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ゴールを目指さず「途上」であり続ける勇気

高台寺和久傳 桑村祐子氏(その3)

2014年7月7日(月)

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桑村 祐子(くわむら・ゆうこ)「高台寺和久傳」女将/代表取締役
1964年京都府生まれ。87年、ノートルダム女子大学英語英文学科卒業。大徳寺の塔頭で住み込み修業を経た後、89年に家業の「高台寺和久傳」に入る。2号店の「室町和久傳」の立ち上げを担当し、軌道に乗せる。2003年、創業者の母、桑村綾が設立した物販の別会社「紫野和久傳」の取締役に就任。07年、母の後を継いで、「高台寺和久傳」代表取締役に就任。(写真:樋口とし、以下同)

―― 現在、御社の従業員は、どのくらいいらっしゃるのでしょうか。

桑村:現在うちは、料理屋を運営する「高台寺和久傳」と、物販を運営する「紫野和久傳」のふたつに分かれていまして、「高台寺和久傳」の代表取締役を私、「紫野和久傳」の代表取締役を、母の桑村綾が務めています。

 従業員は、料理屋の方は100名くらい、物販の方が300名くらいです。人の出入りがあるので、だいたいの数字ですが、どちらもパートタイマーを含めた数字です。

―― その数をうかがうと、家業というより中小企業といった方がふさわしいですね。

桑村:いえいえ、中小企業なんて言うのは、おこがましい。私の中では、やはり家業と言った方がしっくりきます。

―― 男女比率はどのぐらいですか。

桑村:料理屋の方は、板場とお給仕で半々ぐらい。男性がちょっと少ないかな、というところですね。物販の方は圧倒的に男性が少ないです。比率で言うと、2:8ぐらいでしょうか。

―― そこは世の中の一般的な会社とは、違っていますね。

桑村:そもそも「和久傳」というものが、女性がブランドデザインをして、その中で板場の男性がクリエイターや職人さんとして輝く枠組みになっているんですね。女性には社会が必要とするものを感じ取り、目指すべき方向性を決めて、発展させていく力が、もともと備わっているのではないでしょうか。こういうあり方もいいものですよ。

―― 女性は「腕力」や「権力」より、「公正さ」に敏感な体質を持っています。そういう人たちが作る環境の中で、腕のある男性なり、女性なりが本来の能力を認められて活躍する、というチームのあり方は、企業の中でもっと推進されていいですよね。

「家族」は、ダメな人を見捨てない

桑村:私の経験の中だけではあるのですが、男性がチームを束ねる時は「組織」にしようとしますが、女性は「家族」を作ろうとするのではないかな、と。

―― 桑村さんは経営に「家族」という横軸を入れようとしている。

桑村:「家族」ですから、叱るべき場面では、はっきり叱ります。中には、何べん言っても、ちっとも分らない、という人もいるのですが、だからといって、やめてもらおうとは思わないんです。仕方がないなあ、と思いながら、その人の居場所も含めてチームワークを考えていく。すると、その人が思わぬ戦力を発揮してくれることがあります。

―― なるほど。

桑村:時間もかかるし、投資の回収率も低くなりますが、一緒にゆっくり育っていくからこそ、長い時間軸に耐えられる「何か」が生まれていくのだと思っています。

―― その「何か」こそが、「ブランドの力」なのでしょうが、ここで前回のお話に続けると、京都で「室町和久傳」を成功させ、次に東京で物販を手がけていた最中に、お母さまの桑村綾さんから「京都に戻るように」と“指令”を受けた。そこまで、うかがいました。

桑村:東京には2004年から3年ほどいました。

―― 東京で一から取り組んだ物販事業が軌道に乗り、アイデアもいっぱいあったことでしょう。

桑村:「次はこんなものを作って売りたい」と、商品開発もワクワクしながら手がけていましたし、とにかくスタッフみんなで考えて、みんなで売ることが楽しい真っ最中でした。

―― 綾さんはそこを分かった上で、あえて“指令”を寄越されたのでしょうか。

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「ゴールを目指さず「途上」であり続ける勇気」の著者

清野 由美

清野 由美(きよの・ゆみ)

ジャーナリスト

1960年生まれ。82年東京女子大学卒業後、草思社編集部勤務、英国留学を経て、トレンド情報誌創刊に参加。「世界を股にかけた地を這う取材」の経験を積み、91年にフリーランスに転じる。2017年、慶應義塾大学SDM研究科修士課程修了。英ケンブリッジ大学客員研究員。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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安形 哲夫 ジェイテクト社長