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「日本企業の経営って、海外ではもう見向きもされない?!」

一橋大学の一條和生教授と藤川佳則准教授に語り合ってもらいました

2014年7月7日(月)

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 欧米企業の巻き返しと新興国からの企業の台頭によって、日本の競争力が低下し、海外からの関心も希薄になっていると言われて久しい。日本企業の経営はもう見向きもされなくなってしまったのだろうか。

 グローバル企業の経営に詳しい一橋大学大学院国際企業戦略研究科の一條和生教授(研究科長)と藤川佳則准教授に議論してもらった。

(聞き手は、中野目 純一)

1980年代には米国に輸出攻勢をかけていた日本企業に対する「ジャパンバッシング」が盛んでしたが、今ではその言葉をもじって、「ジャパンパッシング」や「ジャパンナッシング」などと言われています。国際競争力が低下して、日本企業に対する海外の関心もだいぶ希薄になっているようです。

一條:そうした面もあるかもしれませんが、日本企業の経営に対する関心はそれほど低下してはいないと私は思います。例えば、我々の大学院は海外のビジネススクールとの戦略提携ネットワーク「GNAM(Global Network for Advanced Management)」に参加しているのですが、今年3月にはGNAMに入っているほかの10校から計42人の学生が日本を訪れ、我が校が用意したプログラムを受講しました。彼らが参加したのは、日本や日本企業に強い関心を抱いていたからにほかなりません。

 参加した海外の学生たちが異口同音に言っていたのは、まず日本、とりわけ東京という都市の魅力です。本当に様々な最先端のイノベーションが東京で起きていることを、企業のほか、秋葉原や渋谷、原宿など様々なスポットを訪れて目の当たりにし、感嘆していました。東京は世界で最もエキサイティングでありながら最も安全で、そして最も民主的で、本当に多面的な魅力を持った都市だという印象を深めたようです。革新性と古いものが同居している点に、東京や日本の魅力があるとも指摘していました。

異質のものが共存しているホンダの面白さ

一條:また欧米で彼らが考えているものとは全く違う考え方の企業が存在していることに触発されたようです。例えば、プログラムの一環としてホンダを訪問したのですが、もともとオートバイのメーカーとしてスタートした同社がモビリティー(移動)の楽しみと喜びを追求する中で常に進化してきている点に感心していました。

 ホンダで新興国市場の攻略を担う「フィット」。この車がどのように開発され、進化してきたかという話を聞いた上で、今度はロボットの「ASIMO」の開発プロジェクトについて聞く。上場企業でありながら、そうした異質のものが1つの会社の中に共存している点に面白さを感じていました。

 さらに、少子高齢化が進む日本が課題先進国であり、高齢化問題や環境問題など、世界のほかの国々も直面している問題に実験的にどんどん取り組んでいる点にも注目していましたね。ASIMOが開発された背景にはモビリティーの楽しさの追求もありますが、高齢化者のケアも視野に入れている。日本は世界の実験地であるという認識を学生たちも新たにしたようでした。

藤川:新興国の市場で生まれたイノベーションを先進国にも展開する「リバースイノベーション」という言葉が普及しつつあることにも表れていますが、イノベーションを生み出す場が先進国から新興国にも広がっています。

 そうした中、問われるのは「では、日本という市場で何をすべきか」です。イノベーションの生まれる場所がすべて新興国にシフトしたわけではなく、世界中にいろいろな開発拠点を置くことが求められるようになっている。その中で、日本でやるべきことは何で、逆にやるべきじゃないことは何なのかということを考えなければならない。それは日本企業だけでなく、日本に開発拠点を構える海外の企業も同様です。

