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「経営不振が続くソニーは再浮上できますか?」

長内厚・早稲田大学ビジネススクール准教授に聞く

2014年9月1日(月)

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 同時期に経営不振に陥ったパナソニックとシャープが黒字転換を果たす中、巨額の赤字を続けて浮上の兆しが見えないソニー──。

 不動産や介護に参入したりして迷走しているようにも見える同社の経営は今後どうなっていくのか。ソニーのOBで、技術経営・経営戦略論が専門の長内厚・早稲田大学ビジネススクール准教授に見解を聞いた。

(聞き手は中野目純一)

同時期に経営不振に陥ったソニー、パナソニック、シャープの家電メーカー3社のうち、パナソニックとシャープは2014年3月期に黒字転換を果たした一方で、ソニーは同期に続き今期(2015年3月期)も最終赤字を見込むなど、1社だけ沈んだままという印象を受けます。ソニーの現状をどう見ていらっしゃいますか。

長内 厚(おさない・あつし)氏
早稲田大学ビジネススクール准教授。1972年東京生まれ。京都大学経済学部卒。ソニー株式会社テレビ事業部商品戦略担当事業部長付などを経て、2007年京都大学大学院経済学研究科修了 博士(経済学)。2007年神戸大学経済経営研究所准教授着任。2011年より現職。組織学会広報委員。国際戦略経営研究学会理事。公益財団法人交流協会日台ビジネスアライアンス委員。ハウス食品グループ本社株式会社中央研究所顧問(写真:都築 雅人、以下同)

長内:今までも言ってきたことですが、ソニーに対して私は楽観的な見方をしています。様々なメディアの報道だけを見ると今にも潰れてしまいそうですが、一方でここのところソニーの株価は好調でしたよね。この数カ月、国内外の機関投資家や金融機関の方々と話をする機会が多かったのですが、彼らがグローバルに見て、電機メーカーであればどこに投資をすべきかを検討している時に、今ソニーは底値だと踏んで同社の株を購入しているんだと思うんですね。そういうことを直接的に聞いたわけではないんですが、会話の中から、そういう反応を得ています。

 株価は結局、相対的に上がるか下がるかという話ですよね。グローバルでの競合相手を見ると、(韓国の)サムスン電子にしても、米アップルにしても、株価がこれ以上上がることはない。むしろ株価を下げる懸念材料はいっぱいある。そういう中で、欧米やアジアなどの市場も含めて見たときに、グローバルな家電メーカーとしてこれから株価が上がるとしたらどこかを考えたら、相対的に当面のビジネスに期待が持てる投資先としてソニーが注目されているということがあるのではないでしょうか。

 ソニーのエレクトロニクス事業を地域ごとに見ると、インドや欧州などの市場では調子が良さそうですし、米国においても業績が上向いてきているのではと見る向きが増えてきています。例えば、アメリカの流通などの関係者に話を聞くと「ソニーは最近調子がいいようだ」という話が出る。ハーバードビジネススクール(経営大学院)の経営戦略の教授の1人も「ソニーは今でも注目している企業であり、むしろ日本で注目している企業はソニーだけだと言ってもいい」と話していました。どういうことかというと、グローバルに事業展開をしている日本の家電メーカーというと、もうソニーしかないという認識なんですね。

国内回帰で業績を改善するパナソニックとシャープ

ほかの家電メーカーよりも将来性があると。

長内:パナソニックやシャープがだめなのかといったら、そういうことではありません。パナソニックに関して言えば、もともと総売上の約50%が国内市場という非常に国内依存度が高いメーカーですよね。中村時代にグローバル化を進めていましたが、結果的には地域ではなくて、事業別にBtoB(法人向けビジネス)に舵を切って、経営を再建していこうとしている。

 経営を立て直すという局面では良い選択だと思います。BtoBは民生用ビジネスよりも不確実性リスクが低く、顧客の製品技術に対する理解も高い。つまり、パナソニックが持つ高い技術力を生かしやすい。特に、津賀社長になってから注力している住宅設備などの事業は、もともとパナソニックブランドの価値が高く、同社が得意とする国内市場がメーンです。現在のパナソニックには確実で安定感のある回復を感じると思います。

 シャープに関しても、やはり国内回帰がだいぶ進んでいます。昨年度、一昨年度ぐらいから国内比率が50%ぐらいまで戻ってきているんですね。

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「「経営不振が続くソニーは再浮上できますか?」」の著者

中野目 純一

中野目 純一(なかのめ・じゅんいち)

日経ビジネス副編集長

2012年4月から日経ビジネス副編集長。マネジメント分野を担当し、国内外の経営者、クリステンセン、ポーター、プラハラードら経営学の泰斗のインタビューを多数手がける。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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