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「日本人化」する中国人観光客

団体集中型から個人分散型へ変わるインパクト

2015年3月3日(火)

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 中華圏の正月に当たる春節休暇。今年は中国などからの訪日客の旺盛な消費が例年以上に注目を集めた。政治的対立が薄れ、円安が進んだこともあって訪日客数が増えただけではなく、旅行のスタイルや消費行動が大きく変化している。街中の光景だけでは見えない構造的な変化について、中国人観光客の誘致促進コンサルティングを手がけるフレンドリージャパンの近藤剛社長に聞いた。

(聞き手は熊野信一郎)

今年の春節は中国人観光客の消費がこれまで以上に注目を集めました。背景には何があるのでしょうか。

近藤 剛(こんどう・つよし)氏
フレンドリージャパン社長。1964年東京生まれ。87年早稲田大学商学部卒業後、全日空ワールド株式会社(現ANAセールス)入社。海外旅行企画(ANAハローツアー)や上海駐在、訪日旅行や北京五輪等のイベント統括を経験。2009年に独立してフレンドリージャパンを設立。中国の旅行代理店との太いパイプを活用し、中国人観光客誘致促進のコンサルティングを手がける。

近藤:まず前提として、訪日客数が伸び続けているということがあります。2013年9月から今年1月まで、17カ月連続で前年同月比を上回っています。

 風向きが変わる大きなきっかけとなったのが、2013年10月に中国で施行された「旅游法」です。それまで中国の団体ツアーでは、団体客を連れて行った店から受け取るコミッションが旅行会社の大きな収入源でした。その分ツアー料金を下げ、低価格を売りに集客していたのです。

 コミッションで利益を出そうというのは、結果的にお客に損をさせるとも言えます。そのためトラブルが多く、中国国内でも問題視されていました。ただ、以前は取り締まる国家法がなく、罰則もありませんでした。国際イメージにも関わる問題なので、国としても規制したかったのでしょう。旅遊法でコミッションを禁止したのです。

 それが日本に有利に働きました。タイや中国国内向けなど、コミッションが多く設定されていたツアーの価格が跳ね上がったのです。日本行きツアーの場合、代金に占めるコミッションの比率はもともと高くなかったので、上がり幅が小さく済みました。日本に連れて行った方がリピーターが増えることもあり、旅行会社が日本への送客に積極的になったのです。

日中間の政治的な問題はどう影響していますか。

近藤:尖閣諸島問題もそうでしたが、日中間の政治的な問題は9月に起きることが多い。2013年は9月に何も起きなかったことで、代理店も日本は大丈夫という判断を下したようです。

 国家間の関係が改善すると、ビザの緩和が起こります。政治的な問題が残っている間は、在中国の大使館や領事館でも個人ビザの審査が厳しかったと聞きます。中国では日本行きの観光ビザは旅行会社が申請を代行します。ビザを申請して出なかったらクレームにつながるので、旅行会社も日本旅行をピーアールしにくかったという事情もあります。

 こうした背景に加えて円安が進んだことや、東京五輪の開催決定で日本への関心が高まりましたし、日本側の誘致強化の動きもあります。こうしたいろいろな要素が今の活況につながっています。

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「「日本人化」する中国人観光客」の著者

熊野 信一郎

熊野 信一郎(くまの・しんいちろう)

日経ビジネス記者

1998年日経BP社入社。日経ビジネス編集部に配属され製造業や流通業などを担当。2007年より日経ビジネス香港支局に異動、アジアや中国に関連する企画を手がける。2011年11月に東京の編集部に戻る。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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