コメント5件コメント/レビュー

一度の挫折もなく50年以上継続的に繁栄を謳歌し続けた企業は、恐らく皆無に近い。アメリカの自動車産業は良い例だ。アメリカのトップ3が同時に世界のトップ3であった時期は長い。今はあのGMが辛うじて3番に位置している。IBMも然り。50年近く繁栄をつづけたが、破綻の危機にあい、歴史上初めて外部からCEOを招いて再建を果たした。然しあれから十数年たった今、再度困難な状況にある。多くの日本企業も長年世界の工場として君臨し続けたが、今は中国にその座を譲った。そうした困難を乗り越えて、業態や経営方法を変えることで再度成長している企業もある。日本円の過去三十数年間の対ドル為替相場の変遷を見るにつけ、よくも全滅せずに乗り越えてきたと思う。固定相場の360円は別にしても、変動相場以降後、一旦250円程度から、一時期はその3分の1まで値上がりした。今時それ程の激変に耐え続けている国があるか?生き残るために、多くの工場生産業務をアジア諸国に移管し、派遣比率も3割を超える。若年に限っては4割以上と聞く。行き過ぎた円高が多少修正されたこともあり、契約社員の一部を正社員に切り替える動きも出てきた。経営が苦しくなって、行き過ぎた「アメリカ流」経営を見直し、「新日本流」とでも言うべき経営形態を見出しつつあると思う。何かといえば「ガラパゴス化」等と卑下する必要は無い。自身を持って、次のステージに向かおう。他国のモノマネでない、「新日本流」で!(2014/07/07)

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「「日本企業の経営って、海外ではもう見向きもされない?!」」の著者

中野目 純一

中野目 純一(なかのめ・じゅんいち)

日経ビジネス副編集長

2012年4月から日経ビジネス副編集長。マネジメント分野を担当し、国内外の経営者、クリステンセン、ポーター、プラハラードら経営学の泰斗のインタビューを多数手がける。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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一度の挫折もなく50年以上継続的に繁栄を謳歌し続けた企業は、恐らく皆無に近い。アメリカの自動車産業は良い例だ。アメリカのトップ3が同時に世界のトップ3であった時期は長い。今はあのGMが辛うじて3番に位置している。IBMも然り。50年近く繁栄をつづけたが、破綻の危機にあい、歴史上初めて外部からCEOを招いて再建を果たした。然しあれから十数年たった今、再度困難な状況にある。多くの日本企業も長年世界の工場として君臨し続けたが、今は中国にその座を譲った。そうした困難を乗り越えて、業態や経営方法を変えることで再度成長している企業もある。日本円の過去三十数年間の対ドル為替相場の変遷を見るにつけ、よくも全滅せずに乗り越えてきたと思う。固定相場の360円は別にしても、変動相場以降後、一旦250円程度から、一時期はその3分の1まで値上がりした。今時それ程の激変に耐え続けている国があるか?生き残るために、多くの工場生産業務をアジア諸国に移管し、派遣比率も3割を超える。若年に限っては4割以上と聞く。行き過ぎた円高が多少修正されたこともあり、契約社員の一部を正社員に切り替える動きも出てきた。経営が苦しくなって、行き過ぎた「アメリカ流」経営を見直し、「新日本流」とでも言うべき経営形態を見出しつつあると思う。何かといえば「ガラパゴス化」等と卑下する必要は無い。自身を持って、次のステージに向かおう。他国のモノマネでない、「新日本流」で!(2014/07/07)

間違いの見出しや記事が多い。日本企業の経営って、海外ではもう見向きもされない?!なぜこうした自虐的な物言いしかできない言論の場、乃至その場の雰囲気なのか。特異性と先見性を混同するなやグローバル化の中にローカル性が際立って見えると言ったかと思えば、世界に誇るべき日本の全員経営と宣う。現状分析なりその指摘なのか、確たるデータのないまま唯の感じで是正の視点で見る方法論をかたりたいのか、そして自画自賛するような支離滅裂な言葉遊びに過ぎないように思える。叱咤激励ならそのような言い様がある。昨今のマスコミュニケーション世界は、合理性の衣をまとって記者クラブ発表の画一的なコメントやテーマしか見られなくなった。新聞はテレビの速報性に、テレビは先読みと称して新聞にもたれかかる有り様、本当の処、黄記事のような論旨は愉しめなくなっているこの頃、お前もか!と言われぬ内にもっと自論に自信と信念を以って時評なり批判を展開して欲しい。続編を楽しみに期待しています。(2014/07/07)

結局日本企業というのは末端が強い、フロントラインの意識が高いということで、それをうまく利用している外資(P&Gやネスレ等)を除けば、日本企業の"経営"には見るべきものがないということですね。(2014/07/07)

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