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古典を読まない経営者は世界に通用しません

人にとって「幸せ」とは何か? 出口治明編

2014年6月10日(火)

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(写真:大槻純一、以下同)

 リレーコラム「60歳と30歳でつくる」も、筆者のパートはいよいよ最終回です。

 最後は、人にとって「幸せ」とは何だろうか、という大きなテーマについて考えてみましょう。

 結論から先に申し上げましょう。

 人間という生き物にとっての幸せは、「考える」ということによってもたらされます。「考える」ことは大脳皮質が発達した人間のみに与えられた能力です。あらゆることについて疑問を持ち、考える。社会常識を疑うところから科学は始まるのです。

 人間が進化できたのは、常に「考える」ことを怠らなかったからです。人間の現世の幸せの多くは、人間自身が「考える」ことによってもたらされたのです。

 ただし「考える」ことを楽しめるようになるには、「教育」が必要となります。「考える」楽しさを、教わっているかどうか。その後の人生における「幸せ」と大きくかかわってくる話です。

 そこで教育です。

 人間にとって教育は不可欠です。
 人間社会は、動物とは異なり、本能だけで動いているわけではないのです。数百年数千年のあいだに積み重ねられた知的体系を次の世代に渡してきたことで、つまり親の世代から子の世代へ教育を施し続けたことで、今の人間社会は存在しています。その流れは今後も変わりません。

 教育は、若いひとたちに「生きていくための武器」を授けます。その武器は、2つあります。

教育で授ける「知恵」と「考える力」

 1つは、人の世で生きていくための「知恵」や「知識」です。仕事のやり方だったり、選挙の仕組みだったり、お金の仕組みだったり、社会保障の利用の仕方だったり、という具合に、人間社会で生きていくには、様々な実用的な知恵や知識が欠かせません。

 たとえば、選挙に参加することは、民主主義社会ではとても大切な実用的な知恵のひとつです。ところが、案外この知恵をきちんと教わっていない人が多いように見受けられます。

 選挙になると、投票したい候補者がいないから棄権するとか、せいぜい白票を投じるとか言う人がいます。読者の皆さんにもいらっしゃるかもしれません。でも、選挙を棄権する人や白票を投じる人は、選挙に参加する大切さと民主主義の仕組みの関係とが分かっていないのではないでしょうか。

 近代国家の選挙は、投票日前に予測が出ます。

 誰が当選しそうか、というのもかなり正確に出ます。

 その予測を見たとき、もしあなたが当選しそうな有力候補を支持しているのであれば、3つの方法があります。その人に投票するか、棄権するか、白票を投じるかです。それでおしまいです。でも、仮にあなたがその有力候補に当選して欲しくないな、と思ったときは、どうしますか?

 実はこういうケースで多いのが、先ほど例に挙げた「選挙に行かない」「選挙で白票を投じる」、という場合です。

 でも、これは、先ほど説明したように、「有力候補に反対しているようでいて、実は票を与えているのと同じ」行動となるのです。あなたが、その有力候補に本当に当選してほしくないのであれば、それ以外の候補の誰かにあなたの1票を投じるしかほかに方法はありません。

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「古典を読まない経営者は世界に通用しません」の著者

出口 治明

出口 治明(でぐち・はるあき)

ライフネット生命保険会長兼CEO

1948年生まれ。京都大学を卒業後、日本生命保険に入社。同社を退職後、2006年にネットライフ企画設立、代表取締役就任。2008年にライフネット生命保険に社名変更。2013年6月より現職。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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