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集団的自衛権行使の歯止めよりも大事なのは日本を「守れるか」

北岡伸一 安保法制懇座長代理に聞く

2014年5月28日(水)

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 安全保障の法的基盤の再構築に関する懇談会(以下、安保法制懇)が5月15日、安倍晋三首相に報告書を提出した。(1)軍事的措置を伴う国連の集団安全保障措置への参加、(2)集団的自衛権の行使、(3)グレーゾーン事態への対応について、「あるべき憲法解釈」を論じた。

 「有しているが、行使することは憲法上許されない」と解釈されてきた集団的自衛権について、一定の条件の下で、行使を可能にすべきと結論づけた。この点が大きな議論を呼んでいる。

 同懇談会の座長代理として、議論で大きな役割を果たした北岡伸一国際大学学長に、その狙いと考え方を聞いた。

(聞き手は森 永輔)

報告書を読んで、「専守防衛から国際貢献へシフトするべき」とのメッセージを発している、と感じました。「軍事的措置を伴う国連の集団安全保障措置への参加」の項には「参加は、国際社会における責務」「積極的に貢献すべきである」とあります。集団的自衛権の項にも「国際の平和及び安全の維持・回復に貢献することができることとすべきである」と書かれています。

北岡伸一(きたおか・しんいち)
研究対象は日本外交、日本政治、国連。1971年に東京大学法学部卒業、76年に東京大学大学院法学政治学研究科博士課程修了(法学博士)。1997年に東京大学法学部教授。2004~2006年に特命全権大使(日本政府国連代表部次席代表)。現在、政策研究大学院大学特別教授なども兼任。
(撮影:加藤康 以下すべて)

北岡:国際貢献の強化という面も重要ですが、私たちが行ったのは、国際環境が変化する中、今の法制度の下で日本を守ることができるかどうかの点検です。その過程で、今の憲法解釈が課題となるケースが出てきたため、あるべき解釈を示しました。

軍事的措置を伴う国連の集団安全保障措置については「憲法上の制約はないと解釈すべきである」。集団的自衛権についても、一定の条件下で行使できるようにする、とされました。

北岡:集団的自衛権に注目が集まり、これを行使できるようにすることが主な目的だったように言う人がいますが、より良い法制度を作ることが狙いです。

 自衛権の行使とは戦闘することだけではありません。船舶の検査や機雷の除去なども含まれます。こうしたこともできるように、集団的自衛権の行使を可能にしておこうということです。

 なお、当たり前のことですが、私たちは集団的自衛権を「行使せよ」と言っているのではありません。抑止力として「行使できるようにしておくべき」と言っているのです。行使する場合は、政府が極めて慎重に行うことを期待しています。

 一部の報道はこれらの点を理解しておらず、非常にバランスを欠いていると思います。集団的自衛権の歯止めについて考えるのは、国を守れるのかを考えた後の話です。歯止めをがちがちに決めてしまえば、むしろ侵略される危険を高めることになりかねません。

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「集団的自衛権行使の歯止めよりも大事なのは日本を「守れるか」」の著者

森 永輔

森 永輔(もり・えいすけ)

日経ビジネス副編集長

早稲田大学を卒業し、日経BP社に入社。コンピュータ雑誌で記者を務める。2008年から米国に留学し安全保障を学ぶ。国際政策の修士。帰国後、日経ビジネス副編集長。外交と安全保障の分野をカバー。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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