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いくら言っても、人や組織が変わらない理由

ロバート・キーガン米ハーバード大学教授に聞く

2014年5月29日(木)

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 変革の必要が分かっていても、85%の人が行動すら起こせない――。いくら変革を訴えても組織が変われない理由は、人々の「知性」が十分に成長していないからだという。『なぜ人と組織は変われないのか』(英治出版)でその理由と「処方箋」を披露したロバート・キーガン米ハーバード大学教育大学院教授に、変革に必要な「知性」について詳しく聞いた。

(聞き手は広野 彩子)

人々が変われない理由に、大人の「知性」が次の段階に成長できないからだ、という指摘をされていました。キーガン教授が意味する「知性」とは何でしょうか。

キーガン:私が言う「知性」は、mind(考え方、思考)です。Intelligence(知能)ではありません。つまり、情報をたくさん持っていたり、知識が豊富であったりすることを指すわけではありません。深く自分自身を内省すると同時に、自分を取り巻く世界を深く理解する能力を指します。視野の広さや、自分自身のことをよく分かって内省できる力、そんな知的能力を指します。

30年ぐらい前までは、知性の発達は20歳頃に止まると考えられていたとのこと。ところが脳の可塑性(痕跡を残しながら成長していく性質)などが解明された結果、人の知性は年齢を重ねるにつれて上昇し、高齢になるまで3つの段階を踏んで成長し続けることが分かったとのことです。それぞれの段階ごとで「世界に対する認識」が違う、と解説されていますが、どういう意味ですか。

大人の知性には3段階ある

ロバート・キーガン(Robert Kegan)
米ハーバード大学教育学大学院教授
1946年生まれ。発達心理学者。77年、米ハーバード大学からPh.D取得。30年あまりの研究・執筆活動を通じて、人が成人以降も心理面で成長し続けることは可能であり、現代社会のニーズに応えるためにもそれが不可欠であるという認識を広めてきた。専門は成人学習・職業発達論。(写真:陶山勉、以下同)

キーガン:大人の知性は、3つの段階を踏んで成長していきます。大人の知性の最初の段階は「環境順応型知性」です。順応主義で、指示待ちの段階です。チームプレーには向いています。次の段階は、「自己主導型知性」。課題を設定でき、導き方を学び、自分なりの価値観や視点で方向性を考えられ、自律的に行動できる。自分の価値観に基づいて自戒し、自分を管理します。

 最後の段階が「自己変容型知性」。学ぶことによって導くリーダーで、問題発見を志向し、あらゆるシステムや秩序というものが断片的、あるいは不完全なものであると深く理解しています。1つの価値観だけでなく、複数の視点や矛盾を受け入れられる段階です。同じ現象をどのように受け止めるかで、知性の違いが分かります。それぞれの知性には、質的な違いがあるのです。

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「いくら言っても、人や組織が変わらない理由」の著者

広野 彩子

広野 彩子(ひろの・あやこ)

日本経済新聞社NAR編集部次長

朝日新聞記者を経て日経ビジネス記者、2013年から日経ビジネス副編集長。日経ビジネスオンラインでコラムの執筆・編集を担当。入山章栄氏の著作『ビジネススクールでは学べない 世界最先端の経営学』を担当。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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