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「レースで過去と未来を編み結ぶ」

File9 仏ソルティス Herve Protaisディレクター

2015年3月2日(月)

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 パリの北駅から電車を乗り継いで2時間半ほど、Caudry(コードリー)という町にあるレースメーカー「solstiss(ソルティス)」を訪ねた。19世紀初頭からレース作りが行われてきた地だ。

 レースとは、女性の装いに繊細な華やかさを添える、装飾的な素材のひとつ。発祥はエジプト時代と言われているが、現在のレースの直接的なルーツは、16世紀から17世紀頃のヨーロッパに遡る。装飾性を競ったバロック時代の男性ファッションの中で、華美な襟やカフスに多用された。その後、18世紀に入ってロココ時代を迎え、女性のドレスを彩るようになって広がった。そして今や、服はもちろん、下着やストッキング、アクセサリーまで、女性のファッションに欠かせない存在になっている。

 さて、由緒あるレースメーカーを取材するということで、ワクワクして出かけていった。駅を降り立つと、高い建物がほとんど見えないこぢんまりした町だ。フランス北部に位置していることもあって、レンガ造りでどっしりした印象を与える建物が多い。駅からクルマで5分ほど、事務所と工場が併設された本社ビルに到着した。一見すると、住宅と見まごうようなオフィスだが、奥にはレース工場も併設されていて、それなりに敷地を占めている。インタビューに答えてくれたのは、Export DirectorのMr. Herve Protais(以下、プロテ氏)だ。

それは密輸から始まった

川島:レースと一言で言っても、随分と深い歴史を持つものなのでしょう。

プロテ:もともと手仕事で作られていたレースは、産業革命によって、大きな変化を遂げました。レース編みの機械とは、19世紀後半に生まれたものなのです。

川島:フランスで生まれたのですか?

プロテ:いいえ、英国人のJohn Heathcoat氏が発明し、John Leavers氏という人が改良したのが最初の機械で、「リバー織機」と呼ばれるようになりました。織機ができたことで、複雑な模様のレースが、安価で大量に作れるようになったのです。それが、ドーバー海峡を渡って、北フランスのカレーに密輸された。それが、フランスのレース作りの始まりです。

川島:密輸ですか? レースが貴重な存在だったから、英国も、国の外に出したくなかったのでしょうね。でも、コードリーはドーバー海峡から、少し離れています。どうしてここで、レースが栄えたのですか?

プロテ:レース作りはフランスのリヨンでも栄えていて、英国から「リバー織機」を船で運び、カレーからリヨンまで、馬で運んでいたのです。ところがある時、何か事故があって、この町に置き去りにされてしまった。それを使ってみたのが、コードリーにおけるレース作りの始まりでした。

川島:面白いエピソードですね。

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「「レースで過去と未来を編み結ぶ」」の著者

川島 蓉子

川島 蓉子(かわしま・ようこ)

ifs未来研究所所長

ファッションという視点から、さまざまな分野の企業のブランド作りなどのプロジェクトにかかわる。日経MJ、ブレーン、読売新聞などで連載を持つ。2013年から現職。多摩美術大学非常勤講師。Gマーク審査委員。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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