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「水素」をブームに終わらせない知恵

ローランド・ベルガー遠山プリンシパルに聞く

2014年10月23日(木)

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水素社会の到来に向けた動きが活性化しているが“既視感”は否めない。資源の乏しい日本にとって期待のエネルギー源である「水素」をブームに終わらせてはならない。ローランド・ベルガーの遠山浩二プリンシパルに要点を聞いた。

トヨタ自動車が今年12月にも発売を予定している燃料電池車「ミライ」。車両価格は700万円前後で200万円以上の補助金支給が見込まれている。左は6月の発表会で講演した加藤光久副社長(写真:北山宏一)

トヨタ自動車が今年12月に燃料電池車(FCV)を発売することを表明し、日本国内でも「水素」に対する関心が高まってきました。水素をエネルギーとして見た場合、どのような可能性があるとお考えですか。

遠山:日本のエネルギーセキュリティーを考える上で、水素は非常に大きなポテンシャルがあると考えています。

ローランド・ベルガーの遠山浩二プリンシパル

 東日本大震災の後、国内の電力需要を満たすために化石燃料の輸入量を増やさざるを得なかった。その金額が数兆円にまで膨れ上がったことはご存じの通りです。少しでも化石燃料の依存を減らすためには何ができるかという議論の中で、国内でも広く存在している水素をエネルギーに利用できないかという話になりました。

 もう1つは地球温暖化を防ぐためです。最近ではすっかり注目度が落ちてしまった感はありますが、二酸化炭素の削減に向けたCO2フリーエネルギーとして水素が位置付けられています。

 太陽光発電や風力発電などもCO2フリーエネルギーと期待されてはいますが、発電量が一定しないという「ゆらぎ」の問題が避けて通れません。そこで太陽光や風力で生み出した電気エネルギーを水素として貯蔵するというやり方に注目が集まっています。つまり、2次エネルギーとしても水素の活用が期待されているのです。

 また、東日本大震災を期に、大規模集中型のエネルギー供給は脆弱であることが改めて認識されました。系統が途切れてしまった時に各地域に必要な電力をどうまかなうかを考えると、分散自立型のエネルギー網の構築も真剣に考えなければなりません。ここでも森林などに眠っている水素源を活用しようとする動きが広がっています。

世界的に見ても日系企業が先行

産業面でのインパクトはどうですか。

遠山:「究極のエコカー」として燃料電池車(FCV)への期待が高まっていますね。トヨタが2014年、ホンダが2015年、そして日産自動車が2017年に量産型の燃料電池車を発売することを表明しています。

 FCVに水素を供給する水素ステーションについては2015年までに国内で100箇所の設置を目標としています。岩谷産業は2015年度までに東京・大阪・名古屋・福岡の四大都市圏を中心に20箇所の水素ステーションを設置すると発表、7月には兵庫県尼崎市に国内初の商用水素ステーションもオープンさせました。

 家庭用の燃料電池(FC)としてはパナソニックや東芝が既に商品を販売していて、世界的に見ても水素関連で日系企業が先行していると言えるでしょう。

 理由として、水素関連の技術開発は非常に高いレベルが求められるため、技術力のある日本勢に有利だという点が挙げられます。太陽電池パネルは半導体製造のノウハウが生かせるため、あっと言う間に価格競争力のある中国や台湾の企業に席巻されてしまいました。

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「「水素」をブームに終わらせない知恵」の著者

坂田 亮太郎

坂田 亮太郎(さかた・りょうたろう)

日経ビジネス副編集長

東京工業大学大学院修了後、98年日経BP入社。「日経バイオテク」「日経ビジネス」を経て2009年から中国赴任。北京支局長、上海支局長を経て2014年4月から日経ビジネスに復帰

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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