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デザインシンキングの浸透は経営者から

東京海上日動システムズの横塚裕志顧問と探る“もの・ことづくり”(2)

2015年3月9日(月)

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 ことづくりに関連して、「デザインシンキング(Design Thinking)」の重要性を啓蒙しているのが、東京海上日動システムズの横塚 裕志・顧問(前社長)です。デザインシンキングは、デザイン思考などとも呼ばれ、例えば、社会の課題の解決法を生み出したり、新たな仕組みや価値を創造したりするために、有効な手法です。前回に続いて、デザインシンキングの有効性や、日本企業が使いこなしていくための課題などを、横塚さんと探っていきます。横塚さんには、「ものこと双発協議会」に理事として議論に参加いただいています(3月14日に開催される「ものこと双発学会」の年次研究発表大会の詳細はこちらから)。

田中:日本は海外の多くの国々に対して、人道支援に取り組んでいます。こうした人道支援では、資金や「もの」を提供していることが多いのですが、「ことづくり」で実現した、新たな価値や仕組みを提供することがあっても良いように感じています。「もの」の提供では、中国や韓国と同じ土俵に乗ることになります。

横塚裕志・東京海上日動システムズ顧問。高度情報通信人材育成支援センター(CeFIL)理事長、情報サービス産業協会(JISA)副会長も務める。

横塚:ドイツが掲げている「Industrie4.0(インダストリー4.0、第4次産業革命)」など、そうした可能性を強く感じる取り組みです。

 インダストリー4.0では、情報通信技術によって、工場内だけでなく工場外のものやサービスと連携することで、新たな価値を生み出したり、社会の課題の解決につなげたりしていこうとしています。

 まさに、仕組みを作り上げる取り組みです。例えば、ソフトウエアを駆使して、顧客の要求に合わせて徹底してカスタマイズしたものを、生産性を2倍に向上しながら、在庫を持たずに、それでも、顧客の欲しい時に提供できるといったことを目指します。

田中:顧客のほとんどの要望は、ITを使えば実現できる時代ですから。

横塚:従来は、カスタマイズというと、余計なコストが発生するために敬遠されがちでしたが、ソフトウエアを使って、余計なコストを抑えながら、生産性を高められるようになってきています。今後、こうした方向に進化していくと感じます。

田中:以前、米インテルの創業者のゴードン・ムーア氏が、顧客はドリルが欲しいのではなく、穴が必要なんだと強調していたことがあります。顧客は自分の要求に合うものや、仕組みが欲しいのです。価値の提供ですね。

横塚:先日、ハワイでビーチサンダルを売っている様子を見ていたら、ありきたりの大量生産の、同じようなビーチサンダルは売っていませんでした。土台や鼻緒の色などを、それぞれ選ぶことができて、その場ですぐに、ビーチサンダルを作ってくれるのです。「自分のオリジナルなビーチサンダル」として、人気があるようでした。

 こうしたサービスを、様々な分野で実現しやすくするのが、ソフトウエアの力といえます。

田中:新たな価値が生まれているので、普通は5ドルくらいのビーチサンダルが、10ドルなどという価格で売れるかもしれませんね。ITは大量生産の効率化もできますが、少量生産もコストを変えずにできます。3Dプリンターはいい例です。

横塚:保険でも、従来のような保険会社が提案しているだけの保険は、顧客が魅力を感じなくなりつつあります。顧客の生活に合わせて、様々なメニューから選んで組み合わせて作っていくような保険が、評価を高めています。様々な分野で、顧客がいろいろ選べるように品揃えしておき、ソフトウエアの力を使って、迅速で無駄なく作り上げていくようなビジネスモデルが強くなっています。

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「“ものこと双発”で起こそう産業構造革命」のバックナンバー

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「デザインシンキングの浸透は経営者から」の著者

田中 芳夫

田中 芳夫(たなか・よしお)

東京理科大学大学院教授

産ー官ー学での経験をもとに、これからの人たちと価値づくりを一緒に考えていきたい。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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名和 利男 サイバーディフェンス研究所上級分析官