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日本の工場の凄さ、訪ね集めて世界に挑む

ファクトリエ・山田敏夫代表に聞く

2014年9月22日(月)

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日本の縫製工場には、世界に誇れるスゴい技術がある。しかし、海外生産の波にのまれ、人知れず次々に消えている。このままではいけない。全国の工場を訪ね歩き、優れた技術を結集して、「メード・イン・ジャパン」で世界に挑まんとする、ファクトリエの山田敏夫代表に聞く。

(聞き手は坂巻正伸)

世界的ブランド「グッチ」のパリの旗艦店を辞めて、日本の縫製工場をあちこち一人で訪ね歩いている若者がいると聞いて、話を伺いにきました。

山田:昨年1年間で200以上、今年も50以上の縫製工場を訪ねました。

目的を教えてください。

山田:アパレル業界が「良いものをより安く」を追求してきた結果の弊害を、何とかしようと思ってのことです。

「良いものを安く」はビジネスの常道、消費者にメリットがあることでは?

山田:もちろん、不当に高い価格で販売するようなことは論外です。しかし、安さを絶対視する中で、良い商品を作っている人たちが報われない現状もまた、おかしいと思うんです。

山田敏夫(やまだ・としお)氏
1982年、熊本生まれ。1917年創業の老舗婦人服店の息子として、日本製の上質で豊かな色合いの「メード・イン・ジャパン」製品に囲まれて育つ。2003年、大学在学中、フランスへ留学しグッチ・パリ店で勤務。2012年1月、ライフスタイルアクセントを設立し、国内工場の高品質な製品を揃えたブランド「ファクトリエ」をスタート、ネット通販サイトを開設した。2014年4月、中小企業基盤整備機構「新ジャパンメイド企画」審査員に。(インタビュー写真:鈴木愛子)

日本が誇る技術を消してはいけない

 日本の縫製工場は、素晴らしい技術を持っています。高級ブランドの最高級品の委託製造を手掛けている工場があり、そこには飛び切りの腕を持ったスタッフの方々がいる。しかし、訪ねてみると、作業場にはエアコンもなく、休憩するスペースもないといったことが珍しくない。

 世界が認める技術がありながら、下請けに甘んじ、カツカツの状況で何とか日々をしのいでいる。それでも生き残れれば、まだいい方で、海外生産に押された工場が、日本各地で次々と消えていっている。1990年には50%を超えていた国内生産比率が今や3%ほどになってしまった。ということは市場的には9割方、縮小したわけです。まさに壊滅的な状況の中で消えていっているのは、工場であり、日本が誇る技術です。これは何とかしなければ、と思いました。

具体的な取り組みは?

山田:2012年にライフスタイルアクセントという会社を立ち上げ、「ファクトリエ」というブランドで、オンラインショップを開設しました。ファクトリエのルールは至ってシンプルです。販売するのは、日本の工場で作った上質な衣料品。販売価格は、工場が決めた取り分の2倍。

価格は工場が決める?

「ファクトリエ」では日本国内の工場で作られた「メード・イン・ジャパン」の上質な製品を販売している。

コメント12件コメント/レビュー

古希の私は、ファクトリエ・山田敏夫代表の着想力と行動力それに指導力・プロデュース力に驚かされ、また気づかされました。アパレルご業界だけでなく、昨今のmaide in chinaをはじめとした安売りの風潮は生産者・販売者ともお互いを蝕んでおり、日本の伝統ある昔からの優れた衣食住に関する商品が駆逐されていくのをしのびなく眺めているだけした。時代の流れで仕方がないと。ところが、この記事を目にして目からうろことはこのことです。この手法は、日本の伝統産業全体に適用できますね。このプロデュース手法などを大学や高校の授業に取り入れ、学生たちにこんな世界もあり活躍できることをぜひ教えるべきですね。山田代表がこれからも益々発展されることと、意欲のある第2第3の山田氏が現れて日本の活性化のために活躍していただけることを期待しています。(2014/09/25)

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「日本の工場の凄さ、訪ね集めて世界に挑む」の著者

坂巻 正伸

坂巻 正伸(さかまき・まさのぶ)

日経ビジネス副編集長

1991年、日経BP社入社。サービス分野専門誌での記者活動の後、「日経PC21」「日経トレンディ」副編集長、媒体開発、「日経ビジネスアソシエ」編集長を経て現職。「日経ビジネスオンライン」の編集を担当。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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古希の私は、ファクトリエ・山田敏夫代表の着想力と行動力それに指導力・プロデュース力に驚かされ、また気づかされました。アパレルご業界だけでなく、昨今のmaide in chinaをはじめとした安売りの風潮は生産者・販売者ともお互いを蝕んでおり、日本の伝統ある昔からの優れた衣食住に関する商品が駆逐されていくのをしのびなく眺めているだけした。時代の流れで仕方がないと。ところが、この記事を目にして目からうろことはこのことです。この手法は、日本の伝統産業全体に適用できますね。このプロデュース手法などを大学や高校の授業に取り入れ、学生たちにこんな世界もあり活躍できることをぜひ教えるべきですね。山田代表がこれからも益々発展されることと、意欲のある第2第3の山田氏が現れて日本の活性化のために活躍していただけることを期待しています。(2014/09/25)

価格を下げるのではなく価値を上げる。正にその通りだと思います。とはいっても、私が身を置く業界もご多分にもれず日本でも海外でも値下げ合戦。あまりにも酷いので、お客が「おっ!」と思うようなサービスをしようと提案しましたが、あっさり却下され今や風前の灯です。単にお客への訪問回数を増やす(雑談を楽しんでくれるくらいまで仲良くなる)、不具合発生時に即日対応する(また来てくれてありがとうと言われるレベルになる)、だったんですけどね。トップにそういった経験や信念がないと企業は間違った方向に進みます。(2014/09/23)

ネット通販で衣類を買うのは体型に合う・合わないのリスクが高い、質感は写真では伝わらないので、実物に触れる直販店をあれば良いと思います。特にメンズ。価格は別に高くないです。(2014/09/23)

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