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JALと挑んだデータ分析、「新たな顧客層を探せ」

2014年10月10日(金)

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 日本航空(JAL)の本社会議室で、同社の旅客販売統括本部Web販売部と博報堂プロダクツの社員で構成するプロジェクトチームが「データ」を前に激しい議論を交わしていた。このプロジェクトが取り組んでいるテーマは、顧客の購買活動の未来を予測することだ。

 様々なデータを分析することによって、次に顧客が何を購買するのかを予測しようというのだ。予測ができれば、それらの顧客が反応しそうな商材を提示して購入してもらえる可能性が高まり、新たな売り上げとなり得る。結論から言うと、女子グループで海外旅行する顧客層をデータ分析によって発掘することで10倍もの売り上げが実現できた。

「海外女子旅」の顧客層をデータ分析で発掘
Webサイトで訴求するなどで約10倍の売り上げを検証できた

 当初は、どんなデータをどのように分析すればよいのかが見当もつかない。そこで、プロジェクトの当初は、データには一切触れないことにした。その代わりに顧客の購買行動を思い付く限り挙げていくことで、顧客の立場に近づきたいとの思いもあった。航空券の購入、旅行の申し込み、マイレージ特典によるショッピングといったJALの商品・サービスを利用する顧客が、どのような状況で購買まで至ったのか。プロジェクトメンバー全員が想像を巡らせて購買シーンを思い描き、出てきた順にリストに記していった。

本連載は、大木氏の著書『あの夏、サバ缶はなぜ売れたのか?』から一部を抜粋しています

 購買行動の仮説となるアイデアが次々とリストに追加されていく。これを1つずつ議論の俎上に載せ、似たものを集約し、グループ分けしていく。

 「年に1回の贅ぜいたく沢旅行」「キャンペーン大好き」「夫婦でツアー申し込み」「お友達たくさん」「ツアーセミプロ」「新婚さん」「スポーツ観戦好き(本場)」。こうして、JALの商品・サービスを購買する顧客の「行動仮説」が約70のグループに絞られた。

 プロジェクトメンバー全員が知恵を絞って浮かび上がったグループ分けだが、なかには活用できないものもある。該当する顧客数が少なく、販促活動を実施しても収益効果は小さいものや、データを活用しても顧客を特定できないものがあるからだ。

 そこで約70のグループをさらに絞り込む。具体的には(1)データから顧客を特定できるか、(2)一定数の多くの顧客が含まれるか、(3)顧客に対してレコメンド(推奨)などの施策を立てられるか、(4)顧客に行動を起こしてもらったとして、売り上げ増の期待は大きいかという4つの視点で評価しふるいにかける。この作業を通して、最終的に十数個のグループに絞られた。

データ分析で「海外女子旅」好きをあぶり出す

 ようやくデータ分析の出番である。様々なデータを分析することによって、十数個のグループのそれぞれに対して、該当する顧客を特定する方法、販促活動の具体的なアクションプランを立てていくプロセスである。

 ここでは、絞り込んだグループの1つである「女性同士の楽しい旅行、いわゆる女子旅」を取り上げる。今回は、このグループに属する顧客の海外旅行(以下では「海外女子旅」と名付ける)を対象に、データ分析の一連のプロセスを紹介しよう。

「あの夏、サバ缶はなぜ売れたのか?」のバックナンバー

一覧

「JALと挑んだデータ分析、「新たな顧客層を探せ」」の著者

大木真吾

大木真吾(おおきしんご)

博報堂プロダクツ

2005年、博報堂グループに参加し、2007年から現事業本部にて様々な業種の戦略設計から実施を担当。ダイレクトマーケティングによる舗送客・通販・CRMなどコミュニケーション立案が専門

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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