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楽天、日ハム、カープ躍進の理由

「ファン満足度」が示すプロ野球がサービス業として進むべき道

2014年5月14日(水)

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 来週からセ・パ交流戦が始まるなど盛り上がりを見せているプロ野球。ただ、テレビ視聴率低下やファンの高齢化、競技人口の減少など、ジワジワと人気の地盤沈下が進んでいる。

 「顧客に娯楽コンテンツを提供する」というサービス産業として見た場合、各球団のファンサービスや経営にはどのような特徴や課題があるのか。 

 プロ野球を対象に各球団ファンの満足度調査を実施している鈴木秀男・慶応義塾大学理工学部教授に聞いた。

(聞き手は熊野信一郎)

2009年からプロ野球のファンを対象に顧客満足度を調査し、球団別に指数化しています。どのような経緯で調査を始めたのでしょうか。

鈴木 秀男(すずき・ひでお)
慶応義塾大学理工学部・理工学研究科教授。専門は統計的手法による品質管理やマーケティング調査、顧客満足度の分析調査など。1989年慶応大学理工学部管理工学科卒業、1996年東京工業大学大学院理工学研究科で博士課程修了。2009年よりプロ野球の各球団のファンを対象とした「プロ野球のサービスの満足度調査」を実施している。

鈴木:今から10年前、ある学生が卒業論文で「サービス業としてのプロ野球」をテーマにしたいと言い出したのがきっかけでした。当時はまだネットを使って調査する手法が確立しておらず、電子掲示板でファンの方に回答してもらうことから始めたのです。

 その後、埼玉西武ライオンズなどプロ野球の球団にもこうしたデータの需要があることが確認されたので、全球団を対象に調査を始めました。

 自分が研究対象としているサービス産業の世界では、今まで以上に統計情報や事実に基づいた経営や管理が必要になってきています。プロ野球というわかりやすい事例を通じて、その問題意識を伝えたかったという動機もあります。

ファンの満足度をどのように数値化しているのでしょうか。

鈴木:アンケート調査で得たファンの「総合満足度」を数値化しています。これは、「チームの成績」と「チーム・選手」「球場」「ファンサービス・地域貢献」「ユニホーム・ロゴ」の5つの要素から成り立っています。

 総合満足度が高ければ、そのチームを応援したいと考える「応援ロイヤルティ」、さらには実際に球場に足を運ぼうと考える「観戦ロイヤルティ」の向上につながるという関係です。阪神と巨人は満足度がそれほど高くなくても客が入るので例外になるのですが、他のチームでは総合満足度が高まると平均観客数、すなわち売上高が増えるという相関関係が見られます。

過去6回の調査を通じて見えてきたものはありますか。

鈴木:球団の経営においては、チームの勝敗や戦力の充実などが最優先される傾向にあります。プロスポーツだから当然でしょう。ただ、すべてのチームが勝ち続けられるわけではないので、それだけでは必ずうまくいかないチームが出てきます。

 その意味では、いかにファンサービスと地域貢献を重視するかが満足度を高めるポイントだと見ています。その意識はパ・リーグの球団のほうが強く、全体としてみた時のパ・リーグの成功の大きな要因となっていると分析しています。

12球団の総合満足度スコア(2014年1月下旬調査)
順位球団総合満足度
スコア
前年
順位
1位楽天66.337
2位ロッテ65.436
3位広島64.898
4位ソフトバンク64.142
5位巨人63.234
6位日本ハム62.281
7位西武61.783
8位阪神58.4410
9位ヤクルト54.725
10位横浜DeNA53.1612
11位中日53.039
12位オリックス50.8711
パ・リーグの球団が上位に並ぶ

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「楽天、日ハム、カープ躍進の理由」の著者

熊野 信一郎

熊野 信一郎(くまの・しんいちろう)

日経ビジネス記者

1998年日経BP社入社。日経ビジネス編集部に配属され製造業や流通業などを担当。2007年より日経ビジネス香港支局に異動、アジアや中国に関連する企画を手がける。2011年11月に東京の編集部に戻る。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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