのかも知りません。チラシを見て、初めて存在に気が付いた店も少なくありません。

読売IS社長の福地真人氏。日本新聞折込広告業協会(=J-NOA)副理事長で同マーケティング委員会の委員長も務める。(写真:北山 宏一、以下同)

福地:折込チラシに興味を持って貰えて嬉しいですね。まずは、折込チラシが置かれた現状を数値の面からご説明しましょう。

 日本の広告業界を取り巻く環境が厳しさを増していることはご存じですね。電通が毎年、日本全体の広告費を調査して公表しています。2013年は5兆9762億円となりました。前年から1.4%増と僅かに増えていますが、ピークであった2007年の7兆191億円から比べれば1兆円以上の落ち込みとなっています。リーマン・ショックの後で急減し、東日本大震災が更に追い打ちをかけました。

新聞折込の広告費は雑誌やラジオをはるかに凌ぐ

 媒体別に広告費を比較すると、その影響はもっと鮮明に出てきます。マスコミ四媒体の中でも最も大きなテレビは2013年に1兆7913億円でした。減ったとは言え、ピークであった2005年と比べると落ち込みは12.2%に過ぎません。ピークからの下落率を比べると、新聞が40.5%減、雑誌が48.4%減、そしてラジオが30.1%減です。規模の面からも、また減少率の少なさから見てもテレビが広告業界の中核を占めていることに変わりはありません。

媒体別広告費の推移
2011年2012年2013年
テレビ17,23717,75717,913
新聞5,9906,2426,170
雑誌2,5422,5512,499
ラジオ1,2471,2461,243
インターネット8,0628,6809,381
新聞折込5,0615,1655,103
単位:億円/出所:電通「2013年 日本の広告費」

改めて数値で示されると、自分が属する業界(=雑誌)の厳しさがよく分かります。

 広告業界の中でも伸びているものもあります。インターネットを介した広告です。2006年に雑誌を、2009年に新聞を抜き、順調に規模を拡大させています。2013年には9381億円となり、1兆円の大台を超えるのも時間の問題となりました。

 一方、新聞折込の広告規模はご存じですか。知らない人も多いのですが、実は意外に大きいのです。2013年は5103億円で、規模だけで比べればマスコミ四媒体の雑誌やラジオよりもはるかに大きな存在です。下落率もピークに比べると、23.4%に減少にとどまります。

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「ネット栄えども折込チラシは死なず」の著者

坂田 亮太郎

坂田 亮太郎(さかた・りょうたろう)

日経ビジネス副編集長

東京工業大学大学院修了後、98年日経BP入社。「日経バイオテク」「日経ビジネス」を経て2009年から中国赴任。北京支局長、上海支局長を経て2014年4月から日経ビジネスに復帰

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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名和 利男 サイバーディフェンス研究所上級分析官