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会社が成長しなければ、社員は幸せになれません

会社にとって幸せとは何か 出口治明編

2014年6月3日(火)

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(写真:大槻純一)

 幸せな会社、とはどういう状態の会社のことを言うのでしょうか。
 私自身、ライフネット生命保険という会社を創業し、山あり谷ありの中で必死に経営しています。
 会社と社員と幸せについて、今回は考えてみようと思います。

 人間は動物の一種です。

 「人」である前に「生き物」です。

 「生き物」がすべきことはなにか。

 それはきちんとご飯を食べて、次の世代を育てることです。生き物とは、世代をつないでサバイバルしていく存在です。ゆえに次の世代を育てるというのは、生き物にとって本来の存在意義に関わることなのです。

 人間も生き物の一種ですから、根本的には変わりません。だから、たとえば、あなたの仕事があまり面白くなかろうと、出世から外れて窓際族で過ごそうとも、素敵なパートナーと可愛い子どもと親しい友人がいれば、生き物として、人生は楽しいはずです。幸せなはずです。

 ところが、実際にはそこまで割り切って考えられる人はなかなかいません。とりわけ、戦後の日本人は就職ではなく就社してしまい、会社=人生となってしまう傾向がずっとありました。

 だから会社の仕事でトラブルを抱えてしまうと、それはそのまま自分の人生でトラブルを抱えてしまったのと同義となり、あたかも人生が終わってしまうかのごとく頭を抱えてしまったりする――。そんな経験、もしかしたらありませんか?

昔は会社にくるまれて生きていけた

 そうなってしまうのも、会社に「就社」した日本人のビジネスパーソンの多くの営みが、すべて会社の仕組みの中に入ってしまっているからです。

 お昼は社員食堂。健康保険も厚生年金も会社経由で対応してくれます。

 生命保険も会社の先輩が紹介してくれた営業職員のすすめで契約します。

 お金の蓄えも社内預金で済んでしまいます。

 税金の支払いも源泉徴収ですから、自己責任で支払う必要はありません。

 住まいも社宅に住めば、安く済みます。

コメント1件コメント/レビュー

社員の幸せを願って会社の成長に心血を注ぐ経営者がいるというのは嬉しい限りですが、言葉を変えて会社が成長しなくても(例え潰れても)社員は生きて行かなければならないのも事実、そういう意味で両者の関係は運命共同体ではなく利益共同体であるとの認識が双方に必要です。さすれば、お互いに甘え依存することなく適当な距離感を持って自立した経営、人生を送ることが可能になることでしょう。(2014/06/03)

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「会社が成長しなければ、社員は幸せになれません」の著者

出口 治明

出口 治明(でぐち・はるあき)

ライフネット生命保険会長兼CEO

1948年生まれ。京都大学を卒業後、日本生命保険に入社。同社を退職後、2006年にネットライフ企画設立、代表取締役就任。2008年にライフネット生命保険に社名変更。2013年6月より現職。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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社員の幸せを願って会社の成長に心血を注ぐ経営者がいるというのは嬉しい限りですが、言葉を変えて会社が成長しなくても(例え潰れても)社員は生きて行かなければならないのも事実、そういう意味で両者の関係は運命共同体ではなく利益共同体であるとの認識が双方に必要です。さすれば、お互いに甘え依存することなく適当な距離感を持って自立した経営、人生を送ることが可能になることでしょう。(2014/06/03)

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