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欧米が“いまさら”ものづくりを自国内に取り戻そうとしている理由

国際生産工学アカデミー会長上田完次・東京大学名誉教授に聞く

2014年11月18日(火)

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 欧州、米国とも国策として「ものづくり」を自国内に取り戻そうとしている。「工場は東欧、南米、アジアへ」などという議論はいまや昔の話。各国とも自国内に製造業を取り戻すための政策、大型プロジェクトが目白押しである。
 なぜ、“いま”ものづくりなのか。世界中の製造技術のトップ研究者たちが集う国際組織CIRP(国際生産工学アカデミー)会長である、上田完次・東京大学名誉教授に事情を聞いた。(聞き手は瀬川明秀)

上田完次(うえだ・かんじ)氏
東京大学名誉教授。1972年大阪大学大学院工学研究科修士課程修了。金沢大学、神戸大学、東京大学の教授を経て2005年 東京大学人工物工学研究センター長、産業技術総合研究所理事などを歴任。工学博士。国際組織CIRP(International Academy for Production Engineering)会長(2014-2015)。著書に『共創とは何か』などがある。

本題に入る前に、CIRP (国際生産工学アカデミー:CIRPという略称は、フランス語の学会名College International pour la Recherche en Productiqueからきている)についてお伺いします。
生産技術の研究者たちの国際組織で、「なかなか入会できない組織」としても有名だと聞きました。

上田:いえいえ、閉鎖的な集まりではないですよ。ただ、正会員は確かに、世界全体で175人に限っていますし、副会員は約150人です。メンバーによる推薦が大前提で、正会員全員の投票で入会を決めてはいます。ですが、リサーチアフィリエイトというドクターをとったばかりの35歳以下の若い研究者にも門戸を広げています。

名誉倶楽部じゃない?

上田:もちろんです。CIRP(国際生産工学アカデミー)は第2次世界大戦後のヨーロッパの復興を進める上で、生産工学に関する国際的な共同研究が必要であるとの認識を持った指導的立場にあった研究者が集って1951年に設立した国際組織です。

 この分野では唯一の国際的な生産工学研究会議で、主に工業先進国の主要な研究者によって構成されています。設計、加工技術、工作機械、表面技術、計測技術、システム最適化など10の専門委員会があり、それぞれが、国際会議を毎年のように開催しています。総会は8月に世界各地の持ち回りで開催され、毎年冬にパリで会議が開かれます。Annals of the CIRPというジャーナルを発行しており、年間140ほどの論文が掲載され年間約50万件がダウンロードされています。

先進国が製造技術を取り戻そうとしている

世界中の研究者たちが50万もダウンロードしている…。スゴイですね。じゃあ世界のものづくりのホットイシューが何かが分かりますね。そこで、CIRP会長である上田先生にお伺いしたいのは、ものづくりのトレンドです。

上田:世界各国とも民間企業レベルでは国際分業システムが確立し「製造機能は東欧、アジア 中南米におけばいい」との発想でものづくり機能をどんどん他国にシフトさせてきました。実際、生産拠点であったアジアは所得水準も上がってきたことで市場としての存在感も高まってきたので、製造機能のみならず設計機能なども海外にシフトしてきました。

ところが、ここ数年、国家レベルでは、各国とも、ものづくりは自前でやっておきたいという動きがでてきた。真逆のような動きですよね。

上田:。理由はいくつかあります。

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「欧米が“いまさら”ものづくりを自国内に取り戻そうとしている理由」の著者

瀬川 明秀

瀬川 明秀(せがわ・あきひで)

日経ビジネス副編集長

日経ビジネス、日経ベンチャー、日経ビジネスアソシエなどを経て、日経ビジネスオンライン開設後はオンライン編集がメインの業務。2012年からは日経BPビジョナリー経営研究所の研究員を兼務。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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