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前代未聞の厚労省入札漏洩事件

無理な景気対策と癒着構造に原因がある

2014年7月1日(火)

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若年失業者などへの職業訓練事業を巡って厚生労働省が「外郭団体」に事業を落札させようと不正入札を行い、事業費の半分を返納させられるという大失態を演じた。度重なる厚労省の不祥事の裏には、天下り先との癒着の構造に加え、景気対策で無理な予算付けをした政治の無責任さがあった。この問題を当初から追及してきた民主党の玉木雄一郎・衆院議員に事件の裏に潜む問題などを聞いた。(聞き手は田村賢司)

若年失業者などへの短期集中特別職業訓練事業を巡って厚生労働省の不正入札が発覚。事業費の半分、約70億円を返納するという前代未聞の事態となった。

玉木雄一郎氏
1993年、大蔵省(現・財務省)入省。2005年、財務省主計局主査で退官。同年、民主党から総選挙に出馬(香川2区)。この時は落選したが、2009年に初当選。2012年の総選挙でも逆風の中、再選を果たした。現在、民主党政策調査会副会長

玉木:これはまさに前代未聞というべき事件だ。不正の概要をひと言でいえば、若年失業者などへの職業訓練事業で民間の訓練実施会社を認定・管理する実務上の監督機関の選定入札で、事実上の関連独立行政法人が落札するように情報を流したり、便宜を図ったというもの。

 これだけでも大変な不正だが、問題の背景はもっと根深い。1つは、自民党の麻生太郎政権時代の2009年に、公益法人などに積み始めた基金が今回の問題の元にあり、これが無駄遣いの温床になっている可能性があることだ。2つ目は、事件に絡んでいるのがみな厚労省の天下りを受け入れている団体で、厚労省との癒着の構造が浮き彫りになっている点だ。事件は深刻な問題をはらんでいる。

入札参加資格まで変更した厚労省

厚労省から事業自体を受託する機関として中央職業能力開発協会(JAVADA)という特別民間法人がある。そこから訓練実施企業の認定・管理業務を委託する入札で、厚労省が独立行政法人の高齢・障害・求職者雇用支援機構(JEED)が落札するように動いた。

玉木:その通りだ。今年3月の入札で、その入札を公示する予定日の前日の2月17日になって、厚労省の担当企画官らがJEEDに行き、事業内容を書いた仕様書案などを渡している。

 さらに、18日に厚労省のウェブで企画競争入札の公示をしたが、そこに参加入札要件として「全省庁統一資格」と呼ばれる資格を持っていることを掲載したところ、JEEDからの連絡で同独法がその資格を持っていないことが判明した。すると、慌ててウェブの掲示を削除し、翌日その資格がなくても参加できるように要件を変えて再掲示している。

 これは明らかにJEEDに落札させるためにやったとしか言いようがない。この癒着の構造の酷さには、あきれてものが言えない。

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「前代未聞の厚労省入札漏洩事件」の著者

田村 賢司

田村 賢司(たむら・けんじ)

日経ビジネス主任編集委員

日経レストラン、日経ビジネス、日経ベンチャー、日経ネットトレーディングなどの編集部を経て2002年から日経ビジネス編集委員。税・財政、年金、企業財務、企業会計、マクロ経済などが専門分野。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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