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「気難しい切れ者の上司=父」を味方にする秘策

第6回:跡取り娘ならではのボスマネジメント術とは

2014年12月10日(水)

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ホスピタリティーの高さで注目を集める異色の産業廃棄物処理会社、石坂産業の石坂典子社長。父の創業した会社が崖っぷちに立たされたのを見て、社長を買って出たのが12年前。その後、試行錯誤を重ね、自分らしいリーダーシップを確立するまでの悪戦苦闘は、前回までに紹介した通り。だが、石坂社長は、社員たちの「上司」であると同時に、カリスマ経営者である父の「部下」でもあった。「クセは強いが切れ者の上司=父」を、いかにして味方に変えたか。ボスマネジメントの失敗談と教訓を語る。

「社長」という肩書を持ちながらも、いわゆる“ボスマネ(ボスマネジメント)”=「上司との付き合い方」は、私にとって重要な研究テーマでした。

 なぜなら、社長になってから10年以上、私には頼もしくも手強い直属の上司がいたからです。それは、石坂産業の創業者である父。私には2013年まで代表権がなく、どんな経営判断を下すにしても、事前に「代表取締役会長」である父の裁可を得る必要があったのです。

 カリスマ経営者の父には、独特の考え方や行動パターンがあって、こちらがコントロールしようとしてもなかなか難しく、重荷に感じるときもありました。けれど、相談を持ちかけてみれば、「なるほど慧眼!」と、思わずうなる目のつけどころを持っていることも認めざるを得ません。

石坂社長。気難しいカリスマ経営者に仕える部下の苦労も味わってきた(写真:菊池一郎、以下同)

 父に限らず、上司というのは大抵、そんな存在ではないでしょうか。この人と上手に付き合えるかどうかで、私の仕事の成果には大きな差が出るだろう。そう感じました。起業家ならぬ2代目、3代目の経営者には、中間管理職の側面も多分にあって、だから“ボスマネ”は必修科目なのです。

 結論からいえば、私にとっては「毎日、朝イチで15分、上司と2人きりで“報連相”する時間をもらう」ことが一番効果を実感できました。石坂産業の営業本部長だったころや社長就任当初に、何度となく犯した失敗を振り返って、思いついたものです。

上司にとって「気が散りやすい環境」とは?

 中間管理職として働いていると、1日のうちにいろいろなトラブルや新しい案件が持ち上がって、夕方にもなると、上司に相談したいことがいくつか溜まってくるものです。そんなとき、オフィスでたまたま上司(=父)に出くわし、「会長、ちょっといいですか」と声をかける。相手が「ああ」と返事するので、そのまま勢いこんで話し始める。ところが、ちょっと冷静になって、当の上司(=父)を見てみると、すっかり上の空なのです。皆さんには、そういう経験はありませんか?

 父の場合、理由は2つありました。

 第1に、性格の問題と場所の問題が相まって、私の話に集中できない。

 私が話をしている間、父の視線は、私の肩越しに広がるオフィスのあちこちを泳いでいるのです。そして何かに目を留めたかと思うと、「おいこら、お前、何やっとんだーっ!」と、遠方に向かって叫ぶ。例えば、電話が4コール鳴っても誰も受話器を取らないのを見咎めて、社員を叱りつけるといった具合です。

 創業者には多いタイプだと思うのですが、父のマネジメントスタイルは“五感経営”とでも言うのでしょうか。視覚や聴覚、嗅覚、触覚などあらゆる感覚機能を研ぎ澄ませて、現場に異常はないか、変調の兆しがないかを感知し、しつこく細かく修正をかけていくのです。だから周囲に、経営者としての父の五感に引っかかるものが多い環境では、一つの話題に集中することができないのです。

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「「気難しい切れ者の上司=父」を味方にする秘策」の著者

石坂 典子

石坂 典子(いしざか・のりこ)

石坂産業社長

1972年東京都生まれ。高校卒業後、米国への短期留学を経て、父親が創業した石坂産業に入社。2002年社長就任。現在、2児の母。13年、同社は経済産業省の「おもてなし経営企業選」に選ばれた

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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