• BPnet
  • ビジネス
  • IT
  • テクノロジー
  • 医療
  • 建設・不動産
  • TRENDY
  • WOMAN
  • ショッピング
  • 転職
  • ナショジオ
  • 日経電子版

オンリーワンのクローズドモデルを目指せ

東京理科大学・中根滋理事長と探る“もの・ことづくり”(2)

2014年12月17日(水)

  • TalknoteTalknote
  • チャットワークチャットワーク
  • Facebook messengerFacebook messenger
  • PocketPocket
  • YammerYammer

※ 灰色文字になっているものは会員限定機能となります

無料会員登録

close

 今回も前回に引き続き、東京理科大学理事長の中根滋さんと、もの・ことづくりについて議論します。前回は、日本のものづくりの歴史を振り返ったうえで、現在の日本の経営における問題を明らかにしました。今回はそれを受けて、どんな取り組みが日本の企業に必要になるのかを予測してみました。

中根滋・東京理科大学理事長

中根:日本には多種多様な業種の大企業がありますよね。そこも難しいところかと思います。というのも、勝ち組、負け組というのによく焦点が当たるのですが、その事例は特定な業種は特定な業種にしか参考にならないのです。だからそういう意味では参考になる事例がまったくないというような業種があるんです、日本には。だって世界に対してヒット商品を作れていないわけですから。

田中:だとすると、事例がない中でヒット商品を作っていかなくてはなりませんね。ヒット商品を量産しているアップルなどは参考にならないのでしょうか。

中根:私がとてもアップルを評価しているのは、アップルはすべてを承知のうえで世界のマーケットシェアリーダーをあきらめていること。それはどういうことかというと、実はすごい問題が技術の進歩によって起きてしまった。それは日本にとっても。何かというと、技術移転のスピードがものすごく速くなった。ラジオが地球上の5000万人の人に渡るのに40年かかった。テレビが13年かな。それに対して、iPhoneやiPadは数年。

 技術の移転がものすごく速くなってきたということは、逆に言うと、みんなの努力で技術を早く成熟させられたということ。実はここが問題です。コピーキャットはいっぱいいますよ。コピペですね。日本だってやってきた。だからリバースエンジニアリングは、端的に非難はできない。リバースエンジニアリングは、誰かの持っているテクノロジーを合法的に自分のものにする1つの手段であるということが証明されている。

 何が問題かというと、成熟した技術は安い労働賃金を好みます。しかも豊富な労働を好むんです。つまり日本から出ていってしまう。現に工場は日本からみんな出ていっているわけです。世界に出ていっている工場は成熟した技術ばっかりですよね。だからディスプレーの会社でも4Kとか16Kとか、そういうハイテクを必要とする製品はまだ国内で作っています。そうでないもの、ついこの間までは暗黙知で作っていたと思っていたものを、平気で世界にほっぽり出しています。そこが日本の1つのつらさです。

 アップルは、実はオンリーワンということなのです。オンリーワンには、これはユニークだという評価の面ともう1つあります。それは、俺はいつまでたっても俺だけだということです。クローズドモデルなんです。

コメント0

「“ものこと双発”で起こそう産業構造革命」のバックナンバー

一覧

「オンリーワンのクローズドモデルを目指せ」の著者

田中 芳夫

田中 芳夫(たなか・よしお)

東京理科大学大学院教授

産ー官ー学での経験をもとに、これからの人たちと価値づくりを一緒に考えていきたい。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

日経ビジネスオンラインのトップページへ

記事のレビュー・コメント投稿機能は会員の方のみご利用いただけます

レビューを投稿する

この記事は参考になりましたか?
この記事をお薦めしますか?
読者レビューを見る

コメントを書く

コメント入力

コメント(0件)

ビジネストレンド

ビジネストレンド一覧

閉じる

いいねして最新記事をチェック

日経ビジネスオンライン

広告をスキップ

名言~日経ビジネス語録

面倒くさいことを愚直に続ける努力こそが、 他社との差別化につながる。

羽鳥 由宇介 IDOM社長