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第1回 食料危機は始まっている

File1 危機に備える 柴田明夫

2014年5月12日(月)

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 もし、明日から食料が手に入らなくなるとしたらどうするだろうか。

 約20年前、日本は記録的な冷夏による不作で国産米の供給が足りなくなった。小売店から米が消え、限定販売する店には買い求める人の長蛇の列ができていたのを覚えている。近年では、2011年の東日本大震災の影響で食料や物資の流通機能が麻痺し、都心部では食料の買い占めが起こった。ちょっとしたパニック状態だ。

 これらは異常気象や天災による日本国内の、しかも一時的な事態ではあった。しかし、実は近い将来、世界中で慢性的な食料不足が起こることが危惧されている。

 現在、国連の推定によると世界の人口は年に1.18%の割合で増え続けていて、2050年には90億人に達する。それにともないFAO(国際連合食糧農業機関)では、2050年までに60%の食料生産を増やす必要があると2012年に発表している。いっぽうで、食料を増産するにも土地や水には限りがあり、また毎年のように世界各地で異常気象による農作物の不作が伝えられている。現在の世界の人口は約72億人だが、8人に1人が慢性的な栄養不足、つまり飢餓状態にある。

資源・食糧問題研究所代表の柴田明夫さん。30年以上にわたって食料問題に携わり、『食糧危機にどう備えるか―求められる日本農業の大転換』(日本経済新聞出版社)などの著書がある。(以下撮影:森山将人)

 人口の増加にともない食料の需要と供給のバランスが崩れると、食料の価格は高騰し、手に入らない作物が増えていく。やがて慢性的な不足に陥れば争いに発展することもあるだろう。実際、チュニジアに端を発した北アフリカや中東の民主化運動「アラブの春」は、干ばつの被害を受けたロシアが穀物の輸出を停止、それによる穀物価格の高騰が原因のひとつだと言われている。

 もはや食料が当たり前のようにある時代ではないのだ。

 しかし、「日本は食料に対する危機意識が乏しい」と警鐘を鳴らすのが資源・食糧問題研究所の代表・柴田明夫さんだ。丸紅に入社後、30年以上にわたって食料問題に携わり、『食料危機にどう備えるか―求められる日本農業の大転換』(日本経済新聞出版社)など食料に関する著作も多数出版している。

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「第1回 食料危機は始まっている」の著者

中川 明紀

中川 明紀(なかがわ・あき)

ライター

講談社で書籍、隔月誌、週刊誌の編集に携わったのち、2013年よりライターとして活動をスタート。インタビュー記事を中心に、雑誌や電子出版物で活躍している。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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