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日米同盟の幻想から抜け出せ

『日中開戦』の著者、大石英司氏に聞く

2014年6月13日(金)

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 2012年5月、石原慎太郎都知事(当時)の尖閣諸島購入宣言からひと月足らずで刊行された小説、『尖閣喪失』。中国が、日本の衆議院解散による権力の空白を見越して実力行使に踏み切り、日本は米国の出方を伺いつつ反撃に出る。現実のその後の展開(国有化による反日暴動、尖閣海域への領海侵犯の激化)を見て、まさかこの先が小説の通りになるのではと驚いた人もいたはずだ。今読み直すと、特に日米関係の面で改めて「なるほど、さもありなん」という結末が待っている。

日中開戦 1 ダブル・ハイジャック』(中央公論新社刊)

 著者の大石英司さんは1986年に『B-1爆撃機を追え』でデビュー。政治・軍事サスペンスの分野で精力的に作品を書き続け、97年には早くも『環太平洋戦争』『アジア覇権戦争』で、中国とアジア諸国との戦争に巻き込まれていく日本を、尖兵となった自衛隊特殊部隊の目から描いた。

 『尖閣喪失』から2年後のいま、大石さんが中央公論新社から刊行を始めた新シリーズは『日中開戦』。なんとも暗示的だ。両者に共通するのは「米国は頼りにできるのか?」というクールな視点。小説に限らず映画でもアニメでも、未来を見てきたかのような作家は世に多い。その一人と見込んで、現在と将来の日中関係を語っていただいた。(Y)

Y:大変ご無沙汰しておりました。『日中開戦』、不謹慎ですが両国間の緊張が高まり、集団的自衛権の論議もまっ盛りの中に出版されましたね。いつ頃から取りかかられていたんですか。

大石:2年以上前からですね。きっかけはやはり尖閣問題でした。

Y:今回は、作家の想像力を加えた視点から日中関係をお聞きしてみたいんです。情報戦争の弾薬は公開情報がほぼすべて、とはよく言われることで、大石さんのように大量の作品を書く方は、広範かつマニアックに見ているはず。そこに想像力もプラスすると、どんな世界が見えてくるんでしょう。

張り子の虎でも、軍事力の伸び方は驚異的

大石 英司(おおいし・えいじ)
作家。経済誌の記者などを経て1986年講談社より『B-1爆撃機を追え』でデビュー。広範なネットワークと、海外にも度々取材に出る行動力、そしてマニアックに掘り下げる粘着力で、軍事サスペンスの先頭を走りつづけている。ブログはこちら

大石:ああ、それで言いますと、中国の軍事力がこんな短期間にここまで来た、というのは、我々作家の想像力をすら超えるレベルでしたね。10年、20年前にはとても想像できなかったですから。

Y:そうですか。でも例えば、中国海軍の空母「遼寧」は、武装した飛行機をまともに飛ばせない張り子だ、とか言われますが。

大石:いや、中味はアレ、実際大したことはないんです。たいしたことはないんですが、空母というのは要は「ショー・ザ・フラッグ」ですから。まともに動く必要はないんです。例えばフランス、イギリス、イタリアも空母は持っている。だけど、まともに動いていると言えるのは、米国海軍の空母だけです。

 まともに、というのは、戦力として使える、という意味です。それができるのはほんとに米軍だけです。後はフランスが頑張っているけれど、めったに地中海周辺から動くことはないですから。

Y:それってお金のムダではないんですか。

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「日米同盟の幻想から抜け出せ」の著者

山中 浩之

山中 浩之(やまなか・ひろゆき)

日経ビジネス副編集長

ビジネス誌、パソコン誌などを経て2012年3月から現職。仕事のモットーは「面白くって、ためになり、(ちょっと)くだらない」“オタク”記事を書くことと、記事のタイトルを捻ること。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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名和 利男 サイバーディフェンス研究所上級分析官