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日本のものづくりは最強、ITへの対応が望まれる

東京理科大学・中根滋理事長と探る“もの・ことづくり”(1)

2014年12月12日(金)

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 日本のものづくり企業が、現在の世界で強みを生かしていくために欠かせないのが、「ものづくり」を起点とした「もの・ことづくり」への変革です。前回のシリーズ「田中芳夫の技術と経営の接点・視点」では、日本の企業のもの・ことづくりへの取り組みを後押しし、変革する企業や人を多く生み出すための活動として、「ものこと双発学会」と「ものこと双発協議会」を立ち上げたことを紹介しました。

 今回以降のシリーズでは、「ものこと双発学会」、「ものこと双発協議会」で取り組みたい活動を先んじて実践している企業や識者との議論を通じて、その秘訣や取り組みのヒントを探っていきます。

 今回の対談のお相手は、東京理科大学理事長の中根滋さんです。中根さんは、日本アイ・ビー・エムに入社した後、SAPジャパンなどの大手IT企業の日本法人社長、またアメリカでのIT会社の社長、コンサルティングのパートナー、旧パワードコムの再生などを経て、2012年末から理科大の理事長に就任されています。またものこと双発学会の会長にも就任されています。まさに理科大の変革をリードする中根さんの、理想のもの・ことづくりをお聞きしました。

田中:ものこと双発学会・ものこと双発協議会では、9月に設立記念シンポジウムを開催しました。その際に、中根さんには「経営モデルを見直すときが来た」というタイトルで講演を行っていただき、非常に多くの方が講演を聞いて感銘していらっしゃいました。

中根滋・東京理科大学理事長

中根:経営モデルを変えるというか、“ものこと”の本当の意味を考えなくてはいけないとは言っているのですが、経営モデルを変えるにしても、出発点はあくまで“ものづくり”なんです。要はものづくりにおいて“もの”だけを考えている時代ではなくなったということだと思うんですね。

 じゃあ、もの以外に何を考えればいいのかというので、“こと”が出てくるわけです。何を言っているのかというと、生活者が経験するシーンとかイベント、そういうものを製品あるいは商品の中に取り込んでいく。つまりユーザーニーズを主体にしてものをつくる。ユーザーニーズと言えばユーザーごとに違う時代になってきていますから、そんな環境でどうやってものをつくるのか。それを真剣に考えなくてはならない。

 振り返ってみると、太平洋戦争の後、日本は焼け野原になって何もなくなってしまった。日本は、資源がない国ですから、資源を買わないといけない。でも日本の円では誰も売ってくれない。つまり外貨を獲得しないといけなかった。外貨を獲得する最大の近道は、世界に対してヒット商品(製品)を作って買っていただくということ、ドルでお支払いいただく。このように戦後のものづくりの第1幕というのは、焼け野原から起きた。やがてアジアのミラクルへとつながるその長い道のりの中でも、とてもエキサイティングなシーンだったと思います。

 第1幕の中でも象徴的なのは、例えばお祭りのときに売られていたシンバルを叩くおサルさんのおもちゃ。2~3回たたくと壊れて動かなくなっちゃう。これが日本製品で、戦後間もないころはラウジー(lousy)クオリティーの象徴だった。そこで日本は大反省をしました。マイケル・デミングを中心とした人々が、TQM(Total Quality Management)を教えてくれたのもこの頃です。

 その後、日本は努力をすることで、プロダクションに関しては圧倒的に日本だなということを世界に実証しました。インベンションの国はイギリス、イノベーションの国はアメリカ、そしてプロダクションの国は日本ということを、世界に立証したのです。

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「日本のものづくりは最強、ITへの対応が望まれる」の著者

田中 芳夫

田中 芳夫(たなか・よしお)

東京理科大学大学院教授

産ー官ー学での経験をもとに、これからの人たちと価値づくりを一緒に考えていきたい。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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