• ビジネス
  • IT
  • テクノロジー
  • 医療
  • 建設・不動産
  • TRENDY
  • WOMAN
  • ショッピング
  • 転職
  • ナショジオ
  • 日経電子版
  • 日経BP

国の“正義”がぶつかる時、“持てる国”が制す

日中戦争から学ぶ「認識の差」の重要性

2015年1月28日(水)

  • TalknoteTalknote
  • チャットワークチャットワーク
  • Facebook messengerFacebook messenger
  • PocketPocket
  • YammerYammer

※ 灰色文字になっているものは会員限定機能となります

無料会員登録

close

日中関係が本格的な回復に至らない中、終戦70年を迎えた。あの戦争から今の我々が学ぶべきことは何か。今の我々にできることは何か。戦史の研究を専門とする、石津朋之・防衛省防衛研究所戦史研究センター国際紛争史研究室室長に聞く。

(聞き手は森 永輔=日経ビジネス副編集長)

日中戦争・太平洋戦争が終わってから70年が経ちました。これらの戦争はいったいなぜ起こったのでしょうか。

石津:古代ギリシャの歴史家、トゥキュディデスは戦争が起こる原因を「利益」「恐怖」「名誉」の3つに整理しています。これが日中戦争にも当てはまります。

戦争の原因は利益、恐怖、名誉

トゥキュディデスの論を当時の日本に当てはめると、満州における権益が「利益」に当たる?

石津 朋之(いしづ・ともゆき)
防衛省防衛研究所・戦史研究センター国際紛争史研究室長。専門は戦争学、平和学、国際政治史、第1次世界大戦。1984年に獨協大学外国語学部英語学科卒業。1991年、ロンドン大学キングス・ カレッジ大学院修了(修士)。1993年に防衛庁防衛研究所入所。近著に『戦争学原論』(筑摩書房 2013年)、『大戦略の哲人たち』(日本経済新聞出版社 2013年)など。

石津:それも一つですね。黒船来航を契機に日本は開国し近代化を進めました。欧米列強の餌食にならないよう必死に取り組んだ。その中で満州の権益を手にした。当時の日本の感覚では、これらの権益は条約などを経て得た正当な権利です。

 一方、中国では中国人の国を作ろうとナショナリズムが高まっていました。第1次世界大戦後に広まり始めた民族自決の考え方もこれを後押しするものでした。この当時の中国にとって、日本の満州権益は力によって不当に占拠されたものです。

 徳川幕府が欧米列強と交わした不平等条約を考えると分かりやすいでしょう。欧米諸国から見れば、交渉の末に締結した正当な条約です。しかし、日本から見れば、ペリーの砲艦外交によって、半ば無理やり結ばされた条約でした。

 正当な権益を維持しようとする日本と、ナショナリズムが高まり不当に奪われたものを取り戻したい中国が激突したわけです。

 当時の中国は分裂しており、「中国とは誰か」という問題はあります。蒋介石率いる国民党と、毛沢東率いる中国共産党が対立していました。しかし、抗日という点で両者は一致していました。

コメント1件コメント/レビュー

戦前の幼い日本の姿が読み取れますが、今も大して変わっていないような感じがします。大局に立ち俯瞰した体制感が無いのは今も同じでは?(2015/01/28)

「キーパーソンに聞く」のバックナンバー

一覧

「国の“正義”がぶつかる時、“持てる国”が制す」の著者

森 永輔

森 永輔(もり・えいすけ)

日経ビジネス副編集長

早稲田大学を卒業し、日経BP社に入社。コンピュータ雑誌で記者を務める。2008年から米国に留学し安全保障を学ぶ。国際政策の修士。帰国後、日経ビジネス副編集長。外交と安全保障の分野をカバー。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

日経ビジネスオンラインのトップページへ

記事のレビュー・コメント

いただいたコメント

戦前の幼い日本の姿が読み取れますが、今も大して変わっていないような感じがします。大局に立ち俯瞰した体制感が無いのは今も同じでは?(2015/01/28)

ビジネストレンド

ビジネストレンド一覧

閉じる

いいねして最新記事をチェック

閉じる

日経ビジネスオンライン

広告をスキップ

名言~日経ビジネス語録

日本の経営者は、経験を積んだ事業なら 失敗しないと思い込む傾向がある。

三品 和広 神戸大学教授