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日銀は4月までに追加緩和に追い込まれる

牧野潤一・SMBC日興証券チーフエコノミストに聞く

2015年2月5日(木)

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原油安が日銀の金融政策を揺さぶっている。日銀は2015年度の物価見通しを引き下げ、「2年で2%」は遠のいたようにも見える。牧野潤一・SMBC日興証券チーフエコノミストは、日銀は遅くとも4月までに追加緩和に追い込まれると予想する。(聞き手は渡辺康仁)

日銀は1月の金融政策決定会合で2015年度の物価上昇率の見通しを1.7%から1.0%に引き下げました。原油安の影響などを反映した形ですが、1.0%の妥当性をどう考えますか。

牧野 潤一(まきの・じゅんいち)氏
SMBC日興証券チーフエコノミスト。1991年3月大阪大学大学院基礎工学研究科修士課程修了(理論物理学専攻)、同年4月大和総研入社。1997~98年米ペンシルベニア大学経済学部大学院客員研究員。ノーベル経済学賞学者ローレンス・クライン教授に師事し共同研究。2011年1月から現職。(撮影:清水盟貴、以下同)

牧野:1.0%でも達成は相当難しいと思います。消費者物価指数(CPI、生鮮食品を除く)の上昇率は消費増税の影響を除くと2月にマイナスに転じる可能性が大きくなってきました。その後もマイナス幅は徐々に拡大し、2015年度は0.5%の低下になると予想しています。まさにデフレへの回帰です。日銀の見通しのように2015年度に1.0%の上昇を実現するには、年度の終わりに少なくとも2%まで高まっていなければなりません。為替だけで物価を持ち上げるとすると、1ドル=180円程度まで円安・ドル高が進む必要があります。非常に難しいと言わざるを得ません。

 日銀は2015年度の終わりから16年度に物価上昇率が2%に達すると自信を持っているようですが、原油安の影響はいかんともしがたい。円安効果があったとしても原油安の下押し圧力が続きます。

物価上昇率がマイナスに落ち込むとすると、日銀も静観できなくなるのでしょうか。

牧野:もし日銀が追加緩和に動かなければ、「2年で2%」の物価目標の旗を降ろしてしまったと受け止められ、円を売っていた投機筋が円買いに転じる可能性があります。多くの市場参加者が1%は不可能だと見ています。物価がマイナスに落ち込めば、異次元緩和に賭ける日銀の本気度が試されることになるでしょう。

 日銀としては実は追加緩和をやりやすい環境であるとも言えます。原油安が急速に進んだことで貿易収支が赤字から黒字に転換する可能性が高まっています。貿易赤字が続く中で通貨安政策を取ると、円安によって赤字がどんどん増えてしまいます。ところが、貿易収支が黒字になれば、国内産業や家計が円安で苦しくなるという不満は徐々に小さくなっていきます。日銀が二の足を踏むことはなくなるのではないでしょうか。

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「日銀は4月までに追加緩和に追い込まれる」の著者

渡辺 康仁

渡辺 康仁(わたなべ・やすひと)

日経ビジネス副編集長

1994年日本経済新聞社に入社。2002年から2004年まで日経ビジネス記者。日経新聞に戻り、編集局経済部などを経て2013年から日経ビジネス副編集長。アベノミクスの行方に関心を持つ。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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