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「今年は第4次産業革命の元年。乗り遅れたら未来はない」

一條和生・一橋大学大学院国際企業戦略研究科長が鳴らす警鐘

2015年1月29日(木)

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 2015年が始まって早くも1カ月が経とうとしています。原油安に伴ってロシア経済が混乱し、ギリシャの反緊縮政権の発足によって欧州危機への懸念が再浮上するなど、世界経済の行く手には暗雲が立ち込め始めています。

 そうした中、今年は企業にとってどのような年になるのでしょうか。また、経営の最重要課題として何に取り組むべきなのでしょうか。国内外の企業経営の動向に詳しい一條和生・一橋大学大学院国際企業戦略研究科長に伺いました。

 なお、日経ビジネスPLATINUM会員になられた方は、専用サイトで今回のインタビューの全容を動画でご覧いただけます。

(聞き手は、中野目 純一)

2015年は日本企業にとって節目の年なのでしょうか。

一條:節目、勝負の年でしょう。昨年は、(安倍晋三政権の経済政策である)アベノミクスによって、日本企業が再び活力を取り戻して大きく成長していくための土台、環境が作られました。では、その中で日本企業は新たに大きく成長できるのか。今は世界中が注目しているところだと思います。

一條 和生(いちじょう・かずお)氏
一橋大学大学院国際企業戦略研究科教授。1958年生まれ。82年一橋大学社会学部卒業。87年同大学大学院社会学研究科博士後期課程単位取得満期退学。95年米ミシガン大学大学院経営学研究科でPh.D.を取得。一橋大学大学院社会学研究科教授などを経て2007年4月から現職。2014年4月から研究科長を務める。スイスIMD教授を兼務。専門は経営組織論、イノベーション、知識創造理論(写真:ネットレコーダー・ソリューションズ、以下同)

 ですから、まさにアベノミクスの3本の矢の3本目が今年は大きく放たれないといけない。もし今年に何も起こせなければ、結局いろいろ条件は整ったけれども、日本企業はまだマインドセットを変えられていない。チャンスをつかむためにアグレッシブにどんどん新たな挑戦をしていこうということができないと見られてしまうと思います。そうした意味で今年は非常に大きな重要な勝負の年だと思っています。

 特に最近、経営の世界でキーワードとして言われている言葉に、「リジリエンス」があります。日本語に訳すと、回復力や復活力。一度ダメだったのが、ぐわーっとここでもう一度再び活力を取り戻して大きく伸びていく。そうした現象を指します。

 まさにそれができるかどうかが、日本企業の大きな課題だと思うんですね。もし今年、日本企業の新たな成長エンジン、成長の姿を見せられたら、日本企業にはリジリエンスがあるということを世界に示すことができます。

インダストリー4.0に乗り遅れたら致命的

「回復」ということで言うと、バブル崩壊以降、ずっと回復、まさにリジリエンスというのが日本企業にとってテーマだったと思いますが、なかなか日本国内にも世界に対しても、そういう回復の姿を見せてこられなかった。なぜこれまではできなかったのでしょうか。

一條:新しいビジネスのインフラストラクチャー、モデルといったものをまだまだつくることができなかったということだと思います。依然として、今までの問題だったことを直す、そうした修正過程にとどまっていた。

 ですが、これからがまさに大きな飛躍の時であって、それをできる環境が整ってきていると思います。それを活用しないと、日本企業のさらなる大きな飛躍はあり得ないと思いますね。

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「「今年は第4次産業革命の元年。乗り遅れたら未来はない」」の著者

中野目 純一

中野目 純一(なかのめ・じゅんいち)

日経ビジネス副編集長

2012年4月から日経ビジネス副編集長。マネジメント分野を担当し、国内外の経営者、クリステンセン、ポーター、プラハラードら経営学の泰斗のインタビューを多数手がける。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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