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「ビジネス」と宝塚の遠そうで近い関係

宝塚歌劇団演出家 小柳奈穂子さん 第1回

2014年10月6日(月)

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 今年、大正3(1914)年の創立から100周年を迎えた宝塚歌劇(タカラヅカ)。実業界のカリスマ、小林一三が大正デモクラシーの時代に誕生させた夢の世界は、昭和の高度成長期に花開き、100年を経てなお、多くの人々を魅了します。

 絢爛豪華な舞台には近年、働く女性ファンも急増中。それでも、「『ビジネス』とは関係ないでしょ」と、思う方もいまだに多いのでは。いえいえ、タカラヅカにはビジネスのヒントがたくさんあります。

 例えば、シビアな実力主義と日本ならではの年功序列が融合されているスターシステムはそのひとつ。一度ハマったらもう戻れないヅカワールドを、気鋭の女性演出家とともに、ひもといていきましょう。

小柳 奈穂子(こやなぎ・なおこ)/宝塚歌劇団演出家
1976年、長野県に生まれ、4歳から10歳まで大阪、以降は東京で育つ。慶應義塾大学文学部3年の1998年に、宝塚歌劇団嘱託の演出助手に採用され、99年に同劇団に入団し制作部に配属。2002年、宝塚バウホール公演「SLAPSTICK」で演出家デビュー、11年、「めぐり会いは再び」で大劇場デビュー。15年は新年の幕開け公演「ルパン三世」の脚本・演出を担当する。(写真:樋口 とし、以下同)

―― 今年はタカラヅカ100周年ということで、大きな話題になっています。私はファン歴15年で、生きてこの節目を迎えることができました(笑)。とはいえ、「日経ビジネスオンライン」の読者の中には、まだ観たことのない方も多いかと思います。「タカラヅカ歌劇とはなんぞや」と人から問われた時、小柳さんは、どのようにご説明されますか。

小柳:え、いきなり、そこからですか(笑)。何て説明したらいいんだろう。

―― 説明する要素が、たくさんあるんですよね。

小柳:あり過ぎるほどありまして(笑)。まずは、阪急電鉄の創設者である小林一三が、大正時代に宝塚を開発した時、温泉のアトラクションとして作った少女歌劇がルーツで、女性だけが演じ、歌い、踊る舞台なんですよ、と。

阪急「宝塚」から「宝塚南口」の間は、武庫川沿いに宝塚大劇場や宝塚音楽学校などの建物が並び、タカラヅカ一色。その脇を阪急電車が走る。

―― その初演が大正3年。今から100年前だったわけです。

小柳:最初は「花組」ひとつからのスタートでしたが、今、歌劇団は「花」「月」「雪」「星」「宙(そら)」の5組体制で、本拠地の兵庫県宝塚市と、東京・日比谷のふたつの専用劇場を中心とする公演を、その5組が順番で回しています。

実力も年功もどっちもあり

 各組には、トップスターと呼ばれる主演男役と、その相手となるトップ娘役がいて、芝居やショーの中心として活躍します。でも、どんなスターでも、歌劇団にいる間は「生徒」と呼ばれることになっていて、彼女たちはみな独身で、結婚する時は歌劇団を辞めなければいけません。生徒は在団中は本名や年齢は公表しないで、神秘性を保ちます。それで、観客には女性のお客さまがとても多くて……と、簡潔に言おうとしているんですが、すみません(笑)。

―― いえ、こちらこそ、いきなり難問ですみませんでした。でも、今、ぱぱっと言っていただいた特徴だけでも、知らない方には、すべてが「へえ」だと思います。舞台ではトップスターを頂点に、二番手、三番手と演者にはっきりと序列がある一方で、ポスターなどの名前は完全に入団順。実力主義と年功序列が並立しているというところも、タカラヅカの大きな特徴ですよね。

小柳:そういう意味では、日本人が作るシステムのいいところ取り、という感じがあります。舞台上のスターたちは、人気も容姿も含めて実力がモノをいう世界に生きていますが、だからといって、全部実力主義で運営しちゃったら、タカラヅカは100年継続できなかったんじゃないかと思います。

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「「ビジネス」と宝塚の遠そうで近い関係」の著者

清野 由美

清野 由美(きよの・ゆみ)

ジャーナリスト

1960年生まれ。82年東京女子大学卒業後、草思社編集部勤務、英国留学を経て、トレンド情報誌創刊に参加。「世界を股にかけた地を這う取材」の経験を積み、91年にフリーランスに転じる。2017年、慶應義塾大学SDM研究科修士課程修了。英ケンブリッジ大学客員研究員。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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