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デザインは社内改革の突破口

  • 小林 三郎

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2014年8月28日(木)

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小林三郎氏(右)
中央大学大学院戦略経営研究科 客員教授。1971年本田技術研究所に入社。1987年に日本初のエアバッグの開発・量産・市販に成功。2000年にはホンダの経営企画部長に就任。退職後、一橋大学大学院国際企業戦略研究科客員教授を経て、2010年4月から現職。主な著書に『ホンダ イノベーションの神髄』、『ホンダ イノベーション魂!』など。
田子 學氏(左)
エムテド代表取締役 アートディレクター/デザイナー。東芝、「アマダナ」(リアル・フリート)での活動を経て独立起業。現在、慶應義塾大学大学院SDM研究科特任教授、法政大学デザイン工学部非常勤講師、東京造形大学非常勤講師も務める。主な著書に『デザインマネジメント ~アップル、グーグル、アウディ、ダイソンの経営の基本はこれだ』など。
(撮影:栗原 克己)

バブル崩壊後から四半世紀、ほとんどの日本企業がやってきたのはコスト削減と効率化だ。つまり、今も経営陣が得意なのは、業務の効率化や商品の改善・改良なのである。だから新しいことをやろうとすると、いろいろなところから待ったがかかる。しかし、デザインを攻め口にすると、社内に変化が起きるかもしれない。

田子:そうですね。とにかく、新しいことをやろうとすると、いろいろなところから反対されます。それでも前に進まないと。進んでいくうちに、変わる部分が出てくるかもしれない。

 鳴海製陶(本社名古屋市)の新製品開発ではこんなことが起きました。

 鳴海製陶はボーンチャイナを中心とした陶磁器の洋食器メーカーです。洋食器市場は縮小を続け、同社がその新製品の開発に着手した2009年までの10年間で市場規模は半分近くに。鳴海製陶もその大波を被っていました。そんな中、新しい市場をつくる新製品の開発プロジェクトが立ち上がり、僕はクリエイティブディレクターとして参加して開発をリードする役割を担うことになったのです。その際、使ったのがデザイン・マネジメントのアプローチです。

 プロジェクトの成果として2012年6月に発表したのが前回紹介した「OSORO」です。食器としてだけではなく、調理器具や保存容器としてもそのまま使えるので家事の時間を短くできる。色は美しい白、デザインはシンプルでモダン。家庭で日常的に使ってもらえることを狙いました。

 主な特徴は、(1)電子レンジやオーブンによる加熱調理や、食器洗浄機に対応できる、(2)何枚も重ねて収納できる、(3)軽くて丈夫、(4)白い“肌”そのものが美しい、などです。この4つがそろって、初めてお客さんの心を動かせると考えたのです。

 鳴海製陶はこれまで、ボーンチャイナなどの高級品が中心で、同社にとって普通に毎日使う食器は新しい分野です。しかも加熱調理の際に利用するシリコーン樹脂製の蓋などとぴったり合わせるためには、高いレベルの寸法精度が必要になります。結局、この特徴を実現させるために新しい材料の開発と製造工程の見直しが必要になりました。鳴海製陶にとって、これまでの事業の枠から大きく踏み出した、野心的なプロジェクトだったといえるでしょう。

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