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今思えば大学の講義、つまらなかったですか?

炉端焼き屋で講義スキルを磨き、大学改革を目指す

2014年11月28日(金)

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講義・研究の傍ら、経営者、ビジネスマン、自営業、主婦などを相手に経済学の講義をすること600回以上。岩田年浩・京都経済短期大学学長は、ツッコミを活用した掛け合い授業など独特の講義スタイルを磨いてきた。大学教員は研究も教育も中途半端な人が多く、講義に対する教員の意識変革こそ大学改革に直結すると説く。

(聞き手は秋山知子)

岩田 年浩(いわた・としひろ)
1946年、京都生まれ。大阪経済法科大学、大阪教育大学、関西大学を経て京都経済短期大学学長・教授。経済学博士。主な著書に『資本主義経済の不安定性と分配問題』『経済学教育論の研究』『教授が変われば大学は変わる』『社会人になって成功する大学生活術』など。(写真:山田哲也)

岩田先生は聞くところによると「日本で一番講義が上手い経済学者」と呼ばれているそうですね。3年前に現在の短大の学長になられてから講義の改革にも取り組まれているとお聞きしました。講義にそこまでの情熱を注がれているのはなぜですか。

岩田:まず、日本の大学の教員は、採用や昇進はほぼ研究成果だけで評価されてますね。教育とか学外での活動なんかはほとんど問題にされません。教員を養成する教育学部の教授ですら、自分の授業は手を抜いてたりします。だから大学の授業は退屈になる。

 マンモス私立大学の文系の授業などでは、500人定員の大教室に受講生を1000人詰め込んで、それがあっという間にザーッと減って、最後は極端な場合だと出席が10数人になったりします。これでは学生にとって何もいいことがありませんね。

思い出しましたが大学1年の時、ある必修科目の年度最初の授業で「僕はこのクラスで1人だけ理解してくれる奴がいれば、後はどうでもいい」と言い放った教授がいて唖然としたことがあります。しかしそれは昔の話で、少子化の現在、私立大学の46%が定員割れだというし、国立大学の独立行政法人化も進んでいますし、さすがに先生方もそれではやっていけないのでは。

岩田:いや、今もそんなに変わりませんよ。大学の教員は自由裁量の部分がかなり大きく、研究と教育のさじ加減は各教員次第です。特に大学の授業の空間は、その教員に全面的に任されており、意識が閉鎖的なんです。

 現在の短大に来て、最初にどんな授業をしているのか見せてもらおうとしたら、教員からものすごい抵抗を受けました。「論争をするのですか」とも言われましたね。こっちはそんなつもりはなかったんやけど。

 それで思いついたのが「オムニバス形式」の講義です。これは、私がレギュラーで司会を務め、もう1人、あるいは複数の専任教員や外部の一芸に秀でた人などを毎回ゲストに呼んで、掛け合いで進行する講義です。例えば「現代の企業」「利益とは何か」「情報とは何か」といった半年ごとのテーマを決め、毎回専門分野の違う人に来てもらうのです。

 例えば、経済学では「利益」とはこう捉えているけど、会計帳簿上から見た利益とは何かについては会計学の先生から話をしてもらい、ではそれらの利益はどうつながっているのかを理解させます。学生はいろいろな分野の考え方に触れられるので視野が広がりますね。ゼミ選択の参考にもなる。教員からも、最初は抵抗があったけどやってみたら良かったという声が多いです。

 こういうことを考えたのは、もともと私がいろいろな人の話を聞くのが好きだからですね。耳学問で知識を得た分野も結構あります。それから、30代でアメリカの大学に行き、アメリカの学者の講義に刺激を受けたことが大きいですね。向こうは一流学者、ノーベル賞学者でも冗談は言うしエキサイティングな講義をしますから、ああいう講義をしたいなと自然に思うようになりました。

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「今思えば大学の講義、つまらなかったですか?」の著者

秋山 知子

秋山 知子(あきやま・ともこ)

日経ビジネス副編集長

1986年日経BP社入社。日経コンピュータ、日経情報ストラテジー、日経アドバンテージ、リアルシンプル・ジャパンの編集を担当。2006年から現職

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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名和 利男 サイバーディフェンス研究所上級分析官