• BPnet
  • ビジネス
  • IT
  • テクノロジー
  • 医療
  • 建設・不動産
  • TRENDY
  • WOMAN
  • ショッピング
  • 転職
  • ナショジオ
  • 日経電子版

「狙われたら防げない」今どきのセキュリティ事情

ここ数年は「攻撃側が圧倒的有利」

2014年7月16日(水)

  • TalknoteTalknote
  • チャットワークチャットワーク
  • Facebook messengerFacebook messenger
  • PocketPocket
  • YammerYammer

※ 灰色文字になっているものは会員限定機能となります

無料会員登録

close

 今、企業の情報管理の在り方が問われている。先週は、ベネッセホールディングスから最大2070万件もの顧客情報が漏洩し、マスコミで大きく取り上げられた。「ウチの会社は大丈夫か」と、慌てて情報システム部門に調査を命じた企業も多いだろう。

 ベネッセのケースでは、データを持ち出したのは、顧客データベースの保守管理を受託している企業に派遣されていたSEだとされている。今後、内部犯行を防止するための仕組みや運用の在り方が議論されることになるだろう。

 もう1つ、忘れてはならないのが、外部からのサイバー攻撃の脅威だ。特に、特定の企業や組織から重要情報を盗み出すことを目的にした「標的型攻撃」が、近年、猛威を振るっている。国内では、2011年に三菱重工業が攻撃を受けて話題になって以来、企業や官公庁への攻撃が継続的に報告されている。昨年末には、米小売大手のターゲットが標的型攻撃にさらされ、約4000万人分のカード情報や約7000万人分の個人情報が盗まれた。米ターゲットは5月にCEOが辞職に追い込まれた。

 7月10日には、政府の情報セキュリティ政策会議が、2013年度の政府機関への不正アクセスが前年度の5倍の約508万件に急増したと発表している。ここでも「標的型攻撃」が増え、攻撃の手口が高度化していると報告されている。

 標的型攻撃の被害で報道されるのは、ごく一部だ。その背後で、数えきれないほどの攻撃が行われている。情報が盗まれても公表しないケースが多数あるほか、情報が盗まれたことに気付かないケースも多い。最近の攻撃は巧妙で、目的を達した後は侵入の痕跡も消していくためだ。

 サイバー攻撃の報道は日々発信されているが、「自分の会社には関係ないもの」と考えている人も多いだろう。そもそも、標的型攻撃とはどういったものかピンとこない人もいるのではないだろうか。

 そこで、今回はセキュリティの専門家であるネットエージェントの杉浦隆幸氏に、最近のサイバー攻撃の現状と、企業としてどう対策していくべきかについて話を聞いた。杉浦氏は、ここ数年で「攻撃側が圧倒的有利」な状況になっており、守る側である企業は完全に防ぐことはできなくなっていると語る。

(聞き手は小野口哲)

杉浦隆幸(すぎうら・たかゆき)
ネットエージェント代表取締役社長。2000年にネットワークセキュリティを専門に行う企業として、ネットエージェントを設立。政府、企業向けの情報セキュリティの専門家。2010年、政府の「情報保全システムに関する有識者会議」委員を受嘱。2010年~2011年、IPA主催「セキュリティキャンプ」の講師を歴任。近年は、Androidアプリ「the Movie」など、不正に個人情報を窃取するアプリをいち早く発見し、その危険性や対策方法を世間に広める活動を行っている。

サイバー攻撃の脅威が連日のように報じられています。ただ、標的型攻撃の脅威がIT専門誌などで指摘されるようになったのは数年以上前のことです。なぜ最近、大きく取り上げられるようになったのですか。

杉浦:簡単に言うと、昔は“技術屋さん”だけの話だったんです。ですが、今はそうじゃなくなってきたということですね。

 そもそも、10年ぐらい前までは、ウイルス対策ソフトとファイアウォールがあれば、どうにかなっていた時代だったんです。つまり、企業がきちんと対策を施していれば、防ぐことができました。

 ネットで“悪いことをする”人たちの目的も、昔は愉快犯でしたから、実害はほぼなかったわけです。これが、経済犯に変わってきたわけです。さらに、2005年ぐらいから少しずつ政治的な意図が入ってくるようになります。つまり、軍、国家などがかかわってくるようになってきました。

 軍事目的ということもありますが、その国を優位にするために経済的な目標にすることもあります。今は、愉快犯はほぼなくなっていて、軍や経済的な犯罪組織が動くような形になっています。

コメント7

「キーパーソンに聞く」のバックナンバー

一覧

「「狙われたら防げない」今どきのセキュリティ事情」の著者

小野口 哲

小野口 哲(おのぐち・あきら)

日経ビジネスアソシエ副編集長

日経バイト、日経モバイル、日経パソコン、日経コンピュータ、日経PC21、日経ビジネスなど日経BP社の雑誌を渡り歩き、2015年4月から現職。趣味・生きがいは“食べること”。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

日経ビジネスオンラインのトップページへ

記事のレビュー・コメント投稿機能は会員の方のみご利用いただけます

レビューを投稿する

この記事は参考になりましたか?
この記事をお薦めしますか?
読者レビューを見る

コメントを書く

ビジネストレンド

ビジネストレンド一覧

閉じる

いいねして最新記事をチェック

日経ビジネスオンライン

広告をスキップ

名言~日経ビジネス語録

日本の社会に足りないのは起業家精神です。

デイビッド・ルーベンシュタイン 米カーライル・グループ共同創業者兼共同最高経営責任者