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都民なら400万円台でFCVが買える

東京都は五輪後も見据え水素社会の実現を目指す

2015年1月22日(木)

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 東京都は2014年12月25日、およそ10年後の目指すべき将来像を示した「東京都長期ビジョン」を発表した。約360の政策目標を掲げ、可能な限り数値目標を盛り込んだ。2020年の東京オリンピック・パラリンピック後までを見据えたビジョンであり、東京を世界一の都市にするための羅針盤と位置付けている。

 中でも注目は水素社会を実現するための施策だ。25日に会見した舛添要一知事は、「国に先駆け水素社会を都に導入する。他の自治体を牽引する役割を担う」と意気込みを語った。

 具体的にどのように施策を進めていくつもりなのか。都の環境局都市エネルギー部で計画課長を務める藤本誠氏に話を聞いた。

(聞き手は坂田亮太郎)

東京都では水素社会の実現に向けて、昨年から東京戦略会議を開催されています。どのような経緯から始まったのですか。

東京都の環境局都市エネルギー部で計画課長を務める藤本誠氏

藤本:2014年始めに都知事が代わりました。新しい舛添知事は都知事選の公約で、再生可能エネルギーの比率を20%に引き上げる計画を打ち出されていました。その関連で、都議会の第1回定例会でも「水素についてはしっかりと普及させていく」と答弁されています。

 再生可能エネルギーの比率を20%にするという目標も、都の公的機関に限ったものではありません。東京都内全体で使用されているエネルギーのうち、その2割を再エネ由来にしたいということです。現状、その割合は6%程度なので、かなり目立った目標と言えるでしょう。

 中でも水素エネルギーに関しては、2020年に開催される東京オリンピック・パラリンピックでも水素を燃料にした自動車なりバスなりを選手村で走らせたいという構想は、もともと公約の中にも入っていたんですね。

 そこで知事の指示もあり、戦略会議を設けました。水素社会を実現するために東京都としてどのように取り組んでいくべきなのか。あるいは、環境整備をどのようにすすめていくのか、そうした具体策を話し合うためです。

会議の委員を見ると、大企業がズラリと並んでいます。

藤本:正直に申し上げると、当初は都が頑張らなくても水素社会は自然と実現するのではないかと、安心していたのです。なぜなら、FCV(燃料電池車)に関してはトヨタ自動車やホンダが、そして水素ステーションの運営にはJX日鉱日石エネルギーなどが関わることを表明していました。そのような世界に名だたる大企業がやるのだから、安心して任せておけば良いという印象を持っていました。

 ただ、実際にフタを開けてよく調べてみますと課題は山積していました。水素ステーションの設置をどう増やしていくかというのは喫緊の課題ですし、水素の安全性やリスクに関する都民にどのように提供していくかという社会的受容性の問題もありました。

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「都民なら400万円台でFCVが買える」の著者

坂田 亮太郎

坂田 亮太郎(さかた・りょうたろう)

日経ビジネス副編集長

東京工業大学大学院修了後、98年日経BP入社。「日経バイオテク」「日経ビジネス」を経て2009年から中国赴任。北京支局長、上海支局長を経て2014年4月から日経ビジネスに復帰

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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