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【堺屋太一】「官僚主導の日本は世界一安全、けれど全然楽しくない」

“戦後経済のプランナー”が描く「3度目の日本」とは

2015年3月4日(水)

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戦後70年となる今年、日経ビジネスオンラインでは特別企画として、戦後のリーダーたちが未来に託す「遺言」を連載していきます。この連載は、日経ビジネス本誌の特集「遺言 日本の未来へ」(2014年12月29日号)の連動企画(毎週水・金曜日掲載)です。

第17回は、作家・堺屋太一氏。「団塊の世代」など、時代を切り取る数多くのキーワードを生み出した堺屋氏は、大阪万博の開催や沖縄復帰など戦後経済のプランナーとしても活躍した。その堺屋氏が、「官僚主導の日本を壊し、『楽しい日本』を作れ」と説く。

戦後経済のプランナー
堺屋太一(さかいや・たいち) 通商産業省入省後、大阪万博や沖縄海洋博などを手掛けるほか、『団塊の世代』など時代を切り取る小説を数多く執筆。経済企画庁長官も務めた。下の色紙の言葉「稚夢鬼迫人戈佛心」(ちむきはく じんさいぶっしん)は、「子供のような夢を持ち、鬼の気迫で物事を進め、人の才能で器用にまとめ、最後は仏の心で不満ものみ込む」との意味。1935年7月生まれ。(写真:村田和聡、以下同)

 私は戦時中、大阪偕行社小学校という、陸軍の将校クラブ「偕行社」の附属小学校に通っていました。当然、その学校は軍隊教育が売り物で、体罰を交えながら帝国不敗という信念を叩き込まれました。陸軍の退役少将だった校長は、「我が大和民族は極東尚武の民であり、帝国軍人は忠勇無双である。よって我が陸海軍は無敵、不敗」と生徒たちに教え込んでいました。「我が1個師団は、米英の3個師団に対抗できる」――。そういう訓示を朝礼のたびにしておりました。

 私は昭和17年の4月に入学したものですから、毎日のように『軍艦マーチ』が鳴って、戦果とどろく臨時ニュースが入ってきていました。当然、日本が勝っている、と私たちは思っていました。

 ところが、だんだんと戦場が日本に近づいてくる。入学した時には南太平洋のはるかかなた、ガダルカナルで戦っていたのが、やがてラバウルになり、ソロモン諸島になり。ひょっとしたら日本は負けているのではないかと、小学校2年生の時にはそんな感じを持つようになっていました。

 やがて空襲警報が鳴るようになって、昭和20年の2月1日だったんですが、奈良県御所市に古い実家があったので、そこに疎開しようと考えている、と親父に連れられて校長先生に言いに行きました。そうしたら校長先生は、「おたくは8連隊の近所で帝国陸軍に守られているから大丈夫だ」と言うのです。それでも父は疎開させました。結局、6月1日の空襲で丸焼けになっちゃったんです。それでもしばらく焼けなかった間に、大八車で荷物を運べたのは有難かったと思います。

 終戦は疎開先の奈良県御所市の旧宅で迎えました。

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「【堺屋太一】「官僚主導の日本は世界一安全、けれど全然楽しくない」」の著者

大竹 剛

大竹 剛(おおたけ・つよし)

日経ビジネス記者

2008年9月から2014年3月までロンドン支局特派員。2014年4月から東京に戻り、流通・サービス業を中心に取材中

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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