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「白か黒か」の状況に、赤や青を提案する

SAMURAI 佐藤悦子さん 第2回

2015年2月3日(火)

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 クリエイティブディレクターが、いくらカッコいい提案をしたとしても、企業の現場にそぐわないことも多い。

 「カッコいいデザイン」を、売り上げに結び付けるには何が肝要か。サムライマネージャーの佐藤悦子さんは言います。

「なぜ、そのデザインが必要なのか、デザイナー自身がその意図を言語化して現場と共有できなければだめです」

(前回から読む

―― 佐藤悦子さんには、2010年に『「オトコらしくない」から、うまくいく』でビジネスに効く読書案内もしていただきました。

佐藤:その時は同時に、ビジネスに効くスイーツもご紹介させていただいたんですよね。

―― 実はそちらの方が主眼だったりしました(笑)。

佐藤:その時にご紹介したビジネス書の1冊に『幼児化する日本――拝金主義と反知性主義』(榊原英資・著、東洋経済新報社)がありました(記事はこちら。書籍リンクあり)。

―― 白か黒か、どちらかしか受け入れられないのは幼児的である。グレーという大人の価値にもっと気づきたい、という趣旨でしたね。

佐藤:佐藤(可士和)は、「超整理術」という本を出すだけあって、混沌とした状況を整理してズバッと切れ味のいい答えを提示する、つまり白か黒かはっきりさせるような、シンプルで明快なクリエイティブが得意です。ただ、クライアントの事業規模が大きくなればなるほど事情も複雑になります。

 一つのプロジェクトでも、国や立場によって思惑が異なる場合もあり、白か黒か単純に割り切れない局面も多々あります。そんな時に私は「グレーを許容し、理解した上で判断した方がいい」というようなことをよく言っていました。

―― それでも「白か黒かはっきりしたい」という気持ちは強いのではないですか。

佐藤:はい、「はっきりしたい、だってサムライだから」という気持ちは持ち続けているのですが(笑)、最近では白か黒か、あるいはグレーを許容するのか、ではなく、膠着している状況に対して「赤」や「青」というまったく別次元の提案ができるようになりました。この5年で一番変わったところは、その「ジャンプ力」を得たことではないかと思います。

―― グレーの濃淡ではなくて、赤、青という別の次元に跳躍する。

佐藤 悦子(さとう・えつこ)
1969年東京都生まれ。92年、早稲田大学教育学部卒業後、博報堂に入社。営業局、雑誌局を経て、98年から外資系化粧品会社「クラランス」「ゲラン」のPRマネージャーを務める。2001年、佐藤可士和のマネージャーとして「SAMURAI(サムライ)」に参加。クリエイティブマネージメントとプロデュースを担当する。07年に長男を出産。仕事と家庭の完全両立のロールモデルとして、講演会や雑誌などでも活躍。著書に『「オトコらしくない」から、うまくいく』(清野由美と共著、日本経済新聞出版社)、『SAMURAI佐藤可士和のつくり方』(誠文堂新光社)、『子どもに体験させたい20のこと』(筑摩書房)など。(インタビュー写真:大槻純一、以下同)

佐藤:グレーとは、結局白がよかったと言う人と、黒がよかったと言う人がいる中で、それぞれ何パーセントかずつ妥協している状態ですよね。それは関係者が満足していない状態というか、完全には納得できていないということです。ましてや白か黒かだと、どちらかは完全に否定されている。

 そうではなくて、いろいろな事情やビジネスの環境を理解した上で、赤や青という視点を変えた提案ができれば、全然別格のところを目指すことができます。

―― 今、さり気なく商品名になっていましたね。

佐藤:あ。でも、今のは偶然だったんです(笑)。

―― 白でも黒でもグレーでもなく、赤や青、というのは、今回のインタビューでうかがいたい「イノベーション」のことですよね。色彩でたとえられると、ぱっとイメージが湧きます。

佐藤:ビジネスの世界で「イノベーション」という言葉が非常に注目されていますが、これは、どのような日本語をあてれば適切なのか、私の中でずっと疑問だったんです。

―― よくある「発明」ではだめなんですか?

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「「白か黒か」の状況に、赤や青を提案する」の著者

清野 由美

清野 由美(きよの・ゆみ)

ジャーナリスト

1960年生まれ。82年東京女子大学卒業後、草思社編集部勤務、英国留学を経て、トレンド情報誌創刊に参加。「世界を股にかけた地を這う取材」の経験を積み、91年にフリーランスに転じる。2017年、慶應義塾大学SDM研究科修士課程修了。英ケンブリッジ大学客員研究員。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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